私立小学校生の中学受験模様 | 入試で燃え尽きない 頭脳の育成。season2

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小6双子息子の中学受験戦略記。2017終了組の娘(小3夏~SAPIX、小6春にWに転塾:season1)に引き続くseason2。

失敗分析の3つ目は、汎用的な要因ではありませんが、私立小通学に伴うものです。


■2種類ある私立小学校

私立小には大きく2つあります。いわゆるお受験を経て高校や大学までエスカレーターで行ける付属小。もう1つは、中学受験を前提とする私立小です。後者は非難と蔑みの意をこめて「受験小」とも呼ばれているようです。首都圏であれば、洗足、宝仙、聖徳、国立、淑徳といったところですね。

上の娘や下の息子達が通っているのは、後者の中学受験を前提とした私立小です。今年も上の娘のクラスから筑駒や開成にゴロゴロ受かりました。

※H29.5追記  筑駒2名、開成5名、麻布4名、駒東1名、海城4名、慶応普通部1名、桜蔭2名、雙葉1名、渋渋2名、慶応中等部1名

※H29.5再追記 SAPIXER(https://sites.google.com/site/sapixer/)のカウント法に準ずれば、1日校率21.0%(SAPIX33校舎中17位相当)、開桜率11.3%(同5位相当)。

 

 

■メリット

こうした私立小は、別に受験対策をしてくれるわけではありませんが、授業進度が早いことで、中学受験をする上で一般的にはメリットのほうが大きいと言えます。例えば、下の息子達は、いま小2の三学期で小数の足し算引き算をしていますが、学習指導要領では小3のカリキュラムです。

 

それに、化け物のような優秀な子を近くに見られることも、得難い経験だと思います。今年筑駒に受かった子の小1のときの夏休みの自由研究は「素数の研究」でした(@_@)

小4になれば、クラスの2割くらいがSAPIX通いをはじめ、小5小6になればSAPIX率が3割4割に上がり、本番2/1には学年で5人除いて休み、という中学受験が当たり前の環境であること、小学校受験期間休みや夏冬春休みが長いことなど、公立小からみて羨ましそうなことがあります。(私は公立小出身です。)


■メリットと紙一重のデメリット

 

学校では教科別担任制ということもあり、それぞれの先生が工夫して授業をするので「学校の授業がつまらない、だから塾が楽しい」という構造が生まれにくいのが1つ目のメリットと紙一重のデメリット。

 

もう一つは学力別クラス編成に関わることです。学年があがると、算数国語は学力別クラス編成になります。算数はA、国語はBといった具合です(Aが上)。できる子はもっと伸ばしていこう、という趣旨です。

しかし、この学力別クラス編成のために、優秀か否かの「レッテル貼り」が学年内でされてしまう傾向が子供達の意識の中にはあったようです。算国AAの子はSAPIXでもαコース。算数Cは受験しない組、等々。

上の娘は小5小6の間、算国BBでした。彼女があらゆる場面で上昇思考がないのは、学校での自分の立ち位置を無意識に感じて「私なんかこんなもん」と現状を甘受してしまったせいではないか、と思うのです。

私は30年前に公立小に通っていましたが、当時はまだ珍しかった受験勉強をしていたこともあり、学校のクラスではトップでした。そしてあくまで「できる自分」をベースにして、四谷大塚の日曜テストなどの対外試合に向き合えたのだと、今になって思います。

まあそういう環境でもナニクソと頑張る子はいるでしょうから、結局その子の性格や特質に依るところもありますが。

いずれにしても、受験を前提とした私立小という中学受験にとっては有利なポジションにありながらもみすみすそれを活かせないこともある、という大失敗を上の娘のときは演じたのでした。


中学受験という12歳には過酷な戦いを戦い抜くには、「できる自分」を感じさせることや承認欲求を満たすことが子供の気持ちの土台として必要と思っています。これは通わせている学校が公立であろうが私立であろうが、親として心しておかなければならないことなのだと心から反省しています。

 


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