今、懐かしいゲームをやっている。
せっかくなのでその紹介をしておこう。

『MYST(ミスト)』 ゲーム好きならこの名をどこかで聞いた事があるだろう。
とある伝説的謎解きアドベンチャーゲームの名作である。

世界中のどれだけのプレイヤーがのたうち回り、悶々とした眠れぬ夜を過ごしたであろう。
今もって、様々なジャンルのゲームにおいて、その謎解きパズルの 『難易度基準』 として語られる。
「ミストより易しい」 「ミストより難しい」 っとビックリマーク

まだ家庭用ゲームでは「3D」モノが夢だった時代に、「2D」一枚絵を組み合わせて表現した
美麗なグラフィックと独創的な世界観で一つの伝説を創りあげたタイトルである。
そもそも「CG」と言う言葉すらものすごいハイテク感覚の頃ですよ。
私はプレイステーション版のベストを買ったが、コンシューマからPC版までいくつかバージョンがある。

やがてネトゲも普及し、「3D」が当たり前になった今でも
綺麗なマップや幻想的なマップ、その風景に出会うとこう形容する人も多い。
      「・・・まるでミストのようだΣ(;゚д゚)」
・・・・・・・・っと。

そんな伝説的作品をリメイクし、
「3D」にしてしまったのがこの 『realMYST(リアルミスト)』 っだ。
コレは正に「今」の技術があってこそ可能になった3Dレンダリング。
(今と言っても2001年発売なんだけどねーー、突っ込まないで・・・。)
かつてのMYSTの開発者達も本当はこうしたかったに違いない。
やっと時代がこの作品に追いついたのだ。
ーーー

内容は旧来のものと同じストーリー、同じ謎が待っている本当のリメイク作品。
ただし、『ライム時代』 が追加され行ける様になっているのが素晴らしい。
一人称視点なので今時の「FPSゲー」をイメージするといいだろう。
しかし・・今回は自由に動ける事でこんなにも新鮮な驚きがあるとはビックリマーク
$・・・この先生キノコるには。-ミスト1
動けるってなんて素晴らしいんだ!!
昔、3Dとはいえカクカクポリゴンでも、
その向こうへ回りこめる行動に感動したものだが、
そういう新鮮な驚きをもう一度体感させてくれているようだ。

遠景には一見、遊園地のように見えるが・・ →→→
実際にそこに立つと結構広い。
無論、この島はスタートに過ぎない訳だし。

漂う霧、波止場の水音、ギミックの作動音、見上げる空の色、耳をかすめる風の臨場感・・・・・・
今度は好きな方向に進み、好きな視点から眺める事が出来る感動あせる
方向感覚や様々なモノの位置関係もこれならはっきり知覚できる鮮明な存在感。

ここにはモンスターも美少女もいない。
見知らぬ場所に放り出された心細さと心地よい孤独感を感じながら「世界」に浸る。
派手な戦闘や可愛いキャラばっかの昨今では、こういうアドベンチャーは逆に新鮮だろう。
ゲームという虚構の世界、その世界観をウリにできる作品は数少ない。

ホントにもう・・繰り返すが素晴らしいとしか形容できない。
ゲームで身震いするような感動を味わったのは久しぶりなのだ ドンッバシッΣ⊂(゚Д゚ )

$・・・この先生キノコるには。-ミスト2
左:プレイヤーのスタート地点となる波止場。あなたはまず、ここで呆然と辺りを見回すだろう。
中:チャネルウッド時代。水没した世界の名残、樹上の部落へはどうやって登るのだろう?
右:ミスト島に隠された「接続書」を探すのがあなたのすべき事のようだ。

ーーー

■ 少しだけストーリーと続く背景世界
プレイしていると様々な事が思い出されていく・・。
今回の 「realMyst」 のストーリーと、ミスト世界の設定について振り返ってみよう。

ーー
$・・・この先生キノコるには。-ミスト3
プレイヤーが中央の建物に入ると 赤い本 と 青い本 を見つける。
そこには シーラス と アクナー と名乗るNPCが閉じ込められており、 
双方とも自分は無実なのにこの牢獄に閉じ込められたと言う。
現実世界に戻る方法も分らないプレイヤーにとってはそれ以外の目的も無く・・、
とりあえず彼らをその本から解放するために必要な ページ を探すはめになるのだ。

だが、他の世界を探索して二人の痕跡を見てゆくうちに
プレイヤーはどちらの言ってる事が本当なのか、それ以前に彼らを出していいのか迷う。
そもそも彼らを閉じ込めた父親 アトラス とは何者なのか?
すべてのページを集め終わった後、プレイヤーのとる行動とは・・・・・はてなマーク
ーー

さて、ではそもそも・・・彼らは何なのかはてなマーク
実はアトラス一家の壮大な家庭内抗争なのだ。
彼、アトラス はドニ文明の数少ない生き残りの一人。
ドニには本に物語を書き込む事で世界を作り出し、そこへ接続する技術があった。
だが世界の構築は恐ろしく精妙なもので、うまくいく世界もあれば、崩壊してしまう世界も出てくる。

ミスト島はアトラスの祖母・ティアナが書いた世界で、
今ではアトラスの書斎があり、彼の書いた「接続書」が収められていた。
ここを拠点にして様々な世界を旅し、息子のシーラスとアクナーの教育もしていた。

