問題は、「早慶大受験・正誤判定新研究98(問52)」で確認してください。

 

問52 正解は

 

 「18世紀前半の一時期、政治の中枢にいた朱子学者」は、新井白石(自叙伝→『折たく柴の記』)。

 

白石は、徳川綱吉の政治を修正しながら、将軍職の地位とその権威を高め、儒学にもとづく理想主義的な政治を展開しようと試みた(正徳の政治)。

したがって、の「前代の御時……元禄八年の九月より金銀の製を改造らる」の部分は、荻原重秀による貨幣改鋳(元禄金銀)をさす。

 

その他の選択肢にあげた史料文の一節も、ほぼ必読史料にあたる。

早慶大受験生は、史料集の再点検を必ず遂行しておくこと。

 

 『看聞御記』(かんもんぎょき)の一節で、1441年に発生した嘉吉の変の様子を伝えている。

 

 徳川吉宗の諮問に応じて荻生徂徠古文辞学派蘐園学派(けんえんがくは)を形成)が著した『政談』の一節で、武士土着論が展開されている。

 

『政談』で論じられている理想の武士像は、自給自足的な経済を営んで弓馬の道に励んだ鎌倉武士の姿に近いものだった。

 

徂徠は、これを前提に本格的で詳細な政治改革を吉宗に提案した。

それらの提言はいずれも直ちに実行できるような性格のものではなかったが、当初は未公表だった書物の内容は江戸時代後期ごろから次第に流布するようになり、同時期に盛んになった経世論などに大きな影響を及ぼした。

 

 寛政の改革を担当した松平定信の自叙伝『宇下人言』の一節。

書名は定信の字を分解してつけられた