世界的に見ても、最高神が太陽の神であることは珍しくありませんが、女神なのは稀有のこととか。
でも実際のところ、神話なんてのは、いろいろな氏族が信仰する神の寄せ集めなんですよね。
初めから統一されていた国なんぞありません。
その国に住むいろいろな氏族が戦い合い、あるいは協定を結び合いながら一つの国になっていった。
その際、それぞれの信仰する神の物語が融合し、一つの物語とされたのでしょう。
ギリシャ神話でも、穀物の神デメテルはエレシウスの人々が信仰した女神だったでしょう。
それがギリシャ神話として統一されたとき、最高神からゼウスの姉へと格下げされたと考えるのが自然かと。
日本神話も同じで、本来どの神様も、ある氏族にとっては最高神だった可能性があります。
ただ、日本神話……つまり日本書紀編纂当時、もっとも力のあった氏族、すなわち大和朝廷が最高神としていたのがアマテラスだったということでしょう。
氏族ごとの最高神は、古事記を見ると、ある程度推測できます。
古事記にはどの神様がどの氏族の祖先であるか書かれている部分がありますから。
先祖とされた神様こそ、その氏族の最高神だったんじゃないでしょうか。
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