2月15日は午後1時30分から江別市、野幌公民館でによる
講演会『花のある町並み作り講演会~庭の魅力を高めるバラの使い方』というのがありました。

工藤敏博先生はこちらの本の著者であり、
北のミントの庭だより
前百合が原公園管理事務所長、拓殖大学北海道短期大学客員教授
『イコロの森』ローズガーデンプロデューサー、
『ギーズ・グリーン・グロワーズ』経営者。
梅木あゆみさんの所でもバラの講習会を行っているバラの大先生です。

バラにかける情熱はすばらしく講演会も楽しく熱く。

北海道の庭が本州の庭と異なりオープンな構造であるので公共性が求められる・・・と言う話から
話はどんどん進んでメモの用紙が足りないくらい。
一緒に言った友人は話が面白くて途中からメモをやめて聞き入っていました。

まずはバラが欲しかったらその背景から。
庭全体のバランスを考える。
既存の緑をより大切に素敵な背景を作るのが先。
北のミントの庭だより
次は苗選びから・・・どんな苗を選ぶかはなかなか難しい。
地根苗は接木苗より耐病性が優れるのでお勧め。

自分の庭の気候、日照時間は把握してバラの品種の特性と照らし合わす。
これが難問。   
北海道向きの苗と本州向きの苗はちがう。
北海道に向いていても市場原理で流通にのらないこともある。
庭の条件に合うバラを見つけるのは・・・ある程度投資。
駄目なら早くに友人知人に里子に出すか諦める。(笑)


バラ苗は春に2年ものを買う。
太くて長い物がよい。
植えてある土が心もとないなら植え替えて大きな鉢にしておく。
肥料はさほど考えなくてよい。
買ったら鉢の状態で環境に慣らして1年育てる。
鉢のままで水を切って葉を取り、横倒しにして越冬して翌年春に地植えにする。
あせりは禁物。

シュート(新梢)を出す。ともかくシュートを大事に。
シュートの更新で老化させない。

剪定のしすぎはNG。本州と北海道は違うのでシュートの充実に心がける。
肥料の与えすぎでシュートが軟弱になるので施肥には工夫。
本州と同じではNG。この細かい施肥の方法は・・・ナイショ。
北海道独自の施肥で耐寒性のあるシュートを作る。
樹形が現れてくるが剪定しない。

この間に花は咲かせないで脇芽を増やす。
どうしてもと言う時は秋の花だけ楽しむ。
北のミントの庭だより
地植えには60センチ巾に深さ60センチの穴に十分な肥料と堆肥を与えて土作りをする。
秋に作って、春まで熟成してから植えるのが先生流。

樹形を把握してから庭のどの場面に植えるのか考えると失敗が少ない。
植える場面を考えて選んだ品種でも育ち方で良し悪しが決まる。

駄目なら・・・諦めて。

植え直し・・・休眠期に根巻きして移植するのがベスト。
根を傷めないで細根を出させるのが大切。
でも、移植はダメージが大きいので早めに行う。


バラの扱い方の王道ですね。
実に判りやすい語り口。


次には画像を使ってバラの樹形ごとに分けた分類で代表的品種の紹介と樹形ごとの扱い方の話。

北のミントの庭だより
これはまあ、どの本にも載っている話ですが、
工藤先生の好みのバラ、お勧めのバラはいろいろあって・・・

北のミントの庭だより

北海道だけでなくここ最近のバラの傾向はロサ・ルゴサの系統だそうで
ハマナスの血筋がお勧めですと。
この系統は強いし香るし。
私も気になります。・・・岩見沢産の品種も多いですよね。

北のミントの庭だより

先生の話を聞いた友人・・・
バラの初心者さんは途中でわからないことが多かったみたいで
でも、先生のバラへの情熱は伝わったようです。
先生の色の話は面白かったみたいで
特にピンクのバラには下品なピンクと上品なピンク、清楚なピンクといろいろ・・・。
下品なピンク・・・友人はここが笑いの壺だったみたい。

これは下品?
北のミントの庭だより

友人は初めてこういうところに参加したのですが、年齢層の高さに驚いたみたい。

ガーデニング=園芸。
定年後に始める人も多いのですが皆さん熱い。
バラを育てるにはいささかエネルギーが必要なので仲良く結束して楽しんでくださいませ。

市の鳴り物入りの講演会ですがバラのガーデナーが増えるのは大歓迎。

皆さん、素敵な庭を造りましょう!

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