犬と猫とアルパカとキリンと | のがっち Official Weblog

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のがっち(音楽と物書きの人)ブログです。エッセイ・音楽などを中心に書いてます。

みんなで元気に野菜を食べよう!そして歌おう!野菜のうた
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 Music Storeはあちら。野菜のうたグッズはどちら。)



隣の家の犬、エーデルが言う。
「今日も相変わらず毛が綺麗だワン」
そのまた隣の家の猫、モモに向かって言っている。

モモは言う。
「愛ちゃんが毎日ブラッシングするんだニャア。
 金色に染めてってお願いしてるんだニャンけど、
 そこは受け入れてくれないんだにゃあ」
愛ちゃんはモモの飼い主。
 
そんな他愛もない話をするエーデルとモモのところに
三丁目に住むアルパカのクッサーが通りかかる。
「ヘイヘイヘイ。今日もいい天気だパカパカ。
 こんな時はみんなで広場で草を食べたくなるパカね」

エーデルとモモはそれほど草を食べたい気分でもないが
真っ向から否定はできず愛想笑いを浮かべてる。

だってクッサーのご機嫌を損ねたら
くっさいつばをペペペペッと吐かれかねないんだもん。

我が家に住むキリンのフローラは
エーデルとモモとクッサーに目もくれず
むしゃむしゃむしゃと葉っぱを食べ続けている。

なんてね。


当たり前とか当然とか、
いわゆる常識があるからこそ
人は他人と同じ社会の中を生きていける。

他人に悪いことをしたら謝るとか
朝はおはようって挨拶をするとか
赤信号は止まるとか
むやみやたらに路上にゴミを捨てないとか。

そういうことをいちいち「なんで?」って誰かに聞いたり
「そんなの知らん」なんて無視してたりしたら、
それだけで誰かが不快な思いをしたり
自分が怪我したり虐げられたりしかねない。

だから「そういうもんだ」って自分に言い聞かせる。
「それがルールだ」って思い込んで
その社会の「常識」の中で生きていく。

だけどそれは誰かと生きる社会においての約束。
誰にも迷惑を掛けない、自分の脳内では
いくらでも空想を繰り広げられる。
むしろどんどん幻想の世界を広げて行きたくなる。


何て言うか、俺自身が大人になったからなのか、
それとも実際にそうなのかは知らないけど、
昔に比べてどんどんつまんない世の中になっている。

機械が進化してインターネットも出現して
確実に便利にはなっているけれど、
その一方で想像力や創造力を使う機会が失われて
作る歓びやあるがままの楽しさが欠落していると思う。

直接会って話せばいいのにいつでもスマホが仲介役。
知らないままで済んでいたこともネットで何でも知れちゃう。
お金を出して買うからこそ価値があったものも
無料で手に入るようになって無価値に等しくなる。

見えないからこそ楽しかったものがなくなっていく。
何でもかんでも見えてしまったらつまらない。
パンチラだって見えないからワクワクする。
イケメンくんの全部を知らないから女性たちはときめくはず。


社会の現状に目をくれれば
増税、年金不安、少子高齢化、人口減、
他の国々との関係性、災害、子供への虐待、
いじめ、自殺、私腹を肥やす権力者…。

見たくないものばっかり。
知りたくないことばっかり。

現実逃避しようとも思わないし
実際に逃げられもしないけど、
不幸せの種ばかりが蒔かれて
それがニョキニョキ育ってしまってる。


だからこそ、空想の世界に足を踏み入れたくなる。
幻想の世界を膨らませたくなる。

犬のエーデル。猫のモモ。
アルパカのクッサー。キリンのフローラ。

もっともっとイメージしよう。
もっともっとファンタジーを繰り広げよう。

象のドッシー。ライオンのガオガオ。
猿のモンキッキ。羊のメータリオン。
ウサギのレベッカ。クジャクのジャック。

そこに人間も絡まって繰り広げられる
ほのぼのほのぼのな世界。
争いも悲しみも犯罪も殺戮もピックアップされない
何でもないけど何かある日常をみんなで奏でる物語。

アンパンマンみたいに2足歩行で
顔だけその動物のパターンもいい。
リアルな形だけど人の言葉を話すパターンでもいい。

そんな世界を作っていきたくなる。
そんな世界を広げていきたくなる。


ドッシーがガオガオに文句を言っている。
どうやらドッシーの子供のトッシーを
ガオガオがナンパしたらしい。

ドッシー「ちょっとウチの子に手を出さないでもらえるパオ?」
ガオガオ「だって可愛いんだガオ…」
ドッシー「じゃあ、あなた、象とライオンのハーフを作るつもりパオ?」
ガオガオ「そ、そんな…。気が早いガオ…」
ドッシー「ナンパするってそういうことパオよっ!」
ガオガオ「愛に種族の壁などないんだガオっっ!!」


モンキッキ、メータリオン、レベッカ、ジャックは
ハンバーガー屋で干支について話している。

ジャック「どうして俺だけ干支に入ってないジャック!!」
レベッカ「そんなこと言われても困るピョン」
メータリオン「このハンバーガーうメー」
モンキッキ「そもそも干支なんて先祖が競って決めたモンキー」

レベッカ「あの時の干支リレーにクジャクはいなかったピョン」
モンキッキ「それが原因だモンキッキ」
メータリオン「このハンバーガーうメー」
ジャック「ちきしょー!納得いかないジャック!!」

こんな感じに。


現実で戦いながら。現実で七転八倒しながら。
現実で自分を見失いながら。現実に不満たらたらながら。

空想の世界へレッツゴー。
幻想の世界が自分の延長線上にあるように。



   3歳児と変わんなくてもさ のがっち









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