『NPO法人ワンネススクール』の活動ブログ               …フリースクール的、日々の風景…-吉椿さんチラシ

2012年もあと数日で暮れようとしています。ワンネススクールでは2011.3.11の東日本大震災以来、赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」の助成を受けながらボランティア活動をしてきました。その事業の一環として、1221日午後19時から白山市松任文化会館で「被災地のいまを知る」と題し講演会を開催しました。

 講師にお招きしたのは、森代表の旧友に当たる吉椿雅道氏。吉椿さんは、被災地
NGO協働センターで数多くの被災地でボランティア活動をされ、東日本大震災でもいち早く被災地入りし現地のボランティアセンターとして有名な「遠野まごころネット」の立ち上げにも関わられた方です。

 東日本大震災の発災以来、被災地の状況をずっと見てこられた吉椿さんに
19ヶ月を経過した現在の被災地の状況や抱える問題、求められる支援、復興への兆しなど多面的なお話を頂きました。

 講演会当日は、忘年会シーズンでもあり参加者は
10名ほどと少なかったものの、全員が被災地でのボランティア活動経験者や石川県内で被災地を支援する活動に携わっておられる方々で、これからの被災地支援について関心のある方の集まりとなり、さらにお互いの活動と被災地への思いを共有出来る機会となりとても有意義な時間となりました。

 吉椿さんからは、たくさんのデータを示して頂き、またたくさんの被災者の声を報告頂きました。それと共に被災地支援のあり方について変化の必要性も語って頂きました。



復興に関しては、国家的なレベルによる計画的な復興が進むことでしょうが、それには膨大な時間がかかります。しかし、被災地では日々暮らしが営まれており、その中で行政の手が回らない部分、被災者自身も生活に追われ後回しになっている部分が多くあります。そこに今後の支援が必要なことが今回の講演を聴き見えて来たように思います。

 また、被災地の人が心に希望を持ち続けるために私たちが出来る事は、「集団的なボランティア活動による支援」から「個々の繋がりのよる支え」にシフトしていく時期に来ている気がしました。

 時間の流れと共に風化しつつある震災の記憶、しかし忘れていけないのは「今回の震災で自分達は何を学び、今後へどう繋げて行くか!?」ではないかと強く感じました。

 深く心に刻まれた震災という傷を「風化」で消し去るのではなく、たとえ傷跡が残ろうとも「学び」として捉え、すべての人が日本再生に向け成長する機会として欲しいと思います。


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スタッフ 津田武志