教授の治癒を祈る | noahnoahの21世紀カラダ島ブログ

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教授



音楽家・坂本龍一氏が中咽頭ガンであることを公表された。

6月にのどに違和感を感じ、東京都内の病院で検査を受けたところ、医師からそう診断されたとのこと。

当面は、公の場での音楽活動を休止し、自宅があるアメリカで治療に専念されるらしい。

坂本龍一氏、私にとっては「教授」がしっくりくるが、教授のガン公表はたいへんショックだった。

故・忌野清志郎氏が生前、喉頭ガンを公表して以来のショックである。好きなアーティストが次々にガンに冒される。


中学生の時、YMOの音楽に出会ってからというもの、いつも私のそばには教授の音楽があった。今まで彼の創り出す作品からどれだけ多くの安らぎと驚きを頂いてきたことか。


以前、教授が「マクロビオティック」の思想に触れて感動し、日本からニューヨークの自宅に提唱者・桜沢如一の全著作をすべて送らせ、読破したという話を聴いた時、どれほど嬉しかったことか。


昨年は、私も所属する札幌大学のアイヌ文化研究会「ウレシパ・クラブ」のイベントにゲストとして来て頂き、ご自身の「民族意識」と「世界平和」について語って頂いた。



忙しいスケジュールを縫っての出演にも関わらず、教授は終始笑顔で、とても印象に残る深い話をして下さった。あの時間は、今も私の中でかけがえのない宝物だ。


ちょうど1週間後に始まる「札幌国際芸術祭」。札幌市からの依頼を受け、ディレクターとなっていた教授。イベント開催中、教授の登場を心待ちにしていた市民も多かったと思う。


しかし、それは叶わぬこととなってしまった。

けれども今は、じっくり治療に専念して頂きたいと思う。




それにしても、この頃の、ガンに罹患する人の多さは何だろう。


5億5000年前、多細胞生物の誕生と同時に細胞分裂時のコピーミスでガン細胞は生まれたという。1億5000年前の恐竜の骨にもガンが見られたそうだ。


しかし、あらゆる生物の中でも、人間ほどガンに罹患する率の高い動物はほかにいない。


700万年前、人類が進化していく過程で、二足歩行を始めたことにより両手が使えるようになって脳は巨大化し、男は狩猟、女は子育ての分業が始まり、家族制度ができあがる。


実はこの家族制度とガン発生のメカニズムとには深い関係がある。


ヒトの骨盤はそれによりカタチが変化し、未熟な赤ちゃんが自分の足で立てるまでには3年はかかる。それゆえ、母親は食料を持ってきてくれる男をつなぎ止めなければならなくなった。


そのため、脳は愛し合う男女にドーパミンを過剰分泌させ、3年間は互いに惹かれ合い、子育てをさせるように促す。そして子供の成長期の3年が終われば、ドーパミン過剰分泌も終わり、愛も3年で終わる。この生理は、現代の人類における恋愛にも共通だ。


こうして家族を構成した人類は、さらに生き残るために、いつでも発情して繁殖できるように性システムを変えた。


ヒトの精子を作る細胞の遺伝子は変異して際限なく分裂を続けられるようになった。しかし、ヒトのガン細胞がこの旺盛な増殖システムを取り込むこととなり、以来、人類はガンのリスクにさらされるようになったのだ。


つまりは、進化とガンとはともにあることになる。


人類は進化したこの脳を使って、いつの日かガンを克服することができるのだろうか。



ともあれ、今は、教授の一日も早い回復を心から祈る。


彼の損失は、日本にとって、いや、世界にとっての損失であり、悲しみだ。彼の作品のスケールは、ゆうに国内の評価を超えたところにある。


再び教授の笑顔と新しい作品に出会える日を心から願う。一ファンとして、一地球人として。




*トップ画像はコチラから
http://thecreatorsproject.vice.com/blog/original-creator-music-pioneer-ryuichi-sakamoto




●坂本龍一『koko』




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