前の記事の続きです。
虐待や暴力などでなくても、「気持ちにフタをさせる言葉、我慢を強いる言葉」、つまりはアダルトチルドレン(AC)にしてしまいそうな言葉って、そこら中にある!って気づいたわたし。
「あなたはお姉ちゃんなんだから」
「それくらい自分でやんなさい、ママ忙しいんだから」
「あなたが頑張らないでどうするの。みんなに迷惑かかるでしょ」
「あんたが、お父さんの仕事を継いでくれたらいいんだけど」
「問題文が分からないんやったら、何回でも読みなさい。10回読んで分からんのやったら20回でも30回でも」
「ちょっと頭痛がするからっても模試を休むなんて! 甘いんじゃないの!?」
こんな言葉を発した人が、「気持ちを認める」ということを意識していたら?
根底にある「~したほうがいい」という考えは同じでも、出てくる言葉は違うでしょう。
「あなたはお姉ちゃんなんだから(がまんしなさい)」
→「あなたも、~したいのね」
「それくらい自分でやんなさい、ママ忙しいんだから」
→「ママに手伝ってもらいたいんだね。でもね、今は……」
「あなたが頑張らないでどうするの。みんなに迷惑かかるでしょ」
→「あなたも、一生懸命やってるんだよね。でもうまくいかなくて、あなた自身も困ってるんだよね」
「あんたが、お父さんの仕事を継いでくれたらいいんだけど」
→「あなたにも、やりたいことがあるのね」
「問題文が分からないんやったら、何回でも読みなさい。10回読んで分からんのやったら20回でも30回でも」
→「考えても分からないときは、イライラするよね。そういえば、お母さんも昔……」
「ちょっと頭痛がするからっても模試を休むなんて! 甘いんじゃないの!?」
→「頭痛がしたの? 今はどう? そう、模試を休んだの、仕方ないね」
こんな言葉だと、緩すぎるでしょうか?
もしかしたら、子どもは親の思うとおりに行動しないかもしれませんね。
でもそれが、長い目で見たら、子どもの自分軸を育てることになります。
自分軸が育つと、自分の感覚や気持ちを信じることができます。
これはとても大切です。
たとえば、将来社会に出てあまりに理不尽な扱いを受けたとき。
NOと感じることができるか、そしてその感覚・気持ちを信じ、行動を選択することができるか。
自分の気持ちを大事にした行動ができなければ、悲劇の道をたどることさえ、ありうるのです
(ブラック企業や人間関係でがんばりすぎて心を病む人は、多いですよね……)。
そんなことを考えると、親は、子どもの気持ちを認め、選択を見守っていく勇気を持つことが、ものすごく大事だと思うのです。
(そのためには、親自身、自分の気持ちを大事にすることが必要ですね……わたしも今、「自分の気持ちを確かめること」を実践中です)
続く。