アトラスは各地に残されたドニの生き残りを集めて、なんとか再びドニ世界の再構築をしようとした。
そのため忙しくなったので、二人の息子にはミスト島の各時代へ自由に行く許可を出したのだが・・。
なんと、シーラスとアクナーは勉強どころか略奪と破壊を繰り返し各時代を破壊していった。
これに気が付いたアトラスは二人を 牢獄の本 に閉じ込めたのだ。
そして、妻・キャサリンへのメッセージを残してアトラスも姿を消してしまい・・。

プレイヤーは次元の狭間、星の海からたどり着いた一冊の本 MYST と出会いここへ来たのだった。
ーーー
$・・・この先生キノコるには。-リヴン
■ その後も続く「書」をめぐる冒険
ちなみに・・
次の作品である 『RIVEN THE SEQUEL TO MYST』 では、
彼の父親・ゲーンが登場する(リヴンはゲーンが書いた世界)。
この父も 「RIVEN(リヴン)」 に閉じ込められている。
つまりアトラスはこの時、父親と息子二人を閉じ込めていた訳だ。

ゲームを進めるとやがて明かされていくが、この家族の事情はかなり可哀想で・・。
強欲と暴力に溺れた息子達、支配欲にとりつかれた父親。
なんと家族に恵まれなかったのだろうかと同情してしまう。

ゲーンとの対立の結果、アトラスの方が先に閉じ込められたが
そこを後の妻となるリヴンの住人キャサリンに救われ共に逃げた。
そして、父が追って来れないようにドニの書を破壊し、ミストの書もまた時空の裂け目へと落とした。
(このミストの書がやがて時空を越えプレイヤーの元に現れるのだ!!)
この結果、ゲーンはリヴンからの移動手段を無くし
プレイヤーが訪れるまでの20年間、監禁状態となったのだ。

だが、やがて独自に「書」を作り出すと共に、
故郷の様子を見に来たキャサリンをさらって監禁し、追いかけてくるアトラスを捕まえようとするものの・・
(この時、ゲーンの不十分な記述のせいでリヴンは崩壊が始まっていた。
アトラスはキャサリン救出まで崩壊を止めるために、修正を書き続けなければならず動けなかった。)
そこにはアトラスから妻の救出を託されたプレイヤーが現れたのだった。
ーー
$・・・この先生キノコるには。-エクザイル
さらにその次となる 『MYST III EXILE』 では、
ドニ文明の再建が不可能と悟ったアトラスは、新たな世界の執筆に取り掛かり成功する。
彼がドニ生存者の一時住まいと作業の為に作った世界 「トマーナ」 を訪れ、
久しぶりにプレイヤーはアトラスと再会するのだ。
だが、新しい移住先、 「レリーシャンの書」 の世界を共に訪れようとした時、
突然現れた男に書を奪われ、書斎の中に火を放たれてしまう。
男が逃げていった接続書を前に、プレイヤーは 「レリーシャンの書」 奪回を託された。

そうして着いたのは 「ジェナーニン」 レッスンの時代と呼ばれる場所だ。
かつて、アトラスが二人の息子の教育のために作った世界、ミスト事件で忘れ去られたはずの世界・・。
あの男は何者で、何の目的で書を奪ったのか・・、プレイヤーは後を追って他の時代への接続書を探す。

ここでは息子達によって滅ぼされた時代での悲劇を目の当たりにする。
そこには住人がおり、文明も興る。
かつてアトラスの理解者となり友人となった 「ナラヤン」 の住人サーヴェドロは、
シーラスとアクナーに騙されここ 「ジェナーニン」 に閉じ込められた。
そしてなんとか島の謎を解き故郷へと戻ったものの・・・・
あの美しい 「ナラヤン」 は崩壊していた、彼の妻や子供達も含めて・・。

帰る世界を失ったサーヴェドロは復讐の鬼となり、アトラスをおびき出す機会を伺っていたのだ。
しかし、とある機会にアトラスが崩壊しかかっている世界をも甦らせられると知る。
そのため、レリーシャンの書を取引材料にしてアトラスにナラヤンの復活をさせようと画策した。
・・っが、そこにはプレイヤーが現れたのだった。
$・・・この先生キノコるには。-ナラヤン
一方、かのミスト事件の後にアトラスは息子達の所業を嘆き
なんとか各時代を修復する作業を続けていた。
ナラヤンも復活しサーヴェドロの家族や村も元に戻っているはずなのだが・・。
ナラヤンの接続ポイントは二重の「障壁」に守られており、一人ではそこを通過できない。

さあ、サーヴェドロはプレイヤーに取引を持ちかける。
「俺が外に出たら障壁を消せ、そしたらレリーシャンの書をやる」 っと。
最後の選択はプレイヤーに委ねられた・・・どうするはてなマーク

バッドエンド・レリーシャンの書を失う。又はサーヴェドロに殺される。
ハッピーエンド・レリーシャンの書を取り戻し、かつサーヴェドロを故郷に帰す。
ーー

っとまあ、私がプレイしたのはここまで。
実はまだ先があり、そのうちやりたいと思っている。
シングルゲームとしては 『Myst V: End of Ages』 が続いている他、
その次ではMMOとして企画されたが諸事情でシングルゲームで発売され
さらなる3つの関連追加パックも含めた 『MYST: Uru Complete Chronicles』 までとなっている。

海外ではネットゲーム化された 『Uru Live』 も、採算が取れずサービス終了となっている。
ところがどっこい、なんと有志の手により先ごろ復活したようで、
こちらは完全無料開放されているから驚きだ。
日本語サービスしてくれんかなあ(つД`)

 → Myst Online: Uru Live again (http://mystonline.com/en/)

うーん、3Dネトゲはこのノートじゃ厳しいなあ。
メインPCが復活したらやりたいです。
   END
ーーーーー

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