ポール・マッカートニーとローリング・ストーンズ | norimのブログ

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昨年の11月にポール・マッカートニーが 今年の2月にローリング・ストーンズが来日した。




両者共、年齢的にもおそらくこれが最後だろう来日公演だった。



私はこの2つの公演に、幸運にも行くことが出来たのでその感想を書きたいと思う。








言わずもがな。ビートルズとストーンズ この2つのバンドは並大抵のバンドではない。




20世紀を代表する2大バンドだ。




私が彼らの音楽に出会った35年前、ビートルズはレコード、ストーンズはライブの王様だった。







音楽の嗜好は年齢と共に変わる。



変わってはいるのだが、この2つのバンドについては、ずっとファンであった。







曲の好みは変わった



例えば、ストーンズの曲で昔一番好きだったのは、サティスファクションであったが



今は、ジャンピング・ジャック・フラッシュだ。



ビートルズは、サージャントペッパーズロンリー・ハーツ・クラブバンドが好きだったが



今は、ブラックバードが好きだ。







当時、キースのギターはそれほど好きではなかったが今ではキースのギターがとても好きだ。



キースのギターはギタリストとしてそれほどテクニックがあるわけではない。



あの独特のリフとそのタイミングだけで勝負する。キースのギターこそがあの独特のストーンズサウンドを作り上げる。







今回コンサートに行って 彼らのパワーに本当に感服した。



正直見に行くという行為そのものが目的であった。演奏には期待してなかった。



ただ、行ってみたら、両方とも本当にすばらしい演奏であった。







ポールは、2時間以上もの間 ぶっ通しで、ボーカル、ベース、エレキ、アコースティックギター



ウクレレ、ピアノ、キーボードを弾いた・。数多くのビートルズの曲も歌った。声も素晴らしく。どれもこれも素晴らしい演奏だった。まさに不世出のアーティストだ。







ストーンズもまた、2時間以上ぶっ通しで、全盛期と変わらないパフォーマンスで演奏した。



ミックはドームのステージの端から端まで何度となくダッシュをした。



私なら20代までがそれができる限界であろう。彼はもう70を超える。







キースとミックに関して私は誤解していたようだ。



今回のステージを見る限り、キースはミックのバックに徹している印象を受けた。



キースは基本 ミックの斜め後ろに立ち静かに目をつぶって演奏する。そうやって曲が一番良いように、バックとして最善の演奏をしている。



そして、ロン・ウッドはそのキースの演奏が一番良くなるように足りないものを足していく。



チャーリーは、目立たないがストーンズの演奏に必要最低限のリズムをつける。



余計なものは加えない。


また、元ストーンズメンバー ミック・テイラーがスペシャルゲストで40年ぶりにライブに参加した。伝説のギタリスト テイラーの演奏はやはり凄かった。ストーンズの2人目(キース以外という意味)のギタリストは常に凄いのだ。


ストーンズは幼なじみであるミックとキースの偶然の再会の後、天才ブライアン・ジョーンズと出会う事でデビューするのだが、ブライアンは途中でいなくなった。こうして今のストーンズサウンドが完成する。


キースは一人で完結できるタイプのギタリストではないためどうしても、もう一人凄腕のギタリストが必要だったのだが、その時白羽の矢が立ったのがミック・テイラーであったのだ。


ちなみにテイラー脱退後の凄腕ギタリストがロン・ウッドだった。ロン・ウッドはソロで充分にやっていけるほどの技量がありながら、ストーンズ加盟後は、完璧にキースの影に徹した。






こうして全員が一眼となってストーンズの演奏が完成する。



正直もっと わがままな連中なのかと思っていた。



ミックは確かに超一流のエンターテイナーだが、ストーンズでなければこれほど長い事は出来なかったであろう。



52年間一度も解散せずに、ここまで持続的に世界の一線で続いたバンドはこれまでも今後もでないだろう。それは、ロンも含めた、このメンバーだから出来た事だった。







今回、ストーンズが何故 こんなにも長く世界のトップバンドでいれたのかがわかった気がした。