カレー屋やってます。 |   のらくら農園 の のらくら日記

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 今日は京都へ行ってきた。カレーを食べに行ってきた。最近,友人まっさんがカレー屋を始めたのだ。


 彼は7,8年前,同じ京都の高瀬川に面したUSAGIという名の小さなバーを昼のあいだだけ間借りして,カレー屋をやっていた。インド人に負けないほどのカレー好きで,そのカレー好きが高じてカレー屋を始めたという痛快な男なのである。手足の長い大男であるから,天井の低いバーのカウンターの中で,彼は小さくなってカレーを作っていた。


 そのまっさんが,どういう経緯であったか忘れたが店を辞めてしまった。パートタイムでない100%カレーの店を持とうと準備を始めたのだった。それ以来,つい最近まで上手く連絡を取ることもできず,どこでどういうふうに過ごしているのかも知らないまま,月日が流れていった。


 そしてついに,共通の友人であるS君を通じて,まっさんが念願のカレー専門店をオープンしたというニュースを知った。オープンしたのは7月2日。今からちょうど1か月前のことである。1か月経ってようやく,僕は店を訪れることができたのだ。


 店は四条通りから寺町通りを南へ100メートルほど下ったところ。京都の町の最もにぎやかなエリアの一角,と言っていいだろう。斉藤ビルという雑居ビルの2階に店はあった。店の名前は「karahicurry(カラヒカレー)である。


 寺町通り沿いには目だった看板が出ておらず,地面に小さな黒板が立てられているだけ。黒板には走り書きで「カレー屋やってます」の文字。あやうく見逃すところであった。


 ビルの外階段の脇道に面したところには大きめの看板が出ているので,四条通りのほうから歩いていけば,案外簡単に見つかるかもしれない。店の名前は「karahicurry(カラヒカレー)である。


   のらくら農園 の のらくら日記  シンプルな看板。


 久しぶりの再会にやや興奮しながら外階段を駆け上がると,USAGI時代とは異なる明るい面構えの店があった。店の名前は「karahicurry(カラヒカレー)である。


   のらくら農園 の のらくら日記  11:30~15:00 17:00~21:00


 L字型のカウンターに椅子は7つだけ。店の狭さは相変わらずで,なんだかホッとする。大柄なまっさんがカウンターの中で窮屈そうに立ち働いている様も相変わらずで嬉しくなった。


 メニューはチキンカレーとドリンクのみ。スパイスの効いたチャイも飲める。暑苦しい今の季節は大粒の氷が入った嬉しいアイス・チャイだ。カレーとチャイがセットで1000円。お値打ちである。


 使っているスパイスはメジャーどころの定番スパイスばかりで,さほど多くの種類を混ぜているわけではない。それでもしっかりスパイシーなのは,粒の状態で入手したスパイスを自らミルで挽いて使っているからだろう。骨付きのチキンはホロホロに煮込まれている。


 新たに店を構えるに当たり,通すべきスジは通そうと,まっさんはきちんとインドへ挨拶に出かけたという。本場インドのカレーを食わずしてカレー屋などと名乗れるものか,といった思いだったのだろう。インドの洗礼を受けるため,そしてもちろん自身のカレーを極めるため,カレー武者修行に出かけたまっさんは,滞在した3か月の間に約300食のカレーを食ったそうな。ほぼ毎日3食カレーを食っていたということになる。カレー好きにもほどがある。インド人もビックリだ。


 帰国してすぐに,修業の成果を生かした新レシピをいくつも試してみたらしい。身近な友人に試食させるなどして,最高のカレーを追求していったという。ところが,いろいろ試した結果,USAGI時代に磨き上げたまっさんオリジナルレシピの原点カレーが,一番美味いという結論に至ったのだそうだ。つまり,インドでの武者修行を経て,自分のカレーにより強い自信を持つようになったのだ。


 カレーの味ももちろん良いが,まっさんもいい味だ。京都にお住まいの方は是非,また,京都へ出かける方も是非,四条寺町やや南。karahicurryへお越しください。

 
   のらくら農園 の のらくら日記  不定休。


karahicurry http://karahicurry.sakura.ne.jp/