パキスタンの結婚式 | インド・パキスタン・南アジア 最新ニュース

パキスタンの結婚式

パキスタンの結婚式について紹介します。


パキスタンではインドと同様、恋愛結婚であれお見合い結婚であれ、婚約式(マングニ)を終えた後、結婚式に向けた準備が始まり、結婚式のイベントは3日間以上盛大に続きます。大まかに、結婚式前日のメヘンディ、結婚式当日のバラート、結婚式翌日のワリーマと続きます。


まず、結婚式の1~2週間前は、花嫁の待機期間(マユン)です。この日、花嫁側の参列者は花嫁の家に集まり歌ったり踊ったりしてお祝いをし、花婿の家族は花嫁側の参列者へバングルや衣服をプレゼントをします。花嫁は手や足をヘナで装飾され、黄色のシャルワールカミーズを着ます。


インド・パキスタン・南アジア 最新ニュース-mayoon   マユンの衣装



結婚式前日、メヘンディと呼ばれる儀式があります。この日、花婿の家族や友人たちは花嫁側の家へヘナとお菓子を持ってきます。花嫁の手や足は家族や友人たちにヘナで装飾されます。一般的に、花嫁は黄色、緑色もしくは明るい色のサルワールカミーズを着ます。



インド・パキスタン・南アジア 最新ニュース-mehendi  メヘンディ


ターメリック、白檀、ハーブ、アロマオイルから作られたウブタンという練り物を、花婿の母親が花嫁の顔や手に塗り、花輪(ガナ)を花嫁の腕に結びます。花婿側も同様に、花嫁の母親や姉妹が花婿の顔や手にウブタンを塗ります。そして、参列者や近所の人たち全員に食事を振舞います。


翌日、結婚式(シャディ)です。花嫁の家もしくは結婚式場で行われます。夕方から、花婿が花嫁を迎えに行く儀式(バラート)が始まります。花婿は装飾した馬に乗り、参列者、音楽隊と一緒に結婚式場まで行進します。花婿は花輪とフラワーシャワーで歓迎されます。慣習的に、花婿は会場に入る手前で金銭を要求されます。十分な金銭を提示しないと門前払いされます。花嫁は赤色の民族衣装を着、花婿は白色の民族衣装を着ます。



インド・パキスタン・南アジア 最新ニュース-baraat  バラート


そして、婚姻の儀式(ニカ)です。参列者は、男女別々にカーテンで仕切られた部屋で待機します。花婿と花嫁の父親が立会い、イマームと呼ばれるイスラム教指導者がコーランの一説を読みます。花嫁が婚姻届に承諾&署名すると、次は花婿が承諾&署名します。そして、イマームと立会人が署名すると、法律上婚姻が成立します。その後、花婿は花嫁の方へ連れて行かれます。


ニカの後、お互いの顔を初めて見る儀式(ムー・ディカーイ)です。お互いの顔を鏡に照らして眺め、花婿が花嫁のベールを外し、お互いにお菓子を食べさせあいます。その後、慣習的に、花婿は花嫁側の女性参列者に靴を盗まれ、金銭を要求されます。十分な金銭を提示しないと靴を返してもらえません


結婚式が終わる頃、花婿が花嫁を連れて帰る儀式(ルクサティ)です。花嫁の頭上にコーランが置かれます。これは花嫁の両親にとって、娘が自分たちから旅立つという悲しい瞬間です。


インド・パキスタン・南アジア 最新ニュース-rukhsati  ルクサティ



結婚式翌日、ワリーマ(披露宴)です。花婿側の両親が主催です。花婿と花嫁は”夫婦”として正式に発表され、参列者たちに食事を振舞います。花嫁はパステルカラーの民族衣装を着、花婿の家族にもらった金の装飾品を身に付けます。


参考資料:

Pakistani wedding (Wikipedia)


インドの結婚式はこちら (2009.04.29)