飯舘村の最近の動きでは、までいな復興計画のスマートビレッジ計画を実施するとのお達しを出しているようです。この計画には反対の意見が多いようです。この計画は比較的線量の少ないところに集合住宅を建設し、そこを拠点に村での生活を復活させ、数十年続く除染が終わるまでの住処とする案です。村長に対して住民からの質問には村の自然環境やゆったりした暮らしを求めてきた移住者に対して支援はないのかというものもあったようです。村長の答えは予想通り、村から出ていく人間に一切支援はないとの返答だったようです。復興計画の中には移住希望者にも支援をすると謳っているが無視をするのかと問うと、計画は常に変更を伴うものだから無視して構わないとおっしゃったそうです。この返事にはさすがに多くの人が反発したようですが、独裁政権の飯舘村では議員や役場職員が何を言おうが、住民が騒ごうが全く関係なく、村長の意見が村の総意となるようです。これを受けた経産省は官邸や復興庁に働きかけて己の天下り先に資金が還流する方策を次々と打ってくるでしょう。



 そこには復興もなければ被害者の支援、救済も無いのです。あるのは官僚の跋扈する不毛の土地と国民の血税が垂れ流されて、地面がはぎ取られた無残な姿の村が出現するだけです。この除染事業には飯舘村振興公社なるものを村の名を借りた村長の支援組織が作り上げ、ばらまき政策の資金を一手に引き受けることを可能にするように国に働きかけています。村長の頭の中からは放射能はすでに半減期をはるかに超えています。あるのは濡れ手に粟の復興予算のことばかりのようです。



 飯舘村に一人も人がいなくなってもこの復興計画は進められるのでしょう。経産省の肝いりの計画がとん挫することは国家として許されないのでしょうから。国は現在、2種類の避難地域を3つに再編しようとしています。その目的は多くの人が知っているように早急に安全宣言を出して、この事故を収束したことにし、東電の損害を最小限に食い止めることにあります。莫大な原発マネーを自民党だけが長年手にしてきたことを羨み、ようやく政権を手にした野田総理はこれからが自分の天下だとこの原発マネーに喰らいついて来たのでしょう。青森県辺りにも交付金を人質にとって再稼働を働きかけているようです。



 飯舘村に関しては村長がかなり浮き上がった存在になってきましたが、彼の後ろ盾には経産省を子分とする復興庁と官邸が控えています。住民はどんなにあがいても勝ち目はないでしょう。唯一の望みはこれらの悪逆非道を司直の方々に知ってもらい、東電との訴訟に勝つことです。経済的な自由を勝ち取ってのち、それに続く政権交代、民主主義革命へとつながるのではないでしょうか。