趣味うろつき…銘玉(17)

テーマ:
美しいアルミ鏡胴です。
TELEMEGOR

今回のレンズはMayerOpticGörlitzeの望遠レンズで「Telemegor 180mm F=5.5」というレンズです。
レンズは3軍4枚構成で、F=5.5とちょっと暗いレンズですが、絞り羽根の数は15枚構成で絞り込むとほぼ真円に近い形状になります。
光線が暴れることでも有名なレンズで、専用フード(製品付属)がなければ、とても実用に耐える写真は撮れないでしょう。(要は「玉ボケ」だらけになります。)
以前、わざと専用フードを外して、撮影したことがありますが、画面全体が「玉ボケ」だらけになりまして、非常に前衛的な芸術写真みたいになってしまいました(笑)
絞りリングはレンズ前面にあり、事前に絞り値を設定しておく、旧東ドイツのお家芸ともいえる「プリセット式絞り」です。
このレンズは、アルミニウム鏡胴で、今でも鈍い特有の輝きを示しています。
製造年は1952年頃~1954年頃で、この頃のMayerOpticGörlitzeは、ロシア系企業に乗っ取られ、VEB Görlitzeという社名になっていましたが、ブランドは評判の良いMayerOpticGörlitzeを継承していたものと思われます。
私は、このレンズを7,200円(税込・送料600円別)で購入しましたが、専用フードもキャップ(非純正品)もそろっていて、レンズは年月相応の「チリ」「ホコリ」はありますが、透明度も高く極上品だといえるでしょう。
調査によると、専用フード無し、非純正のキャップで39,800円(税抜き・送料別)で販売されている事例があり、ほぼボッタくりのレベルともいえます。
作例写真は絞りを「8」にまで絞り込んでいますが、背景の玉ボケはご覧の通りです。

開放で撮影したら、前衛芸術になります。
sakurei
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趣味うろつき…銘玉(16-2)

テーマ:
個性豊なレンズです
oreston


ノイバラの描写
ORE-02S

昨日のMayerOpticGörlitze Oreston 50mm F=1.8の続きです。
今回は作例を掲載してみました。
以前は作品ごとに使用したレンズの名前を付けていましたので、作例を探しやすかったのですが、なぜかこのレンズだけ作品に名前がなくて、探すのに一苦労してしまいました。
写りは写真のように非常に柔らかく、赤味がちょっと強いかなという独特の癖のあるレンズだと言えるでしょう。
女性を撮影したら美しく写るかも知れませんね。 しかし、私は鉄道と植物にしか興味がないもので残念でした。
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趣味うろつき…銘玉(16)

テーマ:
ゼブラ模様がお気に入りです。
oreston

今回のレンズは恐怖の「M42」シリーズからのご紹介です。 第一弾のレンズは戦中(1943年頃?)に名門企業MayerOpticGörlitze社から発表されたモノです。
初期、中期、後期の3つのバージョンがあり、今回ご紹介するのは初期型です。
名前を「MayerOpticGörlitze Oreston 50mm F=1.8」と呼ばれるレンズで鏡胴部分は美しいゼブラ模様で飾られています。
中期~後期のモデルになるとElectric仕様になり、レンズ後部に開放測光用の電極が設置されましたが、今回のレンズは電極のない初期型です。
レンズ構成は4群6枚のガウス型であきらかにライバル「CarlZeiss(後のCarlZeissJena)」のPANCOLORを意識したレンズです。
絞りは鏡胴横に付けられたボタンを手動で押し込むことにより、設定した絞り値に絞り羽根が絞り込まれる構造になっています。
PENTAX-SPのように「M42連動ピン」をカメラ側の絞込み設定バーにより、押し込む構造であれば、自動絞りとしても使用可能な構造になっています。
CONTAX-Dのように絞込み設定バーがないカメラでは、鏡胴横のボタンを押さないと、開放絞りになってしまうので、カメラの構造を熟知しておく必要性があります。
この銘玉を製造したMayerOpticGörlitzeは、戦後ドイツに侵攻してきたロシア企業に接収されて、VEB-Görlitzeに強制的に社名変更させられてしまいました。 これにより1839年創業の名門光学メーカーの歴史は途絶えてしまいました。
それでも製品はMayerOpticGörlitzeの名前を使って生産していたようです。
さらに1960年には「CarlZeissJena」との合併でPETACONに社名変更され、かってのドイツの名門光学機器メーカー2社が消滅してしまいました。
実はこのレンズは、6年前に5,000円で買いましたが、今ではモノがないので3~5倍に値上がりしている状況です。 相当程度の悪いレンズでも、かなりの値段になるので、レンズの市場は需給のバランスが崩壊した状況です。

