BLCD 『遥山の恋』感想 | 半腐女ry生活?

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(と言いつつ、中身はドラマCDの感想ばかり・・・w)

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BLCD「遥山の恋」を聴きました!
2009年12月28日発売 原作:六青みつみ イラスト:白砂順

出演 小西克幸 岸尾だいすけ 堀内賢雄 松本保典 たてかべ和也 他


身体に醜い痣をもつ少年・紫乃は、老犬・シロと狩りの最中に傷ついた戦装束の青年を救う。人と交流を持たず、山で一人、暮らしていた紫乃にとって、誰かが近くにいることが何よりも嬉しかった。夢でうなされ苦しむ青年を、必死に看病する紫乃。しかし、目覚めた青年は、紫乃の顔の痣を見て『化け物』と罵る。青年の残酷な言葉に深く傷ついた紫乃は、それでも献身的につくすのだったが――。


小西克幸(橘貴哉)×岸尾だいすけ(紫乃)



※この感想文は元々拍手お礼用の感想として公開していたものに少し手を加えたものです。

筆者は作品を気に入っていますが、人によっては少しきつい印象を持たれるかもしれません。

ネタバレにご注意ください。



いい話でした!
キャストが豪華なので早く聴かなきゃな~とは思っていましたが、現代ものが好きなので積んでました。
ブクレのコメントなどにも載っていましたが、まるで「昔話のよう」です。


賢雄さんが語り部の役割をされていて、受けと攻めの間に介在してくれるおかげで、交互にどちらかの心情を語っても混乱が起きず、スムーズに話を聴き進められました。
賢雄さんは絶対にストーリー内には染まらない、ある意味では淡々とお話しされていてそれが心地良かったです。
絵本や紙芝居を持って「むか~しむかし」と語る人と同じ立場に立っていてくださったように思います。
登場人物たちは時代も暮らしも違い難しい日本語を使ったりしている少々離れた世界に居るのに対し、一番リスナーに近い位置に居ました。


橘@小西さんが紫乃@岸尾さんを信用できず、尽くしてくれるのには理由があるのでは?と考えれば、一呼吸置いて紫乃は橘に一目惚れしていると再度描写が出てくる。
疑わしく思う気持ちを改め、橘は紫乃に優しくできないことを心の中では何度も悔いるけれどいざ言葉にすると命令口調になってしまったり・・・。
両者の気持ちがわかるのは嬉しいですv


小西さんはほんっと美声だなあ。
強い男の人で低音ではありつつ、紫乃に恋してからや、嫉妬してる時など、表情がわかりやすく変わりますw一途に紫乃を想う気持ちが声に表わされると直球なのでガツンと来ます!
あと、攻め喘ぎが堪らなくエ□い。ずっと聴いていたいわ。ヘッドホンして聴いてると、吐息で耳が妊娠しそうだ!(ぉぃぉぃw)
当時小西さんの攻めは2番目に好きでしたが、本作の効果もあり今や1番になりましたよ!


岸尾さんは可愛いな~!
可愛過ぎてあんまり好みじゃなかったんですけれどね、ええ。
聴いていて何度も思ったんですよ。この作品、受けは男である必要があったの?と。
くっついた後、橘に嫡男が生まれないからと少々問題になり・・・まあそのおかげで二人は幸せな生活を手に入れるので、男の人でなければ成り立たないのですが、女の子に置き換えても自然ですし、岸尾さんも一人称が「俺」という以外は薄幸系の女の子を狙ってるようにしか聞こえないわけですよ。
名前も“紫乃”と中性的ですし(^^;
健気に尽くすのとか、(最初の頃)いくら邪険にされても一目惚れした時の気持ちのままでずーっと傍に居たいと思い続けて成就させていくのとか、すごく行動に芯が通っていていいんですけどね。
構成もBGMも良かっただけにそれだけ気になりました。


脇の声優さんは豪華ですが、ほとんど2人芝居です。
なぜこんなに豪華キャストなのかと・・・びっくりしました!そのおかげで素晴らしい出来になったと思っています^^
松本さんは「はっ!」と返事しているところばかり思い出します(笑)。忠実な僕なんですよね~v
唯一橘に意見できる側近なのですが、全てお見通し?で一番大人ですw紫乃の気持ちも橘の気持ちもわかってるんですねw
たてかべさんは、一瞬ジャ○アンかと思ったりもしましたが(ぇ)、おじいさんの方はそんな感じもなくて優しい雰囲気がありました~^^(滝兵衛はぼそぼそしててちょっと不審者(略))
旧ドラ世代なので、BLで聴くのに複雑な気持ちがあったのですが、いっそ何も考えない方がすんなり聴けますね。



このお話の面白いところは、昔話のようと書きましたが、迎えに来てくれてくっついてめでたしめでたしでは無いんですよね。
連れて帰られてからの窮屈な生活も長く描かれています。
痣が消えたことで美貌が露わになった紫乃と、その姿を人目に晒したくない橘(一族の中に橘を追い落とそうとしている人間が居ることも気にかけて離れから外には絶対に出してくれません)。
一時はどうなるかと思いましたが・・・!
途中から展開が読めるんですけれどね、それでも、昔話がそうであるように「幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。おしまい」って何度見ても安心する響きなんですよね。
ああ~よかった~!って心から思えます。
個人的には、紫乃が飛垣@松本さんの妻の姉から嫡男のことを鋭い口調で言及されるシーンが一番堪えたのですが、最後は二人は幸せになるんだから!と、結末を知っているからこそ冷静を保っていられたと思います。


全体的にとてもよく作られているのでこのタイプのお話がお好きな方にはおすすめですv