著者: 殊能 将之
サイコサスペンス?というようなくくりになるのだろうか
もっと難しい話だったり、エグい気持ち悪さのあるものかと
思っていたが、ちょっとユーモラスでもある刑事たちの
活躍劇ともいえる内容。
ネタばれになってしまいますので、ここからは
これから読む人は読まないで欲しいのですが・・
この小説の一番のどんでん返しである部分は
私にとっては、なんだかなぁ~・・・としか思いようがなかった
ハサミ男は、ハサミ男でないっていう結論で、ここまで持ってくるなよ?!
みたいな。
もちろん、そんなどんでん返しがなくても、真犯人は誰であろう?と
いう立派なサスペンスにはなっているけれど。
うーーーん。
ハサミ男、という題名でここまで書くんだったら、せめてハサミ男であって
欲しかった。
それとは別な意味での面白みやスリルが欲しかった。
真犯人像にしても、登場人物の中で怪しいと思えるのは、結果その人しか
いなそうだし。
テレビの二時間ものサスペンスを見ているときのような感覚。。。
自殺願望のために毎週末薬物自殺を試みるけれど
必ず死ねない(そんなことあるのかな?)ただ寝てて、ゲロ吐いてるだけ
で人間て回復するのかな??と思ってしまったり。
狙いはわかるけど、全体的に狙いすぎなような。。
一気に読めるし、途中飽きることもなく話は進む。
でも、最後のどんでん返しが逆に、なんだかなぁ~と思わせて
しまう
惜しい!!の一冊でした。