市川團十郎氏の本葬が昨日営まれましたが、
その中で息子の海老蔵が先日亡き父の
パソコンから見つけたという辞世の句を紹介しました。

「色は空 空は色との 時なき世へ」


NRBS

学がないのでぼくにはこの句を
しっかりと理解することはできないのが残念です(;´ω`)


それはそうと。


「辞世の句があったからよかった、
 みなさんに父の思いを届けられる」

と海老蔵は考えたんじゃないかとぼくは思ったんですが、
これって果たしてホントにそうなんですかね(^^;?

まぁ個人のことをとやかく言うつもりもないんですが、
ひょっとしたらこれって、
いろいろ考えたけどしっくり来なくて
ボツにした句だったかもしれないじゃないですか。

で、もっといいのを考えてるうちに亡くなってしまった、と。

……仮にそれがぼくだった場合、
ボツ作品は見られたくないです。

「よし、これだ」と納得できるものだったらいいんですが、
そういう納得できていないものは披露したくないし、
もしベストなのができなかったとして
しかたなしにボツの中から選ぶ必要があるのなら、
いろいろと解説とか言い訳をしたいです(笑)

だから、もしぼくが死んだときに
これと同じようなことをされたとしたら、
きっと「ヤメテー(´Д`*;)」と思っちゃうんですよね。

そう考えると、勝手にパソコンの中を見て
勝手に「辞世の句だ!」と判断して公表するってのは
なんかどうなのかなー、なんて思ったわけです。

ま、それはぼくだけかもしれませんし、
ひょっとしたら「ベストな」辞世の句だったのかもしれない。
そしてそれを伝えることができなかっただけで、
息子はちゃんとそれを見つけることができた
……ということなのかもしれない。

また、仮に「ベストな」辞世の句じゃなかったから
家族に明かしてなかったんだとしても、
息子がそれを見つけていろいろと感じてくれるだけで
親としてはもう十分なのかもしれない。

……まぁ、いろんな見方があるでしょうし
実際のところはわかるはずもないんですが、
自分だったらと思うと少し気になっちゃいました(;´ω`)


てゆーか、ハードディスクって……
死んだら絶対見られたくないもの
山ほど入ってますけどね……(´∀`;)

いろいろと遺品整理の一環なんでしょうが、
なんか……いやだなー(;´ω`)
てゆーか、「モノ」も事前に処分しときたい物があるけど……(^^;

そういう人って世の中には多いんで(みんなそうじゃないの?)、
世の中には「遺品整理屋」という職業が存在します。
家族に見られる前にまずいものを処分するという
故人から授かった超重要ミッション(笑)を
やり遂げなければならないという極めて責任の重い仕事です。

よくぞそこに目をつけてくれたな、と……。
利用者は孤独死された方やワケありな人が中心なんでしょうけどね。


死んだら恥ずかしい思いをすることもないから
どうだっていいという考えの方もいるかもしれません。
が、遺品整理をする中で、初めてその人の
「知らなかった一面」が見えてくることもあるわけです。
せっかくいい思い出で埋め尽くされているところに
隠されていた一面が垣間見えてくることにより
故人への思いが変化することだってあると思うんですよ。

……父親が亡くなったあとで遺品整理をしてたら
女装道具がたくさん出てきて、
それから娘たちは死んだ父を軽蔑するようになった
という話を聞いたことがあります。

隠しておきたいこと(物)というのは
誰しも持っていると思うんですよね。
知らなくていいことは
知らないままの方がお互いいい。

……じゃないですか?



あー、絶対に突然死は避けねば……(;´ω`)