生徒がやる気になっていれば苦労はありません。勉強方法さえ間違えなければ必ずいつかは合格します。医学部受験の場合は浪人も普通ですので・・・
ここで、言いたいのは「やる気になっていないわが子」の場合です。いろいろ言われるかもしれませんが、私の意見は次のとおりです。
1.どこの大学に行くのか決める
子ども自身で決めるのがベストですが、保護者が決めてあげても構いません。むしろ精神的に大人になれていない子であれば敢えてレールを敷いてあげましょう。志望校変更はいつでも出来ますので、まずどこに行くのか早めに決めましょう。できれば高校1年生の夏休みまでに決めましょう。
2.勉強方法を決める
部活などで時間を取られることも多いと思います。独学でいいのか、塾に通うのか、家庭教師をつけるのか子どもに合った方法を見つけてあげましょう。必ず信頼できる人に相談しましょう。その際、担当の教師と一緒に子どもとコミットメント(誓約)を結びましょう。
3.短期的な目標を設定する
中間試験や期末試験のようなものを利用しても構いませんが、入試に関係ない科目に力を入れすぎるのは感心できません。どの科目を重点的にやるのか、いつまでにどのような成果を上げるのか、親子と教師との間で認識を共有しておきましょう。
4.受験勉強を肯定する勇気を持つ
さて、遅かれ早かれ子どもの意識に変化が生じてきます。「受験勉強は辛い、いやだ、やめたい」という気持ちと「受験勉強は思ったほど辛くない、もっと頑張ろう」という気持ちのせめぎあいです。成果が出れば「頑張ろう」という気持ちにもなりますが、成果が出なければ「やめたい」と思うのは当然です。
多くの方はここが踏ん張り所なのですが、保護者の心構えとしては、大学に入ることの大切さとその価値を忍耐強く切々と説いてあげることです。実は受験で失敗するパターンの多くは、保護者と教師の忍耐力と説得力の欠如によるものなのです。人生経験の乏しい子どもに大学に合格することの本当の価値は分かりません。まして保護者がその価値を疑っていれば、必ず受験に失敗します。
「洗脳」という言葉は適当ではないかもしれませんが、仕事でも勉強でも大きな業績を上げる人は「今自分がやっていることは100%正しい」と信じ込んでいるものです。受験勉強を肯定する勇気を持つことが受験を勝ち抜く秘訣です。