やっとFacebookに何をアップしたらいいのか理解しました。
食べた物とか、今日なにしたとか、さほどひねらないこれといった中身のない報告をするツールだと、雷に打たれたようにハッと気がついたのです。
こんにちは、わたしです。
昨日は花火大会に行ってきました。
前々から約束をしていた野球をキャンセルし、急激に高まった花火観たい欲求を満たすべく、ひとり遠くへ。
ねぇ、花火を一人でって…すごくない?
なぜ唐突に野球の話をしたかというと、わたし常日ごろ一人じゃないんだよというささやかなアピールです。
でも実際は、主に一人。
さて、わたしが花火大会に行くにあたり、どうしても曲げられない信念があります。
それは…
絶対に平日開催。
これだけは!これだけは!
誰がなんと言おうとも、例え加瀬亮に誘われようとも曲げられないのです。(そうとう心は揺れますが)
なんと今週は平日開催の花火が二日連続である夢のようなタイミング。
そこで少ない友人たちを言葉巧みに誘います。
もうメリットしか伝えないもん。
しかし社会の歯車に組み込まれた人々は、19時に都心から離れた会場に間に合うはずもなく、わたしもしょんぼりと頭を垂れるばかり。
ならば
ならば
ひ
と
り
で
行くもん!
く
も
ん
行くもん!
さすがに二日連続で花火に行く体力など持ち合わせてなく、ここから(ひとり)作戦会議のはじまり。
ふたつの花火大会は、どちらも過去に足を運んだことのある会場です。
ひとつは東京のはずれの河川敷。
斜面になっているので見晴らしもよく、風もぬける。
し・か・し
ヤンキーが多い。
家族連れが多く、モンスターなんちゃらの目撃多数。(※野引調べ、というより経験で)
おそらく単体で遭遇するとそうでもないのに(スライムがあらわれた)、集団になると(スライムA,B,Cとドラキーがあらわれた)急に自分を誇示する行動に出がちだからたくさん生息してるような感じになるのかな。あと花火でテンション上がるし。と、さりげなくフォロー。
普段は落ち着いた街なのだと思うよ。と、まだフォロー。
そしてふたつめ。
ここは海岸で、砂浜で鑑賞できます。
海風で涼しく、花火が破裂した時に発生する煙がすぐに流れてくれます。
よし、こっちだな。
圧倒的なブランド力を誇るセレブの街に決定です。
そして迎えた当日。
誰かと一緒なら浴衣を着るところを、機能性重視の動きやすい格好で。
人ごみで気を付けるべくは、ナンパと痴漢です。
誰かにかわいいなどと思われなくても結構。(もう充分かわいいよ、と自分をフォロー)
砂浜に敷く紙袋と虫除けを持って、出陣じゃー!
会場はぎっしり。
隙間にひょいと収まるコンパクト設計のわたしは開始10分前の到着でも大丈夫。
ほら、こんなに暗くなったら一人で来てるってバレないよ。
そもそもなんで一人で来にくいかというと、お手洗いに行くときに場所がなくなるとかいう心配よりも、一人で来てるさみしい奴だって思われたらどうしよう、とかの過剰な自意識だと思うのです。
花火を撮影するのって難しい。
綺麗な花火あげてるだろ。
嘘みたいだろ。
パンフレットの画像なんだぜ。
本物はこちら。
南国のファイヤーショーみたい。
火を食べたり振り回したりするやつ。
あ、こっちのほうが花火っぽい。
どちらもほんとの花火なのにな。
ここで異変が。
わたしの前に座っていた女の子3人組が序盤で帰り支度を始めたのです。
え、なんで!?
この3人はそれぞれが花火の写真を撮影し、それをすぐさまここにはいない誰かにラインで送信するという、なんとも平成スタイルの花火鑑賞をしていた。
お嬢さん方はもう満足したのかな。
つまり、視界がひらけた!
やったー。
ボンボンと連続で打ち上げたあとに、個人で購入した花火を一発ずつ上げるコーナーに。
MCによって購入者の名前とメッセージが読まれる。
どうしても連続花火よりも見劣りしてしまうので、まわりはお手洗いや食事の調達で席を立つ人が多数。
ところが、
「○○市の○○さんの花火です。○○、これからの人生、ずっと一緒に過ごしていこう。結婚してください」
MCのメッセージの読み上げに、会場からの歓声があがる。
そして打ち上がった購入品の花火に、女の子たちから
「いいなー」
「いいなー」
との声が。
たまやー、かぎやー、に取って変わる
新しい花火の掛け声がここに誕生。
このプロポーズ花火は数発つづき、なんとも甘い気分にうっとりした。そう一人で。
そしてファイナル。
ここでなぜかわたしのまわりの人たちだけが一斉に帰り支度を始めた。
電車混むけどさ、ファイナルが一番これでもか!とやる気を見せてくれるじゃないか。
ても小さいお子さん連れだとそうなるよね、そうだね、おじいちゃんたちも
帰るよね、あ、そこの学生グループも?
みるみる内にわたしに隣接するかたがたが去っていった。
ドーナツ化現象か?
ドーナツ化現象とは、中心市街地の人口が減少し、郊外の人口が増加する人口移動現象。
そう学校で習ったよ。
違うな。
つまり、わたしのぼっち感が増しただけ。
ポツンを取り残されたエリアでファイナルの花火を満喫して、そそくさと帰路へ。
ここでも一人ならではのスキルが発動します。
みんなで一斉に駅に向かうわけですが、余韻にひたる人々をビュンビュン追い越し、すり抜け、本来かかるであろう時間を大きく短縮。
駅に着くころには汗だくです。
気分はすっかり障害物競走のアスリート。
なんだ、一人花火ってけっこう快適なものだな。
次はなにを一人で経験しようかしらね。
いや、でも一人じゃなくてもいいんだよ。
むしろそのほうが・・・。