『スーパーボス』を読了しました。

 

SUPER BOSS (スーパーボス)
シドニー・フィンケルシュタイン
日経BP社
売り上げランキング: 219

この本は、自身の業績が並外れているだけでなく、

その職場で働いた人も同業界で次々に成功しているという脅威の上司を

「スーパーボス」と名付け、彼彼女らを研究した本です。

 

業界は多岐に渡っていて、ジャズミュージシャンのマイケルデイビスから、

NFLコーチのビルウォルシュ、そしてIT業界からラリーエリソンといった

面々を含めた実に19人が対象になっています。

 

この人達のすごいところは、自分の部署の業績がすごいってだけでなく、

薫陶を受けた部下たちが業界内で一流になり、一大勢力を築いている事です。

 

■スーパーボスのチーム創りから何が学べるのか?

 

沢山あります。

 

・何よりも自分自身がハードにコミットし、周りにエネルギーを与える事

・部下と個人的な信頼関係を築く事

・業務に精通していて、「マイクロマネジメントしながら権限委譲する」

という離れ業ができる

・極度に高いプレッシャーを与えるが、同時に部下の行き詰まりは

必ずカバーし、成功に導く

 

ビジョナリーであるとか、魅力的な人物であるとかそういうところも

あるにはあるのですが、ハードにコミットしながら人間的な関係を築いたり

マイクロに部下の業務を観察しながら大胆に権限委譲したり、

プレッシャーがすごいが、カバーするアイディアもタイミングで一流で

あったりと、心臓が上下するような振れ幅が魅力なのではないかと思います。

 

ここに至って、かつてスーパーボスのチームに所属した複数のメンバーが

「カルトのようだった」と表現しているのが面白いです。

 

この「カルト感」。語り草になるチームは必ずといっていいほど周りから

そういうふうに評されているように感じます。

 

「あいつら異常だよ。頭おかしい」

そう言われるほど内部では熾烈に競争し、ときに一枚岩で協力する。

 

そういったチームから人が育ち、そして何年経ってもまた

一緒に働きたいと思えるような信頼関係が生まれると思います。

 

■スーパーボスの組織論

 

なるほどな、と思ったのが組織論なのですが、

スーパーボス達は部下がキャリアと実力を詰んだあとに離れていく事を

むしろ歓迎さえしていて、それが故に関係も壊れない。

 

それに、部下を気にかけるので何かあればお互いに関わりあうようになり、

これが結果として一大人脈を業界内に築く事になります。

 

最後に、日米の違いは認識しておいて良いと思うのですが、

「破格の値段で採用してすぐにクビにする」って事が日本だと

やりづらいと思うので、採用のところはちょっとだけ違って、

より入れる人を厳しく選別する、という方向が良いかもしれません。

 

SUPER BOSS (スーパーボス)
シドニー・フィンケルシュタイン
日経BP社
売り上げランキング: 219

 

 

 

 

AD

嘘でもいいから自分の言葉で語れ

テーマ:

昨日、とある方と飲みに行きまして、そこで出た話です。

 

CC:russell davies

 

組織の人数が増えてくると、ミドルマンが増えます。

ミドルマンとは、マネージャー、ディレクター、プロデューサーとか

そういう類の人達です。

 

それぞれの人達について職務は様々ですが、

意思決定と実行の間を行ったり来たりしながら、ものによっては

自分で決定して物事を動かす、いわゆる仕切り+実行屋さんです。

 

こういうミドルの仕事には様々あるでしょうが、

絶対にやってはいけないことがたったひとつだけあります。

 

それは、

○○さんが言ったからやる

というオリエン、説明です。

 

簡単な話、「じゃぁお前の言うこと聞く必要なくね?」と説明を受けた人は思います。

これは、理由のようで説明になりません。

 

何故、この仕様なんだ?○○さんが言ったから

何故、今なんだ?○○さんが言ったから

何故、この品質で出すんだ?○○さんが言ったから

 

お分かりでしょうか。

結局、「俺が決めたんじゃないからわからないよ。でもやって。」

と言っているのと同じなのです。

 

じゃぁどうすれば良いのでしょうか?

 

非常に簡単です。

 

誰がどう決定したのか関係なく、自分の言葉で背景と理由を説明するのです。

 

何故、この仕様なんだ? ××という課題の解決が最も優先度が高いからだ

何故、今なんだ? 市場成立に間に合う最終タイミングなんだ

何故、この品質で出すんだ? 今は速度をとるべきだから

 

こう表現できるならば、メンバーに工夫の余地が生まれます。

 

何故、この仕様なんだ? ××という課題の解決が最も優先度が高いからだ

→じゃぁ、この機能だけを優先してリリースする方法があります。

 

何故、今なんだ? 市場成立に間に合う最終タイミングなんだ

→だったら現状で出しちゃいましょう。オペ部分は後から創ります。

 

何故、この品質で出すんだ? 今は速度をとるべきだから

→だったらこの機能は作り変えましょう。

いずれリファクタするという前提で、半分の工数で出せます。

 

こういう対話を通じて、仕事が自分事化していくと思います。

 

それでは、決定事項を他の誰かから伝達され、理由を知らなかったら?

 

簡単です。

 

自分が考える、この仕事の意義を自分の言葉で説明するのです。

 

言われたからやるんだとオリエンするよりも、間違った説明の方が100倍マシです。

少なくとも、自分はそう信じてるわけだから。

 

それに間違ってたなら、修正する事ができます。

ミドルマンには、説明責任を果たす義務があるのです。

 

もちろん、決定の場にいることができて、議論できるならば一番良いです。

 

また、決定者の使命感・ビジョンに心底共感しているならば、

「○○さんが言ったから」はまかり通ります。

 

なぜなら、使命感やビジョンにどう役に立つかが自分でも語れるからです。

 

 

AD