ここ数日にわたって考えていることを書いていきたい。

 頭の中を整理するまでに、ある程度の時間を要したので、ここのところはブログの更新もしていなかったが、おぼろげながらではあるが考えがまとまった。


 バブル崩壊から数十年、多少の景気の好悪の波はあったが、本質的には日本経済がデフレの呪縛から脱出できずにいることは、衆目の一致する現状認識だろう。


 かなり前から、デフレ脱却のために、政府は「インフレターゲット」(これも大変おかしな話であるが、、)なるものを持ち出して、デフレ経済の終息を目指している。

 それでも現在のところ、なかなかデフレ脱却には至らないのが現実であろう。


 日銀は異次元の金融緩和、そしてマイナス金利まで総動員しての苦しい戦いであるが、実際のところはもくろみ通りにはいきそうもないのである。

 これだけ日銀が民間銀行を通じて間接的に国債を買い入れて、紙幣の価値もかなりの部分が希薄化しているのにもかかわらず、インフレなどにはなりはしない。

 いったいこれからどれくらいの紙幣を乱発すれば、デフレはなくなるというのだろうか。あと100兆円か、200兆円か、いっそのこともっとサービスするのか!

 これではまさに「国債バブル」ではないか。

 もはや、金融政策ではデフレは克服できないということだろう。そして、この現象は日本だけでなく、米欧ともに世界全体が陥っている悩みなのだろう。

 アメリカも欧州も、こぞって金融緩和により大量の紙幣がなだれこみ、貨幣は世界中で希薄化している。それでもインフレになどにはならないのだ。

 

 もはや金融政策では、デフレは解消されないのだろう。

 これは現実が示す事実だろう。


 確かに日銀の金融緩和によって、株価などの資産デフレはある程度は進展した。

 これは良い事だろう。トリクルダウンが、良い事なのかどうかはわからないが、株価が上昇する方が暴落するよりも日本経済にとって良いことは確かなのだろうから、現在の金融緩和は一定の評価を得るべきだろうが、本質的なデフレ脱却のためには程遠い。いかにもならんのだ。


 現在の金融政策は、これから過大に頑張ったところで、ある程度の資産インフレを呼び起こすことはできても、デフレの解消にはならないであろう。


 現在のデフレ。

 これは日本だけでなく、全世界の課題だとも思うが、これは「需給ギャップ」ということに、にすべてに収斂されると思う。

 

 今日はこれくらい。

 「需給ギャップ」については、明日に書いていこう。