飯舘村ホームページに6月11日の最新情報が掲載されました。村からの要望で避難地区の再編成を具体的に国に提案した文章です。これの意味することは政府(官僚とそれに従属する政治家)が責任を回避しつつ、自分たちの思惑通りにシナリオを強引に進めているということです。つまり、国が大上段にこの提案を押しつけることは世論の反発が強く、さすがにマスコミの餌食になる可能性がある。そこで、村からの要望の形をとって責任を村に押しつけ、ひいては世論に対しては住民の総意に寄り添ったような擬態を演じて、村人にとって良かれと思ってやったような印象を与えるのが目的でしょう。相変わらず姑息で卑劣なやり口は衰えていません。


補償賠償の件は秘密裏にシナリオを決めているところでしょう。すべてが身内のために作られ、国民は自分たちのために働く(利用される)原資にすぎないということでしょう。我々のことをウランやプルトニウムと同列に扱っているだけです。使えなくなれば海にでも流せばいいと思っていることでしょう。


村長はその尻馬に乗ったつもりがもう降りられないところまで来ているのかも知れません。アンケートも6月1日に締め切り、6月8日には中間報告をするとテレビの取材にも答えていたようですが、いまだに何の報告もありません。まだ集計が途中であるのならばその旨をホームページに載せるくらい大した作業ではありません。このままみんなが忘れ去ることを願っているのでしょうか。それともデータの改竄に時間が掛かっているのでしょうか。


いい加減に住民や国民を欺くような政治は終わりにしていただきたいものです。経済成長や敵愾心をニンジンにして我々国民を馬のように盲目的に走らせるやり方をやめるべきです。じっくりと国民の平和と幸福を国民全体で議論できる環境を整え、本当の民主主義へと梶を切るチャンスです。当然全責任は国民自身に及びますが、現行でも責任や被害を被るのは国民と住民であり、その元凶をなした政治や政府、大企業や財界は逃げおおせるのが常です。であれば、国民自らが良かれ悪しかれ、原因(原動力)となって物事を動かして行くことが幸福への早道かも知れません。もうお任せ民主主義はやめましょう。