7月にビクタースタジオで視聴させてもらって感激した、ビクターのウッドコーンオーディオシステム「EX-AR9」を少しの間だけ自宅でモニターさせてもらいました。

オトク貯金大作戦

完璧な音楽環境の整ったスタジオではなく、実際に購入して自宅でAR9を聴くとどんな感じになるのか、それがとても知りたかったので、すごく楽しみでした。

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サザン・山下達郎・坂本龍一、マイルス・デイビス、ドナルド・フェイゲン・・・etc.
とりあえずいろいろなジャンル・楽器での音源を再生してみる。

やっぱり何はともあれ、サザンオールスターズの「キラーストリート」。
これは聴かなきゃでしょ(笑) 
(※キラーストリート=ビクタースタジオがある外苑西通りのこと)
あれだけビクタースタジオでエンジニアの想いを聞いてしまったら、これは感慨深いものがありますね。
まさに、このWOODCONEでモニターしながら実際に作りこんできた音源だから、いろいろ聴いた中でも一番自然に聴こえてきたような気がしました。
逆に言えば、この音を再生させるようにこのオーディオシステムが作られたのかな・・・という感じ。

素直な感想としては、「こんなに小さいのにやっぱりいい音」。
それは間違いありません。
しばらくオーディオ機器がない生活をしていて、パソコンや携帯プレイヤーでしか音楽を楽しんでいなかったので、音楽のある空間の心地よさを思い出しました。

ただ、それとは別にホームオーディオとしての問題点も感じましたので、それも交えたAR9試聴レビューを挙げておきます。

EX-AR9を聴ける環境とは・・・ホームオーディオとしての難しさ

率直に結論から言えば、残念ながらアパート暮らしには「宝の持ち腐れ」。というのも・・。
(勿論アパートの間取り・グレードにもよりますが)


最初にボリューム「15」で再生すると、何となくこもった感じの音で、ちょっと期待はずれ。
スタジオで聞いたクリア感がなかったので、思わずアンプとスピーカーの接続が悪かったのかとチェックするものの、特に問題はなさそう。

取扱説明書を読み、おお!そうだ!「K2ボタン(※)」を押さねば!と思い、「MODE1」「MODE2」にして再び同じ音源を再生すると、イメージした音が出てきた印象。特に「MODE2」がいい感じ。
うーん、でも若干高域が少なめ?

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(※ K2テクノロジー:スタジオのマスター音源からCDにデジタル変換(圧縮化)される際に失われる情報を再生成して“原音”に近づける機能。)


高音・低音の調整はこの後も操作せず、いろいろな音源を試聴してみる。
どの音源も、やはり高域が少なめに聞こえる印象。
でもこれは、低域がちゃんと出ているということかも?

で、思い切ってボリューム「20」を上げてみると・・・

!!!!!!!!!!!!!

目盛り「20」から、見違えてバランスが良くなって、スコーンと音が広がった。
これだ!スタジオで聞いた感覚は!
「19」とは、たった1目盛りだけど全く違う。
音源側のレベルが低めなものでも「25」から変わる。

ちなみにスタジオ試聴会で私たちが感動した音は「48」。
これはもう理想中の理想であり、AR9の威力を知るには最高の音なんだけど、家庭では一戸建てでもおいそれとは出せないボリュームなので論外として、確かあの時も、参加者の一人が「家庭での常識レベルで聴かせてください!」とお願いして試聴させてもらったのも、「25」だった。

やはりこの響きを聞かせるのは、「25」前後の音量が鳴らせる環境が必要なのだと思う。



ボリューム「20」とは、うちのアパートではかなりの大音量なんです。
昼間くらいは少し大目に見てもらって・・・といいように解釈しても、近所付き合いを大切にしたいなら昼間でも「15」が限界(実際には気にしすぎかもしれないけど、自分のヒヤヒヤ感が限界w)かも。

夜は「10」まで上げられるか微妙だけど、これはこれで静かな夜に耳をかたむければ「良い音だな」という雰囲気は十分感じられると思う。

ジャンルで言うと、「部屋で聴けるボリュームで再生する」なら、昔のロック、ポップスなどは雰囲気は出せるけど、ジャズではシンバルの響きや演奏中の空気感が不足気味。
最近のJ-POPだと、ヘッドフォンに慣れた耳には物足りなく、バスブーストして大音量で聴いてる人からすれば、むしろ劣化ととられることもあるでしょう。



音質以外のことでは、USBオーディオの再生機能は現代の音楽スタイルにはありがたい機能で、手持ちのスマートフォン、携帯プレイヤーなどと直接つないで、いいスピーカーで聴けるのは便利。
コントロールもリモコンでできるし、コンポシステムとしてはかなり多機能でした。

「EX-AR9」はその高音質と機能から数あるウッドコーンシステムの最高峰であり、価格帯ももちろん最高峰(笑)なんだけど、同じ概念で作られたウッドコーンシステムの中から、自分の環境を考慮し、機能と価格を絞った機種選定が必要でしょう。


「いつかはクラウン・・」と同じように、いろんな意味で「いつかはAR9・・・」だなぁ。



【関連記事】
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・ウッドコーンオーディオシステム「EX-AR9」にエンジニアが込めた想い

【関連リンク】
・ビクター コンパクトコンポーネントDVDシステム「EX-AR9」商品詳細ページ
・ビクター WOODCONE(ウッドコーン)スペシャルサイト

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