我が家は大工さんに手刻みしてもらいました。


一番の理由はプレカットでは渡り顎が出来ないからです。


渡り顎は木を組んだときにどうしても上の木と下の木の高さが違ってしまうので、プレカットでやろうとすると、


2階床や小屋梁の天端の高さに3次元の管理が必要になってしまいます。


また、小屋梁は丸太梁を使用する事が多いので1本1本寸法の違う材料の管理が大変になってしまいます。


加工自体はそれほど複雑ではないので、プレカットで出来るような気がするのですが、プレカット業者は、


渡り顎はできないとしか言いません。


渡り顎でなければ、出し桁もできません。


こんなにシンプルですばらしい仕口をプレカット業界はなぜ取り入れようとしないのか


不思議でしょうがありません。


逆に言えば、プレカット業界が渡り顎を取り入れられたら、手刻みの仕事が奪われてしまうと思います。

(渡り顎を取り入れてる人はそもそもプレカットを排除してたりして)


このままプレカットでは渡り顎が出来ないままの方が良いと思っています。


渡り顎:ひとつの木をもう1本の木に乗せるという日本古来の仕口方法で、木どうしに溝を作り、そこを互いにはめて組んでいく仕口 。