オーラが一番最悪の色をしているとき。
それはもちろん、死ぬ前です。

わたしはしばらく、重病患者さんがいる病棟には
行けませんでした。
見舞いにきた家族と仲良く話しているお父さん、
でも、わたしには見えるんです。
そのオーラが、黒い色で取り巻かれている。
もう、この世の命が残り少ないことを示してます。

元会社の社長が亡くなった時も、

ガンから復帰して、退院した社長。
来月から出社するよ、
と彼はにこやかに言ってみなを喜ばせてましたが、
わたしは涙をおさえることができませんでした。

そう、わたしには、黒いオーラが見えてしまっていたから。

オーラが見えていいね
なんて言われますが
必ずしもいいことばかりではないんです。

わたしの父が数年前、孤独死をしました。

その数ヶ月前、
父と阿蘇山にドライブにいったんです。

その日、わたしは何度も目をこすりました。

父が、なぜか、薄かったんです。
カラダではなく、
全体的に透明な・・・いまにも太陽の中にすいこまれそうな。
もはや、色というオーラはなかったと記憶しています。



  カラダに気をつけてがんばれよ。

  なに?気持ちわるいなあ。いつもそんなこと言わないのに。




という会話が、最後になりました。

父が死ぬ、五ヶ月前のこと。

死ぬ直前は黒いのですが
死期を感じた人は、透明感を増すのかもしれません。

時々街を歩いていても
黒いオーラをまとった人をみて
涙でそうになります。

子どもなんかだとなおさらです。


死は、誰にでもおこることなんですけどね。
願わくば、
命をまっとうして、静かに旅立ちたいです。


あなたのオーラは、
お元気ですか?