■Yahoo! 検索スタッフブログ史上最強スタッフ登場


「続きはウェブで!」の最強キーワードを探せ! その2 - Yahoo!検索 スタッフブログ

Yahoo! 検索スタッフブログへの登場スタッフ史上、最も興味深い記事を連発する
イケミーさんの記事。ヒュケナさんはどこにいったのだろうという事が気にならなくなるくらい
の面白さです。

今回はシリーズもののようで、失敗例を通じて「一番妥当な続きはウェブでワードを探す」
という趣旨のようです。

第1回第2回 と公開されているのですが、Yahoo! の中の人であることのアドバンテージを
生かし、時には分単位での検索数変化をもとに考察されています。

今のところ、提示されている法則は以下の通り。
原文ではデータ推移と共に紹介されているので、興味のある方は是非原文を
読まれることをお勧めします。


長いワードはダメ

キーボード入力で変換候補一番目に出ない言葉を使っちゃダメ


半角空きがあったらダメ

ドメイン用語を使用してはダメ

「●● CM」を侮るな


で、これらの法則はそのとおりだと思いますが、ちょっと人の記憶のメカニズムの
観点から補足してみます。

結論から書いてしまうと、認知心理学的には続きはウェブでワードは、
CMの中で読み上げるべきで、7音以下であるべきで、表記揺れはしないべき。です。

■人の記憶のメカニズムと検索


そもそも、続きはウェブでで検索するということは、表示されるキーワードを記憶し、
PCに入力することで検索する。という行為になります。
その記憶についてちょっと見てみましょう。

まず、記憶には、短期記憶と長期記憶があります。
正確には運動記憶だの感覚記憶なんだのあるんですが、とりあえず2つ。

短期記憶は字面の通り、短期間だけ覚えておくための記憶領域で、
時間がたてば忘れてしまうし、いっぺんにいろんなことが起これば
他のことは忘れてしまう領域です。

ここの領域に言語的な記憶を保持しておくには、音韻による
リハーサルが必要です。

で、これを体験していただくのは非常に簡単です。
以下の問題にチャレンジしてみてください。

[問題]私の社員番号を覚えるのに挑戦していただきます。
1-3をすべて読んだ後に実際に実行してください。

1.私の社員番号は867です。覚えてください。

2.目をつぶってしばらくしたら明けて、PCのモニタを見ないでください。

3.紙に私の社員番号を書いてください。


どうですか?きっと、目をつぶっている間、こころの中で「867,867,867・・・」という風に
繰り返していたと思います。これが、短期記憶です。

長期記憶に保存されると長い間記憶が保持されますが、その為にも
やっぱり音韻によるリハーサルが重要なのです。


■音韻で記憶する意味


音韻で記憶が成り立つので、必然的にキーワードにもいろいろ工夫が必要に
成ると思います。

キーワードは言う
CMの中でキーワードは絶対に言った方が良いと思います。
文字のみの提示の場合、文字を読み、音韻に変換して記憶するということになるので、
言葉そのままよりもよっぽど苦戦する要因になります。

表記揺れするキーワードを選ばない
キーワードは音韻で保持されるので、字面が覚えられていない場合も多いと思います。
ですから、音韻と表記が普通は間違いなく一致する表現をお勧めします。
個人的にはカタカナ言葉とかいいんじゃないかと思います。

7音以下
短期記憶は面白い性質があって、それは容量が7±2くらいである。ということです。
面白いことにこの7は、7桁、7単語、7グループでも大丈夫です。
で、検索ワードは大体短期記憶に格納されると思うので、できれば7音以下、
毎回失敗しないことを考えると5音位をお勧めします。


とまぁ、長文ですが、こんなことを考えましたさ。

私はリスティングを売りもしなければCMを作ったりもしないんですけどね。