5月の野辺山で、縁あって2人のママさんランナーのサポートすることが出来ました。
ていうか、勝手にお節介で応援させてもらいました・・・
ランニングクラブの☆そら☆さん
の野辺山挑戦の噂を聞いたのが、確か2月だったと思います。
初フルにアップダウンの大きな大町マラソン
を選んだときも驚きましたが、今回は更に衝撃的でした。
まぁ、忙しい主婦ですから、地元の大会に参加するというのは自然の成り行きなのかもしれません。
もうひとりのkozueママは、☆そら☆さんのお友達。
短い距離のレースが好きで、スピードはあるけれど、今までの最長距離はハーフマラソンと聞きビックリ!
フルマラソンも走ったことないのに、いきなり100キロ~~~!!!
しかも野辺山~~!!
「野辺山100㎞を制する者はウルトラを制す」とまで言われる過酷なコース
ちょっと無謀かなぁ・・・と思いましたが、自分も同じことをやってきましたから、放ってはおけません。(笑)
ママさんランナーのパワーに圧倒されました。
本当は・・・・、パワーじゃなくて無謀さかもね・・・!
でも無謀かどうかは、やってみなければ分からないわけで・・・
しかも中途半端な気持ちでは絶対に達成できない、高い高い目標です。
チャレンジすること、そして目標に向かって頑張ることは素晴らしいことです。
自分には、走りを指導することは何も出来ないけれど、
完走するために自分の経験くらいは、何か伝えることが出来るかなぁ・・と思った。
それにレースでは、何も手助けすることが出来ないけれど、マラニックのような練習は楽しいし、
一緒に走ることで、同じゴールを目指す者同士、ランナーとしてお互いに成長できるような気がした。
ゴールデンウイークには、最大の難所、馬越峠越えの試走を計画。
「ここまで頑張ってたどり着かなければ、この先は走れないんだよ!」って、
あえて71キロ地点の 滝見の湯を、試走のスタート地点にしてみた。
2010.5.4試走時に
レースでは走るより歩くことが多くなる馬越峠の上りを楽しく走りました。
全然無謀なんかじゃなく、挑戦する権利は十分のママさんランナーです。
2010.5.4 試走時に 信濃川上側から馬越峠を望む
このあと野辺山に向け走っていたら、通行中の車が止まって、「さっき峠走っていた人達?」って、
2010.5.4 試走時に ゴールの南牧村社会体育館目指して最後の頑張りです。
この日は、30キロ弱の試走で余裕でしたが、実際には最後のダラダラ上り、走ったり、歩いたり・・・
いい加減、嫌になっちゃう場所です。
レースでは、「早くゴールしたい!」って、山を眺める余裕もありませんが、
この日は、ゆっくり走っているのに どんどんと近づいてくる八ヶ岳が迫力でした。
ゴール地点では、「他にやることあるだろ・・」って笑われそうですが、両手を上げてバンザイゴールの練習。
そして2人の首に ずっしりと重い150gの昨年の完走メダルを掛けてあげました。
「完走すると貰えるけれど、完走出来なかったら、メダルのないストラップしか貰えないんだよ」と・・・
「ひどい仕打ちだぁ~、絶対完走したい!」 そうそう、その意気。(笑)
1週間前から限定2部のメルマガ 「がんばれ!かあちゃん」も毎日刊行!?
自分はレースを走るだけでなく、仲間のサポートという形でも今年の野辺山を楽しませてもらいました。
ところが、☆そら☆さん
は、直前になって風邪から来る胃炎で3日間ほとんど食べられないという大ピンチ!
