結果はすぐには出ない
麻生内閣は358日で幕を閉じることになる。
小泉内閣が終わった後を引き継いだ安倍首相が366日、その後の福田首相が365日、そして麻生首相が358日である。
よくもまあ同じような期間を三氏で分け合ったものである。
自民党政権が終焉を迎える前に、先祖代代の政治家一族がポストを順送りにしたような印象を受けるのは私だけではないはずだ。
このような自民党に嫌気を差したのが先の衆議院選挙だったのではないだろうか。
しかしながらよく考えると、たった1年程度で政治家として何の結果が出せるのだろうか?
三氏の中で麻生氏を除いた二氏は職責を投げ出したと言っても過言ではない。 できることなら続投したいと考えたのは麻生氏だけではなかったのか?
政治の世界を実業の世界に置き換えてみればよくわかることだが、経営のトップが1年ごとに変わっていたのでは会社経営はできない。
最近はガバナンスの観点から取締役の任期を1年としている企業も多いようだが、最低でも2年、できれば4年間くらいは経営のトップを務めなければ、その在任期間に対する評価を下しようがないのではないか。
リーマンショック後のかじ取りを行い、日本経済、いや世界経済が最悪の時期に矢継ぎ早に政策を売って来た麻生氏にとってもう少し長い時間が欲しかったというのが本音ではなかっただろうか。
その意味において、民主党は来年の参議院選挙に勝てばじっくりと腰を落ち着けて政策実行に当たれるわけである。
もちろん民主党とて人の集まりである以上は内輪揉めも起こるだろうが、せっかく手に入れた政権政党であることが堪忍袋の緒が切れることを防ぐのではないだろうか。
鳩山民主党が手に入れた4年間という時間はなにものにも代え難いアドバンテージであるが、一歩間違えばハンデキャップにもなる。
長い4年も重要だがまずはお手並み拝見でFirst 100 days(年末まで)にマニフェストに掲げられたことの実現性を我々は見極めていかねばならない。
出だしで躓けばその先はないかもしれないことも念頭に入れておいたほうがいいかもしれない・・・・