指標化の偉大さの話。

今日のニッパウ-温度計
by hebessica


■体温計の偉大さ

ひとりの人間がいたとして彼の体調はいいんだろうか?
悪いのだろうか?ということを知りたいとする。

6兆の細胞から構成される人体が
調子が良いかどうかを見極めるのは複雑そうだ。

体調が悪くなる原因はそれこそ、6兆通りくらいには
ありそうだから。
骨が原因かも知れないし、臓器かも知れないし、気温かも
知れないし、病気なのかもしれない。

そういうことを考えると、「体温を測る」という方法を
見つけた人は実に偉大だ。

「いろいろ事情はあるし、個人によるし、原因も様々なんだけど、
とりあえず体温高かったら調子悪い。他の調査もしなきゃね」
ということが言えるようになったわけだから。

そういう意味だと日経平均も似ている。
「景気なんてひとことでいい表わせないけど、とりあえずこれ下がってたら
何かおかしい」ということに使えるから。

■指標化の考え方

何かを分析する際に、沢山の数値をだしゃー良いってもんじゃない。
特に毎日のウォッチになるとすると、それこそ指標の数だけ生産性は落ちる。

だから、指標はひとつ。トレンドを見ておかしければブレークダウンして
見るというのが効率的だし健康的だ。

そもそも「何をそのひとつの指標にするか?」という問題は残るけども、
これも本質的に自分の作業が分かっていればそんなに苦労するもの
では無いと思う。

勘違いしてはいけないのは指標と目標は別だということ。
指標を目標にしてしまうと、もろもろおかしなことが起こる。

例えば、日経平均は景気のバロメーターになるけど、
「日本の景気を支えるために日経平均銘柄に大量の買いを入れる」
というのはどう考えても間違ってる。

あくまで、普段の活動の調子の良さを見るための、指標だ。