正社員はどこに!? | 会計事務所応援 ブログ

正社員はどこに!?

みなさん、こんにちは。


私が前職は某大手スーパーの食品売場で
働いていたことは当ブログでも時々
書かせていただいておりますが、
辞めたとはいっても、
買い物客としては良く足を運んでいます。


とはいえ元職場。


一緒に買い物をしている妻とは
全く別の視点で
色々なものが見えてしまいます。


商品陳列や取扱い商品、
価格設定などの変化なども勿論ですが、

人員配置なども
ついつい気になってしまいます。

実はここ半年、1年ほどで、
私の中で薄々感じていたことがあります。


「明らかに、
 正社員の数が売場から減っている」

業界でも大手ということもあり、

ニュースで何度も
取り上げられたことなのですが、
正社員からパートスタッフへのシフトを
9割まで上げるということでした。

理由はいくつかあるのでしょうが
低価格競争の末の、
人件費削減対策としてこのような
決断がなされたと伝えられています。


そもそも、お客様にとってみれば、
良い商品が安く手に入れば
正社員がたくさんいようが少なかろうが
あまり影響はないのかもしれません。


事実、私から見ても
とくにサービス体系が低下してようには
感じられませんでした。


また、スーパーのお客様の多くは
パートスタッフとして働いている方と
同性、同年代ということもあり、
現場レベルの発想や行動は
むしろ優れていると考えることもできます。


スーパーでパートをしているというと、
何かあまり良い印象を持たれないような
気がしなくもありませんが、

優秀なキャリアがありながらも
子供が小さくて、あまり
遠くに働きにいくこともできず、
条件を優先した結果、
スーパーを選択しているというケースも
少なくないのです。


ふとしたきっかけで、一緒に働いていた
40代の女性パートさんに話を聞いて、
元大手商社で働いていて、
超エリート大学卒だと知り、
「えええええ」と驚愕した記憶があります。


要するに、
能力が低いからパートスタッフではなく、
時間に制限があるから
パートスタッフなのです。


もちろん、いわゆるパート・アルバイト的な
ロイヤリティの方がいない訳ではありませんが、

スキルの高い人材については、
時間制限さえ守ることができれば、
正社員以上に付加価値の高い仕事を
任せたり創造してくれることも期待できると
私は当時痛感しました。


では、正社員としての仕事とは一体何なのか。

正社員しかできない仕事とは一体何なのか。

思わず、考え込んでしまいますよね。


昔までは会計事務所もそうだったと思いますが、

ほぼ正社員しかいない職場にとって、

「これは正社員しかできない」

「これはパートスタッフに任せよう」

という選択肢はありませんでした。


しかし、様々な背景から
パートスタッフ等を活用し始めると、
徐々に「下働き」という発想から、

正社員と同等の戦力を持っており、
人材難という環境も手伝って、
パート比率を上げていくことに
活路を見出す事務所も少なくありません。


『士業からサービス業へ』という標語も
随分と聞かれなくなりましたが、

サービス業を極めていく以上、
このような柔軟な発想抜きに、
安定した事務所経営を維持していくのは
難しくなってきているのかもしれません。


そういう意味では、
一人の正社員に一社すべてを
任せる業務スキームは、
限界に達している気がしてなりません。


お客様に提供するサービスを、
“個人”ではなく“事務所”として捉え、
仕事を細分化しつつ、
それぞれ得意分野のスタッフに配分していく。


家族経営的な規模で充分という
事務所ならこのような体系のほうが
むしろ非効率になってしまうかもしれませんが、

10年、20年と事務所規模を
拡大していこうと考える先生であれば、
早い段階から
「パートスタッフ戦力化」「分業」を
定着させておく必要があると私は思います。


政治の政策とは裏腹に、

どうやら自身の
付加価値を高めていかない限り、
正社員として生き残るのは
ますます難しい世の中になっているようですね。


みなさんの職場では、いかがでしょうか。



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