メニューの増加は「不安」の表れ!? | 会計事務所応援 ブログ

メニューの増加は「不安」の表れ!?

みなさん、こんにちは。


お店にメニューがなく、
例えば、
「しょうゆラーメン 750円」のみ
提供しているようなラーメン屋さんは
そのしょうゆラーメンに
相当な自信を持っていると思います。


ところが、
そのラーメン屋さんに通う常連さんから、


「近くのお店は、
 ラーメンにチャーハンがついた
 セットを750円で出すようになったよ」


あるいは

「最近、塩ラーメンが流行っているけど
 おたくはやらないの?」


と言われたらどうでしょう。


ついつい心が動いてしまうと思いませんか。



ましてや、
お客様が徐々に減りつつある状況にあれば、


「ウチもチャーハンセットを始めてみるか」


「ウチも塩ラーメンを出してみるか」


という考えになるのも無理はありません。


気が付いてみると、
壁一面にメニューがびっしりという店も
決して珍しくはありません。


当然、たくさんの種類の食材を

えるリスクは増し、
調理器具や器も増え、作り方も複雑化し、

一品にかけていたエネルギーは
徐々に分散していきます。


気が付いてみると、

「カンバンメニューの味が落ちた」と、
リピーターが姿を消して行く悪循環に
はまり込むケースもあると思います。


自信のあるサービスに絞り込みをかけ、
一つの事を徹底することで
お客様の支持を得る方法、


はたまた、その逆で、
お客様のふとした声をすぐにカタチにすることで
細かいニーズの変化に対応していく方法。


どちらが正解で、
どちらが不正解ということはありませんが、

間違いなくいえることは、
後者のほうが結果的には
オペレーションが難しくなり、
サービス全体の品質低下を招くリスクを
抱えやすい状態であること。


実はこの状況、会計事務所でも
同じことが言えると思いませんか。



“最近めっきりお客様が増えなくなった”


“知り合いの事務所の拡大は順調らしい”


という危機感から、

好調の事務所のモノマネに終始し、
「経営計画」「資金繰り」「相続対策」「保険見直し」
といったように、
サービスメニューを
次々に増やしてしまった結果、


少量多品種のサービス提供体制になってしまい、


事務所全体として収拾がつかなくなるという
ケースを何度もこの目で見てきました。


やはり、超巨大企業のGEでさえ
事業を整理売却し、
本当にやるべきことに絞り込みをかけることで
利益の最大化を図っているのですから、

中小零細企業こそは、
少ない経営資源を有効に活用するために、
絞り込むものは絞り込まないと、
いけないと頭では分かっているのですが、
なかなか行動に移れないことが
辛いところですよね。


ただ、会計事務所のサービスの場合、
そのほぼすべてに、
本来「継続性」が要求されるという
特性があることから、

あまり思い付きや不安によってもたらされる、
サービスメニュー追加は、
その後無理がたたり、
かえってお客様の信頼を損なう可能性を
意識しておかなければならないと私は考えます。


そういう私も、
ついつい新しいメニュー作りには
力が入ってしまいますが、

陳腐化しているもの、
お客様から今後支持を得にくいものの
整理はついつい
後回しにしてしまっている感があります。



ただ、その状況を放置していると
一番困るのは現場最前線の担当者であり、
巡り巡って管理者にもその影響は
遅かれ早かれやってくることは間違いありません。

メニューの豊富さを誇るサービスが、
その一つ一つの隅の部分まで
本当に魂がこもった出来になっているか。


そう考えてしまうと、
一方的に増やすのではなく
サービスの断捨離も意識しなければなりませんね。

みなさんの事務所では、いかがでしょうか。



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