或る読者の方へ、終わったと思って安心していましたね。 そんなに甘いもんやおへんえ!

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趣味うろつき…銘玉(15)

テーマ:
レンズ界の暴れ者です。
Planar

本日のレンズはNikon-Fシリーズ最後の保有レンズです。 メーカーはNikonではなく「CarlZeiss」というドイツのメーカーのライセンスで日本で製造されたモノです。
名称を「CarlZeiss T*1.4 50mm Planar ZF」という非常に明るいれんずです。
レンズとしてはガウス型レンズの究極とも言われるレンズで、集光性も良好で、玉ボケも素晴らしいものがありますが、開放値では光線が大暴れするという困ったちゃんでもあります。
そのため開放値よりは、一絞りか二絞りした方が適切な露光の写真になります。
デジタルカメラにも対応可能ですが、AFレンズではないので、マニュアルモードに切り替えての撮影になります。
人気のあるレンズですので、中古市場でもあまり値崩れしないことでも有名です。
市場に出てくる本数自体が少ないというのも、理由の一つかも知れません。


夜間撮影でもこれだけ鮮明です。
Planar50-01S

絞りF=2.8 約10秒手持ち露光

趣味うろつき…迷玉(2)

テーマ:
210

今日のレンズは「ZOOM Nikkor 70-210 F=4.0 SeriseE」と言う廉価版のZOOMレンズです。
このレンズには、ある仕組みがあり、70mmで準MACROレンズとしても使用可能なのです。
ただし、絞り値は5.6が開放値として設定されます。
レンズの本数に制約がある場合の撮影には便利なレンズで、70mmの準MACRO域から210mmの中望遠までが守備範囲という、ある意味では使い勝手の良いレンズとも言えるでしょう。
このレンズも最初から「Ai」で設計されているため、カメラの露出計と連動する「Nikonのカニ爪」と呼ばれる部品は省略されています。
その分、ピントリングを加工する手間が省略できるので、コストカットが可能になりました。
マニュアルカメラでは、「Nikon-F2 Photomic」や「Nikon-F3」および「Nikon-EM」でしか使用できません。
デジタルカメラでは、一部のカメラでは電極との接触があるケースがあり、使用不可能なケースもあります。 D60、D80、D5100では問題なく使えるようです。(D60は私も愛用していますので、Nikkorレンズが全て使用可能です。)
後に廉価版のAFレンズに改修されましたが、こちらでは準MACROは使えず、210mm中望遠域では開放値が5.6に自動変更される構造になっています。
鏡体も当初は、アルミニューム材が採用されていましたが、Ai-S化されてからは、強化プラスチックとラバーに変更されています。
この改設計により、落下時に壊れやすくなったという評価も聞かれます。
デジタル化(AF化)されてからは、設計が完全に見直され、マニュアルレンズの時代にあった「準MACRO」機能は省略され、210mmの中望遠使用時には、開放値が自動的に5.6に変更される構造になりました。
準MACROという機能を省略することで、コストカットに貢献しているようです。
このZOOM Nikkorは、Nikonがライバルとのコスト競争を戦うために開発された迷玉の作品といえるでしょう。
Nikonの企業体質として、研究・開発に意欲的ですが、稀に「これなぁ~に」(特にNikkor-S Auto F=5.8cm 1:1.4のような珍品)っていうモノがでてきます。

趣味うろつき…迷玉(1)

