2017/1/31 中央日報(韓国経済新聞)
韓経:韓国輸出入銀行、1兆ウォンの損失…40年目で初の赤字
韓国輸出入銀行が創立40年目の昨年、初めて純損失を出した。貸出と保証を合わせた与信総額が9兆ウォン(約9000億円)に達する大宇造船海洋が最も大きな原因に挙げられる。昨年、産業銀行も同じ理由で2年連続の赤字となった。
金融界によると、輸出入銀行は昨年1兆ウォン規模の損失を出したという。輸出入銀行が赤字を出したのは1976年の創立以来初めて。1兆ウォンの損失は輸出入銀行が過去40年間積み立ててきた利益余剰金(約2兆ウォン)の半分に相当する。
輸出入銀行が大規模な赤字を出したのは、大宇造船への与信に貸し倒れ引当金を大規模に積み立てたからだ。昨年6月に大宇造船与信の健全性等級を「正常」から「要注意」に一段階低めたことで、引当金を1兆ウォン以上積み立てた。
(中略)
輸出入銀行の大宇造船与信規模は約9兆ウォン。昨年、与信健全性の分類を「正常」から「要注意」に低めたことで、1兆ウォン以上の引当金負担が生じた。都市銀行が大宇造船与信に対する回収の可能性を低め、これに従うしかなかった。
(中略)
産業銀行は4-6月期から系列・企業別与信限度を事前に決めることにした。大企業グループと所属会社にそれぞれ貸し出すことができる資金限度をあらかじめ決めて管理するということだ。輸出入銀行も特定企業に対する自己資本に対する与信の限度を減らすことにした。特定系列与信限度は自己資本の80%から50%に、所属企業は60%から40%に減らす方針だ。
しかし造船・海運業種に対する与信がすでに国策銀行に偏った状況で、他の業種の企業だけが被害を受けるのではという指摘もある。金融界の関係者は「造船・海運業への貸し出しの不良債権化が他の企業への貸し渋りに飛び火しないようにするべきだ」と話した。
引用ここまで
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輸出入銀行ねえ。昨年5月の中央日報によれば、同行はBIS基準による自己資本比率を割り込みそうになったため、産業銀行から出資を受けていました。
そりゃ輸出入銀行が国際業務が出来なくなったんでは洒落にもなりませんから。
私はコメントのなかで”現代重工業、大宇造船、サムスン重工業などへの貸付金を不良債権に分類したら・・・・”・・・と書いたんですが、案の定。
しかし未だ”要注意”・・・でしかないですからね。
バブル崩壊後の邦銀も金融庁などの検査で不良債権の区分について、検査官相手にいろいろとやり合ったようですね。
金融庁が定めた債権の分類はこちらに解説がありますが、大宇造船を「要注意先」とは甘いもので。どう考えても「破綻懸念先」以下でしょうにね。
しかしそうやると引当金が更に増えるものですから、邦銀も金融庁に抵抗しましたし、輸出入銀行もたぶん同じことを。
しかしバブルの傷は日本のメガバンクにとっても大きく、97年には複数の邦銀がサウジアラビアの国営石油会社アラムコから信用状の受け取りを拒否されていました。
ましてメガバンクが存在しない韓国・・・・・・”造船・海運業種に対する与信がすでに国策銀行に偏った状況”・・・構造不況業種は国策銀行に押し付けてねえ。
まあ親方太極旗ですから。そういえばみずほ銀行は輸出入銀行に5億ドルを融資していたけど、返して貰えるんだろうな。
それにしても国策銀行がこういう体たらくなのに、ドルを受け取れる日本とのスワップを見栄で延長しなかったり、今になって再開を望んだり・・・・・・
いえ、日本政府は、相手にするつもりはない、と言明してますから。
お前の注射にもカネがかかった・・・・
