悪い時にだけ治療の歪み。難しい治療が間違いなく増えるだろうなあ... | 隠れキリシタンの島で隠れてない歯学博士 高﨑智也のスローライフブログ

隠れキリシタンの島で隠れてない歯学博士 高﨑智也のスローライフブログ

歯学博士/長崎大学臨床教授/東北大学非常勤講師
手術用顕微鏡を全ての診療室に導入し、1本1本の歯を大切にします。
歯科衛生士と共に取り組む予防歯科。
裸眼では見えない噛み合わせの調整、痛みが少ない歯ぐき蘇り手術を行っています。

悪い時にだけ治療をするとどうなるか。


車で考えてみよう。

新車で購入したものの、メインテナンスは車検の時だけ。

左前のタイヤだけが悪いから、そこだけ変えよう。

右のドアをこすっちゃったから、そこだけ変えよう。

後ろのバンパーにぶつけられたから、そこだけ変えよう。

運転席のシートだけボロくなったから、そこだけ変えよう。

さて、どんな車になるだろうか。


新車で購入した車。

定期的にディーラーにメインテナンスをしてもらう。

タイヤはローテして、4本一緒に交換する。

一切傷はない。


この2台を比べたら、どちらが中古車として高く売れるだろうか?


毎日酷使している歯。

痛みが出た時だけ歯科医院に通い、そこだけ治してもらう。

別の部位が悪くなったら、またそこだけ治してもらう。

治すという字を一般的に使うが、本当は治していない事が多い。

医科の病気が完治するのとは、歯科は違う。

あくまでも修理が多い。

それを繰り返していると、上下左右のバランスが間違いなく狂う。

奥歯には仮歯を作られない先生もおられると聞くので、そのような歯科医院に長く通っていたら,治療に行けば行く程、咬み合わせは崩れてくる。

良くなろうと歯科医院に通っているのに...


僕は、開業時から全顎的な説明をする事が多い。

そうなると時間もかかる。保険診療と言えども費用もかかる。

昔は、僕らのカウンセリング能力が低かった理由もあるが、治療中断の方が多く出ていた。

そんな方達が、他所の歯科医院に行ってから、最近戻ってきている。

更に悪い状況になって...

噛み合わせが崩れている方が、とても多くなっている。

中途半端に歯を残されたり、インプラントを埋入されていたりする。


これから本当の難症例が増えると予想出来るが、しっかり治療が提案出来るように日々精進していく。

それと共に、難症例を増やさないように、子供の頃からの予防の啓蒙活動を続けていく。

まだまだやる事がたくさんあるビックリマーク



明日も皆様と共に、良い1日でありますようにニコニコ