Maison book girl ワンマンツアー、ファイナル公演 at 赤坂BLITZ | 計画をねりねり・・・・・・。

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思いつくままにオッサンが、Negicco、WHY@DOLL(ほわどる)を筆頭とする音楽、そして映画や読書のことなどをゴチャゴチャと。

Maison book girl 

ワンマンツアー「major 1st album『image』release tour 2017」

ファイナル公演「Solitude HOTEL 3F」

2017年5月9日(火) 東京・赤坂BLITZ 18:00開場 19:00開演

 

 

Maison book girl 

そのワンマンライブは、今回で3回目の開催である。

第1回は、2015年11月25日、初のワンマン「solitude hotel 1F」渋谷 WOMB。

このときは存在を知らなかったので参加できるわけがなかった。

第2回目は、昨年11月6日、2ndワンマン・ライブ 「Solitude HOTEL 2F」を渋谷WWW Xにて。

このときは、日曜日の18時開演ということで、家族持ちにとっては参加を見送らざるを得なかった。

 

ようやく、5月9日、平日の火曜日、19時開演という自分にとってはたいへんにありがたい設定によって、参加することができた。

赤坂BLITZ、1階フロアのスタンディングで約1,200名のキャパ、その8割ほど埋まっていたので、おそらくは1,000名以上のオーディエンスがいたのではないだろうか。

 

 

 

ほぼ、定刻。

場内の照明が落とされ、ステージ正面に張られた紗幕の向こうからライトが照らされると、メンバー4人のシルエットが浮かび上がった。

 

(画像は借り物です)

 

 

シルエットは投射距離によって拡大されていて、大きくはなっても幻影でしかない。

その奥の方には実物大の4人が動いているのだが、果たしてそれを実物と呼んでもいいのだろうか?自分の中に迷いが走った。

4人はアイドル、アイドルは偶像。

そして4人の名前はもちろん、それぞれ実名ではなく芸名。

僕らの眼の前、紗幕越しに動いている4人も、やはり幻影ではないだろうか。

 

そして 「sin morning」 の終盤間際に天井から紗幕が振り落とされる。

すると、4人が一気に姿を現した。

さきほどまでの自分の中での躊躇はスッパリと息をひそめ、4人のパフォーマンスと楽曲による Maison book girl の世界へと引き込まれていった。

 

 

その世界は、自分で思ってもいないものだった。

どの曲というわけではなく、次々と繰り広げられてゆく曲を聴き、ステージの4人を見つめていると、自分の中にさまざまなイマジネーションが沸き起こっては、泡沫のように消えてゆくのだった。

 

 

 

ここは紺碧で広大な海の底、かろうじて光が届く場所。

そこで4人の乙姫が、この日のために舞踊を披露している。

 

 

祭りの縁日、その広場の裏に建てられた仮設の小屋。

櫓の周囲は粗末な筵で囲われているだけ、日干しされた筵の草っぽい匂いと土間の土埃が混じりあった妙に懐かしい匂いに満たされた中、舞台で踊る4人を見ている自分。

 

 

4人は、サーカスに売られてきた娘。

帰る家もわからなくなってしまい、監督の言われるがままに歌い踊る4人。

 

 

4人は、この星の住人ではなく、異星からやってきた者。

でも、ステージでパフォーマンスするときだけは、この星の住人と見た目は同じになることができる。

 

 

4人は、終わりのないほど深い森に住む妖精。

そんな森に迷い込んでしまった自分。

 

 

4人は、操り人形。でも、天井から吊り下げられている糸は、ぼくらには見えない。

操っているのは、西洋人の年老いた魔女。

 

 

 

そんな中、ほんの一度だけ自分を襲ってきたものがある。

それは、舞台のライティングの位置と色、メンバー4人の立ち位置、それらがすべて一瞬だけ何かと完全に一致した。

デジャヴだった。

この光景、見たことがあるという既視感が閃光のようにひらめいた。

そんなはずはない、ワンマンライブは今日は初めて。

もちろん、ブクガのライブ自体は6回目なのだが、これまでの5回は今日のような雰囲気のものではなかった。

いったい、どこで視たというのだろうか?

夢にブクガのライブシーンが登場した記憶は、まったくない。

ということは、記憶に残されてはいない潜在意識が一瞬だけブクガのステージによって刺激され、それによって無条件反射を引き起こしたためのデジャヴだったのだろうか。

 

ヒトの潜在意識にまで作用させてしまうライブ。

一瞬とはいえ、底のないブラックホールが垣間見えたように感じ、その瞬間のステージはこの世のものとはとても思えず、まさに幻のようだった。

 

 

 

ちょうど1時間。

本編が終わり、袖にはけていった4人。

アンコールによってふたたび登壇した4人。

そこからしばし、4人それぞれが順番にいままでの思いを僕らに伝えてくれたのだけど、その言葉を紡ぎ出す4人はごく普通の20代の女性で、そこにいるのは幻影ではなく、いまをブクガのメンバーとして懸命に生きている4人の姿だった。

 

 

アンコール、満を持していたかのように畳み掛けてきた6曲。

本編のときも、そしてアンコールのときも、

4人の歌とダンスは飛躍的に上達していて、魅せられていってしまう。

そしてその6曲ではイマジネーションではなくて、とても熱いエモーショナルなものがステージの4人と会場全体から生まれ、そして会場の隅々にまでそれが満たされ、特筆すべきはやはり、そのときの4人の表情で、下記の2つの公式ライブレポにはそのときの表情を切り取った画像が一枚もUPされていないのは誠に残念なことで、ということはあの場に居合わせたものしか感じることのできなかったものだということで、でもあえてそれを書くならば、さきほど僕らに伝えたそれぞれの思いを胸に抱いた4人は、その思いを表情においてはじつに満足そうな笑顔と充実感があふれた瞳によって、そして動きではステージを縦横に駆け巡る走りと空間に突き上げるこぶし、ときには手のひら、そしてコール、それらによって思いを発露しているいまを生きる姿なのだった。

そしてそれを見ていると、20代前半というきわめて貴重ないまという時間を生きている彼女たち4人、その瞬間の姿を僕らがこの眼に焼き付けておくこと、そしてそうしている僕らの姿を見ることが彼女たち4人にとっても、生きていることを実感することなのだということが確信できた。

そして、ということはつまり、その確信をこれから幾度も確認するために、僕らはその都度、できうるかぎり、ブクガの現場に赴かなければならないのだった。

 

ナタリーさんのレポ

http://natalie.mu/music/news/231899

BARKSさんのレポ

https://www.barks.jp/news/?id=1000141814

 

 

 

 

   【セットリスト】

 

 01. ending
 02. sin morning
 03. end of Summer dream
 04. veranda
 05. faithlessness
 06. int
 07. townscape
 08. karma
 09. screen
 10. blue light
 11. opening
   <アンコール>
 12. cloudy irony
 13. lost AGE
 14. bed
 15. snow irony
 16. bath room
 17. last scene