最初の結果はファックスできた。
最初も、それ以外も1週間以内で
全部そろった。
細胞診はすべてクラスⅠであった。
細胞診の結果はⅠ~Ⅴまである。
簡単にいうと、
Ⅰは正常。
Ⅱは炎症細胞が出現してはいるものの、ほぼ正常。
Ⅲは疑わしい細胞の出現があり、ⅢaとⅢbに別けられる。
Ⅲaは疑わしいがおそらく、再検すれば正常。
Ⅲbは疑わしいがおそらく、異常である。
Ⅳはかなり癌を疑う。
Ⅴは癌細胞の出現を見る。
というように細胞質や核、核小体の形状から
判断し、分類され、Ⅲ以上の結果は
再検査をするか、次の組織診にうつる。
何枚かの結果はすべて正常であったので、
ほっとした。
娘に電話したが、仕事中なのか
電話にはでなかった。
夕方、電話をし、結果を伝えた。
「なんともなかったよ、全部クラスⅠ」
「ほんと」
「まあー、よかった、あれから、お腹が出てくる感じはない?」
「それはないよ、今のところ、今度帰ったとき、診てもらうね、
S病院どうしよう、手術の予定キャンセルしくちゃ」
「とうさんから、電話しとく」
「わかった。来週いけると思う。
ブログ読んだよ、ゆくゆくは取らなきゃ
ならんね、どうよ」
「早く、嫁に行け、子供生んだら、
とればいい、それまでは経過をみればいい」
「いけるかなー、嫁に、わたし」
「いくの」
「あーそー、それとね、癌化の話も読んだし、私の腫瘍
右だったもんね、あれ読んで少し安心」
「40までに取ろう、いい?」
「わかった、じゃー」
電話を切って、また、少し責任の重さを感じた。
心の片隅では、やはり取ったほうがよかったのかなー
とい気持ちが正直、1割は残っていた。
でも、もう引き下がれない、定期的な検診を
責任をもってしていくしかないと思った。
癌化のプロセスは早い、遅いは子宮内膜症が癌化した
腫瘍の組織学的表情とあくまで個人の生活史に依存する。
早いものでも数年はかかっている。
2~3ヶ月の間隔での検診で十分である。
実際個人的な症例(5~600例)で、癌化した
症例は今のところ2例しか知らない。
しかも、それは閉経後である。
こなくなった患者さんの中に発症した症例が
これ以外にあるのかもしれない。
少なくとも、一つの結末がつき、
新しいステップに入ったことには間違いない。
責任と新たな長いたびたちのスタートである。
大きかった右のチョコレート嚢腫。
穿刺2週間後、とりあえずGnRHの作用で小さいまま。
正常左と区別がつかない