テーマ:
これが標準セットでした。
EM+50

今日のレンズは、設計段階から「Nikon-EM」用のAi方式レンズとして開発された「Serise-E」という廉価版レンズです。
一つ2~3万円だった50mm F=2.0のレンズに比べれば、一つ5,000円(オープンプライス)で売られていた記憶があります。
最初から「Nikon-EM」専用として(F3やF2Photomicでも使用可能です。)開発されたので、カメラの露出計に連動する、Nikonのカニ爪と呼ばれる部品はついていません。
このためNikon-Fで使用する時は、開放で測光した上で絞り込んで撮影する「絞込み測光」を用いる必要性があります。
私は50mmとZoomNikkor70-210のSeriseEを保有していますが、通常の「Ai」レンズに比べると少々暗いのも、このSeriseEの特長といえるでしょう。(実質は2.8程度でしょうか?)
当初の頃は「MADE IN JAPAN」でしたが、設計が改められて、海外生産に移行すると外装はソフトラバーと強化プラスチックになり、レンズも光学レンズから光学プラスチック(眼鏡のレンズと同じ材質)に改変されました。
まさに「プラカメ」に「プラレンズ」という取り合わせになりました。
そこは、腐っても「NIKON」なので、設計精度は維持していましたが………?
コーティングもそれなりで、逆光撮影ではハレーションなどの障害が出やすいという欠点が残ってしまいました。
このためタイトルも「銘玉」から「迷玉」に変更してみました(笑)


一昨日の対広島戦、愚痴っておきます。
あいては、優勝後の完全消化試合で、やる気全く無し!
CSを見据えて、主力投手のジョンソンと中継ぎのジャクソンの実戦登板での勘を鈍らさないように「肩慣らし」をしやがった。
打撃陣も打つ気も走る気もなし、守備も守る気なし!

趣味うろつき…名機(3)

テーマ:
小型フルサイズの高機能機でした。
EM

Nikonga「EM」をファミリーNikonとして発表した時代、ライバル各社も(キャノン、オリンパス、ミノルタ)小型~中型軽量の一眼レフカメラを市場に投入した、一眼レフの転換点とも云える時代でした。
1980年を境として、一眼レフの軽量化の視点から強化プラスチックがボディーに採用されるようになり、「Nikon-EM」はNikonにおける強化プラスチックボディー採用のいわゆる「プラカメ」第一号になりました。
ライバル各社もこの動きに追随しましたが、決定的に違ったのがカメラとしての強度と撮影画像のサイズでした。
ボディーこそ強化ぷプラスチックになりましたが、シャッター幕はアルミ薄膜縦走りのフォーカルプレーンシャッターで、高速撮影にも対応可能な強度を持っていました。
このシャッターを製造したのが「セイコー舎」という諏訪にあった会社で、現在の社名は「エプソン」という名前になっています。
「Nikon-F」「F2」「F3」の純チタン薄膜横走りシャッターを製造したのも同社です。
ライバル各社のシャッター幕は、いずれも絹幕横走りフォーカルプレーンシャッターでしたので、高速撮影において、シャッター幕の「よれ」といった問題がありました。
最大のライバルだったキャノンは、最後まで絹幕シャッターに拘った会社でした。
「F3」対抗機種の「NewF1」においても、シャッター幕は絹幕横走りでしたから。
ライバル各社の対抗機種が、撮影回数増加により、シャッター幕が伸びたり、よじれたりして壊れていったのに対し、この「Nikon-EM」は36年経過した今でも正常にシャッターが切れます。
撮影サイズも、この小型のボディーでありながら「フルサイズ(フィルム一コマに1画像)」で、非常に高度な構造になっていました。
ライバルのオリンパスの発表した「OLYMPUS-PEN EF」というカメラは、小型化・軽量化を念頭においたカメラでしたので、「PEN」シリーズの伝統である「ハーフサイズ(フィルム一コマに2画像)」になっていました。
レンズは「Ai式」しか使えずカメラの基本設計は、高級機である「Nikon-F3」に比べればロースペック(コスト対策)でしたが、性能面では非常に優れた小型カメラでした。