2日前に「諦めるかもしれない」とメールもらった時は、今まで頑張ってきたのに とても無念でした。
でも、ギリギリまで諦めないでほしいと返事すると、夕方とりあえず野辺山には行くという返事。
スタートはするつもりだけど、もしかしたら朝の様子で応援に廻るかも・・・ってことになりました。
前夜祭でも調子の悪い☆そら☆さん。途中から床にしゃがみこんでしまったり、具合悪そうです。
宿への帰り道のコンビニでパンを買ったり、最後まで出走は諦めていない様子でした。
3時からの朝食はだいぶ食べられた様子。
2人ともサポート機能の付いたタイツを穿くとのことでしたが、更に長い下りに耐えられるよう膝と、
着地のブレを防ぐために足首に、トレラン仕様のテーピングでしっかり武装しました。(笑)
しかし、そこは主婦です。こんな夜中の3時に朝食摂って、テーピングしたり、
まもなく始まる100キロの未知の世界への旅。
今まで考えられなかった非現実の世界です。
「信じられない、夢のよう・・・」なんて声も上ずって来ちゃって・・・
「絶対完走しようね!」と、興奮状態が続いています。
そんなハイテンションな状態で会場入りしました。
100キロの道程です。 スタートしてしまったら途中では2度と会えないかもしれません。
心配していた☆そらさん☆も スタートラインに一緒に並ぶことが出来、
自分の責任は果せたかな?って思うことにしました。
話は一気に飛んで、レースも中盤です。
54キロから62キロまでの区間は、北相木村役場への折り返しコースとなります。
この下り区間で、クラブの仲間とも次々と会えて、その都度飛び上がって喜んだり、大声出したり、
昨年は辛い思い出しかない場所なのに、クラブからも9名も参加していると、
100キロコースの折り返しもいいもんだなぁ・・と思いました。
そして☆そら☆さんに会えたのは正直驚きでした。
あの調子では、20キロ走れれば良いほうかなぁ?・・・なんて思っていたのに・・・(失礼な・・・)
56キロ付近ををしっかり走ってる!
こんな失礼な言葉が第一声だったのですが、 「えっ! ウソ~」 大声で叫んでしまいました。
道路中央に駆け寄りハイタッチ。
まさかここまで頑張れるとは・・・
「haruさーん、私ここまで来ました! 頑張って来ました~」と
☆そら☆さんが泣きながら叫びました。 涙が輝いていました!
100キロの途中ですれ違うことも稀なのに、本当に感動的なコース上での再会でした。
人間のパワーって、本当にすごいなと思った。
3日間、ほとんど食べれないのに56キロも走り続けられるなんて・・・
驚異的な頑張りだと思う。
その後も63キロ地点のクラブのsuzuさんの応援ポイントで師匠を先行してスタートしたとか、
87キロの関門を関門閉鎖直前に通過したとか・・・、応援部隊からの情報も入るようになりました。
結果としては、94キロを最後尾で走行中、収容車に乗せられて挑戦は終わったということですが、
ベストの状態でないのに、最後まで諦めないで走り続けたことに敬意を表します。
ゴール会場は、終りが近づくにつれ人も多くなり盛り上ってきます。
18時52分、心配していた kozueママが帰って来ました。
途中で知り合ったランナー同士で手をつなぎ、最後の直線を笑顔で走っています。
大声で声援送ったけれど、気付いてもらえず・・・・
泣き顔なので写真小さくしちゃいましたが・・・
ゴールエリアに割り込んで入って行き、「おめでとう!」と声を掛けると、
haruさ~んと、急に泣き崩れ抱きついてきました。
こんなこと、多分人生最初で最後だな!!
様々な想いを背負って100キロを走り抜けて来たんだ!
ポンポンと二度肩を叩きながら、自分も感動でした。←う~ん最高じゃん、一瞬の幸せだけど・・・
kozueママの一生忘れない思い出作りのお手伝いが出来たことは、本当に幸せでした。
ウルトラにはいくつもの涙がある。
嬉し涙、悔し涙、満足の涙、感激の涙・・・・
自分のレースだけでも充分楽しませてもらったのに、ママさんランナーの挑戦を応援しながら、
2倍も3倍も楽しませてもらった 今年の野辺山100kmウルトラマラソン。
そんな2人のいろんな涙を見せてもらいました。
それは、5ヶ月以上経った今も鮮明に覚えているくらい感動的な涙です。
そして2人とも、2011年5月15日に向け、新たな挑戦が始まった。
また来春の野辺山では、様々なドラマが生まれることだろう。
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