阿倍仲麻呂といえば、奈良時代の遣唐留学生で、唐の科挙の試験に合格して、玄宗に重用されるも、ついには日本への帰国を果たすことができなかった偉人として有名だよね。

 

 この科挙の試験であるが、唐の時代では、最難関の進士科では、受験者1,000人に対して、合格率は1~2%、次に重んじられた明経科でも受験者2,000人に対して、合格率は10~20%ほどだったんだって。

 

 その科挙の試験に合格した阿倍仲麻呂は、続日本紀の中でも、「わが朝の学生にして名を唐国にあげる者は、ただ大臣および朝衡の二人のみ」と称賛されているよ。

 この記述の中の、「大臣」というのは吉備真備のことであり、「朝衡」というのは阿倍仲麻呂の中国名ね。

 

 そんな阿倍仲麻呂が日本から唐へと向かったのが717年の第9次遣唐使船で留学生として同行してのことであった。

 

 その阿倍仲麻呂が唐に渡ってから来年で1300年目を迎えるということで、

 

 2016年6月25日(土)~26日(日)の2日間、平城京歴史館にて「阿倍仲麻呂遣唐1300年」

 

が開催されるよ。

 

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 このスペシャルなイベントは、遣唐使が平城京へと律令制度をはじめ、多くの唐の文化を日本へと持ち帰って、日本の発展に大きく貢献したので、その当時の遣唐使一行の活躍を讃えて、日本から遠く離れた国に向かった若者の夢や想いを、劇や音楽でよみがえらせようというものなんだって。

 

 それじゃあ、「阿倍仲麻呂遣唐1300年」でのプログラムを紹介していくね。

 

 まずは、6月25日14時からは、「スペシャルトーク~平城京と遣唐使」が開催されるよ。

 このトークショーに出演するのは、奈良大学文学部国文学科の上野誠教授とあおによし奈良の都出身の三戸なつめchan。

 上野教授は万葉文化論で知られているのだとか。

 その国文学の権威に、なつめchanがどのように話を引き出していけるのかも見どころなんだろうね。

 

 続いては、オリジナル劇「天空の月」。

 こちらは、阿倍仲麻呂たち遣唐使が平城京から出発する想いや人間模様を描いたミュージカルなんだって。

 こちらは、6月25日、26日の両日、ともに13時からと15時30分からの1日2回公演されるよ。

 

 さらには、天理大学雅楽部による公演「よみがえる天平の調べ」もあるよ。

 その天理大学雅楽部の評判は、海外でも高いみたいだよ。

 その公演の開催は、6月25日、26日の両日、10時からと11時10分からと、13時30分からの3回…そして、26日のみ14時30分からの4回目の公演もあるよ。

 

 そして、平城京歴史館内のVRシアターでは、プロジェクト映像放映の「三笠の山にいでし月かも」が上映されるよ。

 このプロジェクト映像は、阿倍仲麻呂遣唐1300年を記念されて制作されたもので、タイトルとなった「三笠の山にいでし月かも」は、阿倍仲麻呂の有名な和歌である

 

 天の原 ふりさけみれば 春日なる

  三笠の山に いでし月かも

 

からきていることは、今さら言うまでもないことだよね。

 こちらは、随時上映されるから、詳しい時間は平城京歴史館に行って確認してね。

 

 まだあるよ。

 遣唐使船のペーパークラフト体験も行われるよ。

 こちらは、6月25日と26日の各日先着1,000名限定。

 最終受付時間は16時(定員に達したらその時点で終了)なので、お早めにどうぞ。

 

 そして、期間中は、「絵図屋わた雪氷」も販売されるよ。

 

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 こちらは、平城京天平祭のとき食べた月ヶ瀬ほうじ茶のものだよ。

 こちらも売切れ次第終了だから、お早めにね。

 

 

 そして、26日には10時からと12時からの2回、あおによし奈良の都のアイドル、せんとくんもやってくるよ。

 

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 …って、コラ、せんとくん。あんたじゃないでしょ。

 あんたが来ても誰も喜ばないから、あんたは出てくるんじゃないの。

 あんたは、引っ込んでなさい。

 

 もとい。それじゃあ改めて紹介するね。

 そして、26日には10時からと12時からの2回、あおによし奈良の都のアイドル、せんとくんもやってくるよ。

 

 

 その「阿倍仲麻呂遣唐1300年」の詳細は、こちらを見てね。