改めて、1月6日のビッグバンドライブに出演できることをラッキーに感じている。一緒に出演するのはこのエリアのトップミュージシャンばかりだから、素晴らしい演奏が期待できることはもちろん、僕にとっては顔を売るチャンスにもなる。ただ、このエリアには僕よりも優れたベーシストは他にもいるから、どうして自分に電話がかかってきたのかを考えていた。

おそらく、ここ2年くらい良く分からないながらもとりあえず動き続けてみたことが良かったのだと思う。ジャムセッションのハウスバンドをやってくれと言われればギャラ無しでもやり、片っ端からライブを録音・録画してビデオをYouTubeにアップし続け、妻のヴォーカルグループの伴奏バンドで演奏できる機会があれば演奏し、・・という感じ。

ジャムセッションには時々プロミュージシャンが来る。2年くらい前にあるプロヴォーカリストが来て知り合い、彼女のギグに何度か呼んでもらえた。それらのギグのメンバーにトランペットのジョン・ウォーリーがいて、何度か一緒に演奏させてもらった。別のジャムセッションにトロンボーンのウェイン・ウォレスがゲストで来て一緒に演奏したこともある。この二人は今回のビッグバンドの中心人物。

1年くらい前にピアノのフランク・サマレスがジャムセションにゲストで来て一緒に演奏した時にはそれをビデオに録ってYouTubeにアップした。そうしたら、フランクが「このビデオいいだろ、見てくれよ!」と知人に触れて回ってくれたので、彼の知り合いのプロミュージシャンに僕のことを知ってもらえた。実際、このエリアのトップ・リズムセクションであるドラマーのジェイソン・ルイスとベースのジョン・シフレットが出演したライブを見に行った時、「お前フランクのビデオで弾いてただろ!フランクにビデオをしつこく見せられたから覚えてるぞ」と認識してもらえた。

妻の通うコミュニティ・カレッジのヴォーカルクラスでは、ディレクターの方針でコンサートの時のリズムセクションはプロを呼ぶ。そこでギターのスコット・ソーキンと知り合ったのだが、彼は僕がオリジナル曲「Nine Gates」を作った時にギターを弾いたティム・ヴォルピチェラと仲が良い。僕が「Nine Gates」をYouTubeにアップした後、ティムが「どうだオレの弾いてるすげえ曲があるぞ」とスコットに見せていたらしく、それで印象を強めてくれたらしい。

これらのことが組み合わさって、スコットが今回のビッグバンドのリズムセクションのリーダーとして人選をしていて、ベースのジョン・シフレットの都合が悪いとなった時に僕の名前が浮上したのではないかと思う。また、ドラムのジェイソン・ルイスには僕も他のプロジェクトで何度かドラムをお願いしたことがあるので、彼からの後押しもあったかも知れない。

こうして見ると一番効果があったのはYouTubeビデオだったのかも知れない。マルチトラックレコーダーで録音してパソコンでミックスするということ自体は学生の頃からやっていたからお手の物(プロには及ばないけど)。後はビデオを録って音声トラックに追加してあげるだけだった。実際にここまでやる人は案外いないので、1年で100本以上というペースでビデオをアップしていったのはそれなりに目立つことだったようだ。思わぬ形でビジネスの基本である「差別化」を実践していた?!

来週のライブを2010年の良いスタートにして、今年も動き続けよう。今年も色々な新しい出会いがありますように。あ、来週のライブまでに名刺印刷しておかなきゃ。