2012年2月1日またも福島県立医大より、健康診断の書類が届きました。前回は問診票とアンケートのようなもので、明らかに被爆者の被曝調査の色合いが濃いものでした。今回は実際に診断を行うというものであり、実施日時と場所の案内も入っていました。しかし受診に際して受診結果を県立医大がデータとして使うことを承諾するという確認事項が書かれてあったり、この承諾を破棄する権利もあるとも書いてありました。

 いかにもデータを承諾無しに使わないと言うことを強調しながら、不承知を意思表示するするための項目や記入場所は見あたりません。この様な形での検診を行うようでは福島県が打ち出した18歳以下の診療無料化政策の真の目的も疑わざるを得ません。被爆者の健康データを取りたいのであれば堂々とその目的を明らかにした上で希望者、協力者を募るべきです。姑息なやり方で親切心を演出して、住民をモルモット扱いすることには反感を抱きます。県立医大の診断自体に信頼を持てなくなってしまいます。やはり情報操作のためにデータを掴もうとしているように思ってしまいます。

 山下教授の就任以来疑惑の強い大学です。被曝のひどいときには検査も調査もしないようにしておきながら、素人が考えても、検出があり得ないような時期に検査を行い、安全性を吹聴し、被爆の実態を矮小化してみせることを行ってきました。学内でも相当な反発が起こっていたようですが、どうも学生運動も押さえ込まれてしまったようです。このような偏った思想の大学で検査をされ、結果を告げられても信用できません。しかもデータをどう改竄されるかも分からないし、彼らの都合のよいデータを作るために正しい診断をしない可能性もあります。それは住民の健康にとって最悪の事態です。早期発見、早期治療のチャンスを失う危険が有ります。税金の無駄遣いによるデータの隠蔽、改竄を避けるため私は受診しないことにします。

 福島県知事と一部の首長は住民を人とは見ていません。将棋盤の上の駒のように見ています。決してこれらの駒を隣の盤面に移そうとは思わないのです。なぜならそんなことをすれば自分たちのゲームが成立しなくなるからです。しかし、自分の家族だけは盤上からこっそり外しているようです。


 飯舘村の除染モデル事業は既に完了したようです。しかし、未だにその結果については一切発表されていません。現地の住民の独自調査では未だに3~5μsv/hが測定されているとのことです。これでは発表はできないのでしょう。このような隠蔽工作をこの期に及んで行いながら環境省は除染事業の本格着手をのうのうと決定しました。除染事業予算の食いつぶしを早々に決定したのです。まさしく国賊と呼ぶべきでしょう。

 福島除染事業チームリーダーの森谷さんはどう考えているのでしょうか。それどころか村では具体的な除染計画を練り上げたようです。この事実は村人にもまだ伝えられていないようです。この様なことが民主国家で行われて良いのでしょうか。過去にも住民の意向とはまったく違うことを行政はたくさん行ってきました。歴史的には報道管制や国民の権利を剥奪したり思想を弾圧したりもしてきました。しかしこれほど大規模に周到に執拗に行うのは太平洋戦争以来ではないでしょうか。行政機関の腐敗は最悪の情況です。