『寒天&アルジの印象後、石膏は10分以内に流す。』 | 隠れキリシタンの島で隠れてない歯学博士 高﨑智也のスローライフブログ

隠れキリシタンの島で隠れてない歯学博士 高﨑智也のスローライフブログ

歯学博士/東北大学非常勤講師
手術用顕微鏡を全ての診療室に導入し、1本1本の歯を大切にします。
歯科衛生士と共に取り組む予防歯科。
裸眼では見えない噛み合わせの調整、痛みが少ない歯ぐき蘇り手術を行っています。

学生時代に、歯科理工学の授業で、実験をやったはず。
アルジネート印象が、時間経過と共に、どれだけ変形していくか。

それなのに、技工士さん達から、
「スコープ使ってしっかりつくり、模型上はジャストで合っているのに入らないとクレームを言われる先生がいるんですよ...」
という話を今でも聞く。

そういう先生達の中には、午前中、午後の診療後に、一斉に石膏を流されている方が間違いなく多い。

それでは、技工士さんが、どんなに頑張っても患者さんの口の中では合わない。そんな合わない補綴物を自分の口の中に入れますか?と聞きたくなる。

GDSの主宰をされている松本勝利先生のクリニックでは、10分超えたら無条件で再印象を採る決められていると聞いた。
それを数年前に聞いた後、すぐに流してとは言っていたものの、時間の取り決めがなかったので、松本先生をマネさせて頂き、10分超えたら、再印象としている。

おかげで、僕のクリニックでは、年間に補綴物の再製は、片手分あるかないかの数です。

再製は、実は、クリニックにとってかなり損である。
チェアータイムが長くなる。通院回数が多くなる。
患者さんが来院するのが嫌になる。

すぐに石膏を流す事によって、良い模型が出来る。
技工士さん達は、その良い模型に合わせて奇麗に補綴物を創ってくれる。
バイトを、きちんとシリコンのバイトで採っていれば、そう咬合調整もいらずに、お口の中にセット出来る。
チェアータイムが短くなり、仕事効率があがる。
良い補綴物は長く使ってもらえるので、患者さん達に信頼され、そのクリニックのファンになってくれる。

たかが石膏を流すタイミングですが、まだ取り組まれていない先生がいたら、これだけでクリニックは良くなります!

明日も皆様と共に、良い一日でありますように!








真面目に歯科医療に取り組む歯科医師が、日本にたくさんいます。
今年は、そんな同じ志を持つたくさんの先生方と出会えました。
「当たり前の事を当たり前にやる」
そう遠くない時に、日本の歯科界で実現していきたいと西の端の小さな島で思います。