5月6日、GW最終日。
実家から車で15分ほどのところにある、ひたちなか市埋蔵文化財調査センターへ行ってきました。


お目当てはもちろん、過日出土した刀子を観ること!!


ひたちなか市はもともとは那珂湊市と勝田市だったもので、私は旧那珂湊市民。

つまり、校外学習だとか遠足だとか、そういった学校行事の類で訪れたことがありません。

母たちにとっては幼少期の遊び場だったみたいですが、私には初めてのことばかりでわくわくドキドキ。



正直、ど田舎の田んぼの中にある、寂れた施設だと思ってたんですよ(←ヒドイ…)。


ちゃっちぃボロボロの施設。

出土品も部屋の片隅にちょろっと展示されてるくらいだろうと。



ところが。。。



ご、ごめんなさいっ!

この市民愛のナイ私ををお許しください!!


行ってみると、想像以上にご立派な施設じゃないですか。


日夏詩




入り口で入館の受付を済ませ(利用者の名前を書くだけ…)、土足厳禁なので靴を履き替えさっそく展示室へ。


職員さんが「ご自由にどうぞ。」と言ってくれたし、お客は私たちだけだし、言われた通り自由にさせていただきました(笑)。



どうです?
意外と品数豊富で、それらしく(展示室らしく)なってるでしょ?

日夏詩



古い物では旧石器時代~古墳時代くらいまでの品々かな。

海に近かったからかもしれないけど、土器や埴輪の他につり針や貝殻などが多かったですね。

人骨もちらほら…。

他に、翡翠とかの宝玉(まだ技術がなかったのか、塊状態のもの…)、勾玉なんかもありました。


やるじゃん!ひたちなか市(笑)。



そして、これが虎塚古墳の壁画です。


日夏詩



もちろんレプリカですが、忠実に再現してあります。

奈良県天理市の黒塚古墳展示館みたいな感じかな(規模はもうちょっと小さいけど…)。


高松塚古墳と違って、壁画の損傷はほとんどありません。

かなりきれいに彩色が残っています。


石室からは一人の成人男性の遺骸が発見されたそうですが、それが何処の誰でどんな人だったのか…。ほとんどわかっていません。

中央政権が確立されつつある大和地方と違って、こっちは最果ての土地ですからね…。

仕方ないのでしょうけど。


日夏詩



日夏詩



日夏詩



日夏詩



その虎塚古墳の近くにあるのが“十五郎穴横穴群”で、今回の刀子が発見されたところ。

これが、その刀子らしい。


日夏詩




らしいってのは、その…、何て言うか…。

正倉院展とか東博とか、そういう大きな博物館での大々的な展示の方が慣れ親しんでるせいか、こうも簡素に展示されてると、「本物か?!」ってちょっと訝しく思っちゃうんですよね(^^ゞ

正倉院の刀子より保存状態が良かったっていうのに、掘り出してからの保存はこの状態でいいのか?とかって心配にもなるし…。



それでも、このあたりの遺跡が発見されてからまもなく40年。

地道にコツコツ、田舎ならではの研究を続けて実績を上げているのは間違いない。


こんな広報誌が出てるのも初めて知ったし…。


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こっちも、もっと地元の事をお勉強しないといけないですね。

奈良県の方がよっぽど詳しく知ってるけど(笑)。



ホントはこのあと、現地の古墳を観に行こうと思ったのです。

が、しかし。

センターを出て、車に乗った直後に大粒の雨。


ちょっと走らせると降ってきたのは雹!
あの竜巻が起きた日の事です。



車を走らせるのも不安になり、近くの建物に避難。

結果、現地研修は持ち越しになりました。



虎塚古墳の壁画は年に二回しか見学するチャンスがないので、いつか遭遇出来ればいいなぁ。



それより、この広報誌(無料)が意外と面白い!!!

回覧板ではまわってこないんだろうか?


要チェックだぜ!