落ち穂拾い 日比谷野外音楽堂 Road of Negiiiiii | 計画をねりねり・・・・・・。

計画をねりねり・・・・・・。

思いつくままにオッサンが、Negicco、WHY@DOLL(ほわどる)を筆頭とする音楽、そして映画や読書のことなどをゴチャゴチャと。



(画像はナタリーさんより)



いまだに日比谷野音の余韻が残っております。

そんなふうに余韻がいつまでも消えないということは、それだけ充実したライブだったということですね。

ということで、

前回のブログで書き落としてしまったいくつかを、

落ちている稲穂を拾うように書いてゆきたいと思います。




上に掲載した画像、これだけを見ていれば、

70~80年代の歌謡ステージショーだと言われても、まったく違和感ないと思います。

衣装、ヘアメイク、舞台装置、ステージライト、バンド、階段、

すべてが見事に統一されています。

舞台監督、あるいは舞台演出、それを担当されたのがお一人なのか、どうなのか、

それすらわかりませんが、実に見事な演出でした。



特筆すべきは、花道、そしてサブステージの設置で、

野音規模の会場でこれの実施を決意した運営は、

MVPに匹敵すると思います。

これによって使用できなくなった座席数は、約100席です。

この分の売上がそっくり見込めなくなる上に、

設置のための諸経費が上乗せされてしまうという、

運営面からすればマイナスにしかならないわけで、

常識的に考えれば、

野音規模ならばサブステージがなくてもメインから最後列までの距離はさほどでもない、

と一蹴されてしまうところを、

マイナス面を顧みずに実行してくださり、

それによって観客の方々が感じた幸福感は、

経済的な尺度では換算できないものでした。

ここらあたり、Negiccoの3人がどれほど強く要望しても、

ダメなものはダメ、と通例では言われてしまうはずなのですが、

そうはしなかった運営の皆様に、

ここであらためて心からお礼申し上げます。

もちろんこれには、Negiccoをサポートしてくださっている佐藤食品工業株式会社、

この存在があってのことだとも思います。

そういえば、自分の座席位置はPAブースのすぐ脇だったのですが、

PAブース真後ろにあったVIP席の、そのまたセンターには、

代表取締役社長である佐藤 元氏が着席され、

ネギライトを両手に握り童心にかえったかのような笑顔でライブ参戦しておられました。



そして、関係者のみなさん、

すべての観客の方々がもっとも懸念していた天候、

これも絶妙で、

開演時には真夏の暑さも影を潜め、

夕暮れが徐々に深まってゆくとともに輝きを増してゆくステージライトとネギライト、

それとともに、

時折、場内を吹きわたる夜風が心地よく、

これこそまさに天の配剤というべきものでした。

しかも、帰宅して最寄りの所沢駅で下車したところ、

さきほどまでの好天はどこへやら、ドシャ降りな雨で、

7月 NEGIFESのときの、

迫ってくる雷雲すら消失させてしまったNegiccoのパワーを、

有無を言わずに思い出してしまいました。



個人的な話題になりますが、

同行した中学2年生の愚息もすっかりNegiccoのファンになってしまったようで、

ヲタ芸であるなかの、

とくにケチャについてはなかなかにやろうとはしなかったのですが、

今回のライブでは、

愚息の伸ばしきった腕と手、そしてその先のネギライトが、

一直線となって自分の視野の片隅に何度も飛び込んでくるのを認識でき、

ニンマリすると同時に、

愚息の行く末がこの先どうなってゆくのか、

高校生、大学生と年齢を重ねてゆくにつれ、

底知れぬアイドルヲタ道へ深入りしてしまうのか、

いささかの心配性が生じたのも否定できませんでした。

それにしても、

自意識が芽生え、それに過敏に反応し、

ましてやウザイはずの父親が隣にいるにもかかわらず、

それらを物ともせずに、

中2坊のネギライトを自分たちの方へ向けさせてしまう3人の魅力の前には、

父親は成すすべを知りません。


また、自分のネギ友でありますmactakaさんが遠路札幌から来場され、

再会を果たすことができました。

そのmactakaさんにお目にかかるため、

Aブロック5列目という好位置にあるその座席に到着されたのを見計らって席までお伺いし、

背後からお声をかけようとしたところ、

背中が揺れているではありませんか。

これはちょっと様子をみようということで、

自分の気配を消してうしろで立っておりました。

待つことしばし、

その間、涙を拭う仕草が何度か見られました。

ようやく落ち着かれた頃、

さも、いまやってきた、

とばかりな雰囲気でお声がけをしましたら、


  「野音に入場し、そのステージを目の当たりにしたとたん、

  (ここで、こんなところでやるんだ) と言う思いが混みあげて、留まる事もできずに。
  自分の良席に近づくにつれ、こんな凄い席で観れるのかとの思いが頂点に達し。」


比喩ではなく本当に号泣してしまったそうです。

人生のさまざまな場数を踏んでいるはずの中年男性のココロを、

一気に純白色に染め変えてしまうNegicco、さすがです。




お盆休みの最終日、そんな特別な日。

通常ならば喧騒に包まれた都心の、貴重なオアシスともいうべき日比谷公園。

そんなオアシスのなかに、

さらにこの日の日比谷野外音楽堂は、

   “この世の天国”

という言い方はあまりに俗っぽいかもしれないですけれど、

決してまちがってはいないはずで、やはり、


   Negiccoの3人、バンドメンバー、運営、

   観客の一人ひとり、そのそれぞれが握ったネギライトの光、

   天候、空気、風、

   野外音楽堂ならではの開放感、


それらがすべて合致したからこそ生み出しえた、

   “この世の天国”

というにふさわしい場所と時間だったと断言できます。