今日は、専門学校で、修了試験の勉強をしました。


本日は、職業倫理です。

この職業倫理という科目、驚いたことに、テキストも答練もなく、レクチャーが一コマあるだけでした。・・・そんなに中身がない、ということでしょうか。


授業では、昨年の12月に改訂された「倫理規則」と、この間出た、「職業倫理に関する解釈指針」、あとは過去問などの説明をしていました。こういう試験対策は・・・難しいですね。何も準備せずに試験当日になってしまいそうで怖いです。


あと、職業倫理の副読本として紹介していたのが、八田進二教授の、『公認会計士倫理読本』という本です(アマゾンでは扱ってないみたいです・・・)。今日、早速、読み入ってしまったのですが、なかなか興味深かったです。


この本で、『職業倫理に関する意識調査』というアンケート結果が紹介されていました。これは、主に商学、経営学、経済学部の大学生(約1500名)を対象にしたもので、会計士の職業倫理についての世間の印象を調査する目的で実施されたもののようです。


印象に残ったのが、

『企業破綻に関連した不正な財務報告の原因は誰にあると思いますか』という質問です。学生の答えは、経営者と答えた人が、50.2%、公認会計士と答えた人が、21.1%。監査役や内部監査人と答えた人が19.8%。


この質問って、アンケートの形はとっているけれども、監査論でいうところの「二重責任の原則」の話であり、正しい答えは一つです。第一義的な責任を有するのは、経営者です。このため、正解している学生は、約半分、ということになります。一方で、2割の学生は、企業の粉飾決算の原因は会計士にある、という理解をしているということですね。


経済・経営学部の大学生でさえこのような結果なのだから、世間一般を対象にアンケートを行ったら、もっとひどい結果になりそうです。これはまさに、世間からのエクスペクテーションギャップが大きいことの裏づけであると言えるかも知れません。


2割の学生が公認会計士と答えたことについて、著者は、

『かかる理解は誤っていると断じることは容易であるが、逆に言えば、これこそが実際の社会の目、学生の目なのである。やはりこれは重大な問題と言わざるを得ないであろう』

と危惧しています。


なんか話がそれてしまいました。

明日からはまた、中間決算の現場に行って来ます。