軍用レンズから派生しました。
Tessar-02

本日のレンズは旧東ドイツにあった「CarlZeissJena」製の銘玉「CarlZeissJena T* Tessar 50mm F=2.8」というレンズです。
実は、このレンズにも15枚絞り羽根のスリムなタイプ(シングルコート)と8枚絞り羽根のズングリムックリのタイプがあります。
後者については、後日記事にいたします。
1950年代後半頃に製造された「中期型」のレンズと思われ、非常にシャープな絵作りが可能なレンズです。
そのため「鷲の目のTessar」とも呼ばれており、3群4枚のレンズ構成ながら、優れた描画性を持ち合わせたレンズとなっています。
偵察用の軍用レンズとして、重宝されたのもこの鮮明さからだと思われます。
このTessarの色調の特色は、先に紹介した「Biotar」に比べると「黄色味」が強いように感じるものがありました。
同じ被写体で撮影してみました。
「Biotar」と比べると、全体的にシャープでおしべの黄色がはっきりと出ています。
「Biotar」がソフトな感じなのに対して「Tessar」は標本的に切り取ったような描写になるようです。
作例です。「Biotar」と同じ条件で撮影しています。黄色が浮き出ているようです。
T*Tessar

Tessarで撮影した画像です。 画像がシャープです。
Tessar-01

Biotarで撮影しました。 画像がソフトです。
Biotar58