「互いに子を産んで、性別によってその真意を図りましょう」
というものでした。
姉と弟の関係を思えば、「二人で」だったらむっちゃくちゃ生々しいですけど、そうじゃありません。
「二人で子を産んで」
じゃなく、
「互いに」
ですからね。
しかし男のスサノオがどうやって子供を産むねん!!
……と思うでしょ?
方法はこうです。
スサノオはアマテラスの玉をとって噛み砕き、息を吹きかける。
アマテラスは……私このシーンすっごく嫌いなんであまり語りたくないんですけど……スサノオの剣をとって噛み砕き、息を吹きかける。
いだだだだだだ!!!
想像するだに痛いわ!!
口ん中がボロボロになるっつ~の!!!!!!
あ~、もう文章にして書いただけで、口の中が鉄くさくなる(-_-)
その結果、アマテラスが吐いた息から生まれたのは、三柱の女神が生まれました。
それがイチキシマヒメ・タギリヒメ・タギツヒメ。
九州の宗像大社に祀られる三女神です。
一方、スサノオの吐息からは五柱の男神。
アメノオシホミミ・アメノホヒ・アマツヒコネ・イクツヒコネ・クマクスヒでした。
……と聞いたら、三女神はアマテラスの娘、五男神はスサノオの息子ってことになると思うでしょ?
それが違うんですよ。
アマテラスの玉から生まれたのがアマテラスの子。
つまり五男神がアマテラスの子。
スサノオの剣から生まれた三女神がスサノオの子。
……というのが、国学者たちの解釈です。
しかし、日本書紀一書第一や第三は、「スサノオが生んだのは五男神」と明記してるんですけどね。
この解釈をとれば、皇室の祖先は太陽神アマテラスじゃなく、罪を背負わされた乱暴者のスサノオ。
初代人皇の神武天皇は、五男神のうち一人、オシホミミの五代孫にあたります。
日本書紀に書いてあるにも関わらず、「皇室の祖先はスサノオかもしれない」と口に出す、「識者」はいないですよね(^^ゞ
天皇陛下の生前譲位についての話し合いに関するニュースを見ていても思うんですが、そろそろ「神話と史実はまったく別」「日本書紀は歴史を推し量る資料ではあるが、歴史そのものではない」とはっきり決める方がいいんじゃないのかなぁ。
もとい。
この結果に、スサノオは、
「ね?私の心が赤(きよ)いから、娘(一緒(第一や第三では息子)が生まれたでしょ?」
と勝ち誇りました。
アマテラスとしては、
「え?そうなん?」
と首をかしげてしまうところもあったでしょうが、結局は納得し、スサノオを高天原に招き入れたのでした。
日本書紀や古事記で、イチキシマヒメが登場するのはここだけ。
なのになぜ、そんなに人気があるのでしょう?
不思議ですよね。
ですが、さまざまな神社に、さまざまな伝承が残されてるんですよ。
次回からはそれを見ていきましょう。
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