庭は朝がいい。それも雨の翌日の朝がいい。そんな日は茶を片手に庭先に座る。名前も知らない花が風に揺れている。今朝は遠くに鶯の声を聞く。室内で育てている植物はたまに外に出して風にあててやるのがいいらしい。風に吹かれることが運動になるという。逃げ出して川を泳ぎマッチョになったペンギン君を思う。水が汚れていたせいで結膜炎になったのは可哀そうだったけれど。ところで、庭は朝のほんの短い時間だけその姿を現して、後は沈黙してしまう。不思議なことだと思う。