趣味うろつき…原点

テーマ:
このカメラがハンドルネームの由来です
EM

写真はメーカーサイトからお借りしています
4205G

このカメラが私のハンドルネームの「NikonOyaji」の由来になりました。
このカメラに外部ストロボの「SUNPACK Auto 4205G」という化け物ストロボを着けて撮影していたんです。
このストロボは、警察車輌(犯人護送用)の遮光カーテンをぶち抜くだけの威力があるので、生産中止にされたとかいう化け物です。
友人のカメラ屋でストロボを見せていたら、そこへNikonの営業マンが来たのです。
営業マンの第一声が「立派なストロボですね!」「カメラは何をお使いですか?」という内容でした。…今でもはっきり憶えています。 36年前の出来事ですが!
私が「御社のEMです。」と言ったら、営業マンの野郎が「そんなストロボにEMですか?」「ストロボがもったいない」とかほざいたのです。
「もっといいカメラがありますから、いかがですか?」と吹っかけてきたのです。
私も気が長い方ではないので、「そしたら買ってやろうじゃないか!」売り言葉に買い言葉で当時のNikonのフラッグシップカメラだった「Nikon-F3 EyeLever」を買ってしまったのです。
当時のお値段でカメラ本体のみが139,600円もしたのです。 私はその当時かけ出しのペーペーでしたので、一括払いなんてできません。
月賦という形で24回払いだったかな?でこつこつ払いました。
この「EM」が原点で、「F3」に走ったことで、カメラの面白さに頭の天辺までドップリ漬かってしまい、カメラ沼&レンズ沼の住人と化したのです。
これが「NikonOyaji」発生の原点となった古き良き時代のお話です。

趣味うろつき…名機(2)

テーマ:
Nikkor AutoレンズとNikon-EM
EM-02

不滅のNikon-Fマウントと言われていますが、時代変遷によりマウントについているピントリングとの勘合部などの部品配置が微妙に異なっているのです。
ハイスペックの一眼レフカメラである「Nikon-F」や「Nikon-F2」および「Nikon-F3」などのカメラでは、複数の勘合部品に対応できるように設計されています。
一方、「Nikon-EM」のようにカメラ初心者をメインターゲットとしていた、いわゆるロースペックなカメラでは、「Ai」ならびに「Ai-S」の勘合部品にしか対応できない設計になっていました。 複雑な構造を避け、コストダウンを前提に設計されたカメラだからです。
このため、この「EM」というカメラは、Nikonの設計思想とはかけ離れた「別物」といっていいでしょう。
このため、ピントリングからの情報がミラーに正しく伝達されないため、ピントが合わないといった事態になります。
加えて勘合部品がカメラの内部で引っかかってしまうので、レンズが抜けないという事態にもなってしまいます。
実は、無謀なことに「本当にAi専用なのか」という疑問を持ち、「GN Nikkor Auto 45mm」(非Aiレンズ)を装着してみたのです。
マウント自体のサイズは共通ですし、フランジバックも46.5mmで共通なので、レンズを装着すること自体はできるのです。
結果は、先に述べましたように「ピントが全く合わない」「レンズが抜けない」という事態になってしまったのです。
抜き方は判っていましたので、問題なく抜きましたがね。 良い子の皆さん(おっさん?)は絶対に真似をしてはいけませんよ。 本当に壊れてしまいますから。
レンズ装着解除の方法は、真似をされて壊れてしまっても補償もできませんので、お教えしません。取引のある店の方に聞くと、以前はまれに「持ち込み修理」で来店される方がおられたようですが。
「次は知りませんよ」と釘をさしてお帰りいただいていたようです。
「Nikon-EM」のように初心者の入門機では、高額な望遠レンズ(300mm以上の超望遠レンズ)などを装着使用することを想定していませんので、装着できてもレンズの重さに耐えられず、カメラ側のマウント部品が外れる可能性もあります。
適切に使用できる限界は、28mm広角レンズ~135mm中望遠までのようです。
同じ「Ai-S」でも「FishEye(魚眼)」レンズでは使用を想定した設計になっていませんので、レンズが抜けなくなる危険性があります。
このカメラの設計者の名誉のためにも、正しく使えば「素晴らしいカメラ」であることを申し添えておきます。