「役に立ちません」 | 会計事務所応援 ブログ

「役に立ちません」

みなさん、こんにちは。


昨日NHKで、「113番元素」を発見した
理研グループのリーダーの方が
「ニホニウム」の名前の由来などとともに
インタビューにこたえていました。


私はそこで、リーダーの
森田教授がおっしゃっていた言葉に
とてもびっくりしています。


「ニホニウム」が社会で
どのような意味を持つのかを記者に問われ、


「日常生活には役に立たないが、

 118種類しかない元素の1つを日本が
 発見したということに大きな意義がある」


要するに、発見はしたが
まだわからないということ。


私のような凡人には、


“なぜ日本は日常生活に役に立たないものを
 手間や時間をかけて研究しているの???”


“Why Japanese People!?”


とついつい考えてしまいますが、


今すぐ役に立つかどうかわからなくても、
その可能性のある『種』を
誰よりも早く発見するのが
研究というものなのかもしれませんね。


そういった意味では、
失敗するという行為も、
その時点では“×”という評価を
受けているのかもしれませんが、

見る人や時代背景の変化などによって
実はその価値が一気に
高まる可能性だってあるわけです。



そういえば『付箋』というのは、

粘着性の悪い接着剤の不良品から
出来上がったそうですね。


接着剤としては失敗作ですが、
いまや付箋は文房具として
確固たる地位を築いています。



「役に立たない」といえば、
人やモノ、知識、経験その他諸々
思い浮かびますが、
本当に役に立たないのでしょうか。


誰かがその価値に
ふと気が付く可能性もあります。


1、2年ほど前のことだったでしょうか。

当社の代表が20年近く前に執筆し、
ずっと倉庫のなかに何十冊と
しまいこまれていた本がありました。


あるきっかけで私は
それを読むことになったのですが、
20年経っても内容が斬新で、
今でも十分役に立つ内容と思い、


私どもが主催するセミナーに
ご参加いただいた税理士先生方に
超格安で販売したところ


「大変役に立った」


「昔購入した本だったが、
 改めて読み直すと気付きがあった」


という具合に、
ご評価いただく結果となりました。


人も一緒だと思います。


例えば会計事務所の場合、
その部署の業務内容の変革などによって、
新しいミッションに適応しないメンバーが
外されてしまう場合があります。


結果的にはそのままお払い箱と
いうケースも多いのかもしれませんが、
果たしてそれで本当にいいのでしょうか。


見る人が見れば、
その人にしかない価値を
見いだせるかもしれません。


何もないのに無理やり仕事を作る
必要はありませんが、
「役に立てる」工夫を常に頭に思い描く
癖をつけなければ、
人も物も、知識も経験も、
みんな役立たずになってしまいます。


とくに会計事務所にとって、
「人」は何よりも大切な存在です。


せっかく採用した人材なのですから、
「役に立たない」と無碍に扱うことは
絶対避けなければなりません。


「ニホニウム」だって、
5年後か10年後かはわかりませんが、
きっとどこかで日の目を浴びるはず。


と私は思っているのですが...




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