10年債利回り、1.305%に低下 -みっみっみらくる-
長期金利、一層の低下も -15面-
◇長期金利の指標である新発10年物国債利回りは前日比0.035%低い1.305%。米長期金利低下や日経平均株価の大幅な下落を受けて、買いが膨らんだ。
長期金利の低下が続いているが、景気の先行き不透明感が強まっていることが主因。一時的とはいえ、衆院選後の財政悪化懸念が表立っていないことも、需要喚起の材料の一つだ。
※債券価格が上がると金利は下がります。
一般的な金融・経済の教科書的説明では、「景気がよくなると金利が上がり、景気が悪くなると金利が下がる」といわれています。
記事ではそんな教科書どおりの解説をしていますが、でも景気の先行き見通しについては不透明感が強まるどころか、以前よりだいぶ明るくなってますよねえ。
米国NYダウが21日に9ヶ月ぶり高値をつけたり、日経平均が10000円を超えて高値圏で推移しているのは、景気回復期待の高まりを受けてのはずです。
相場を解説するために「金利が下がっているのだから景気の先行き不透明感が強まっている」と決めつけている、もしくはそうでないと説明できない、そんな感じですね。
いわゆる教科書と違って、景気見通しが改善しても金利が下がることだってあるんです。
債券買いたい人がいっぱいいれば。
だから、マーケットを予想するのが難しいんですけどね。
景気の方向性の読みがあたっていても、必ずしも相場を取れるとは限らないのです。
ではここで、今の相場を覚えたうえで、タイムマシンに乗って今期の初め、4月のマーケット会議に飛んでみましょう。
相場の結果を知っていれば、今期の運用で悩むことなんてありませんよ。
4月⇒8月
株価
日経平均 8500円⇒10300円
NYダウ 8000ドル⇒9500ドル
日本金利(債券利回り)
2年 0.4%⇒0.25%
5年 0.85%⇒0.63%
10年 1.45%⇒1.3%
米国金利(債券利回り)
10年 2.9%⇒3.5%
為替
ドル 100円⇒94円
コモディティ
原油 50ドル⇒70ドル
銅 4500ドル⇒6000ドル
ニッケル 11000ドル⇒19000ドル
さあ、これだけ知ってれば負けるはずがありませんよ!
今期の相場はばっちり当ててやるから、俺に任せとけ!
張り切って会議に出席です!
偉い人「ではみんな今期の各市場の見通しを言ってくれたまえ。まずはにっけいくんから」
にっけい「はい!1-3月まで景気は落ち込みましたが、4-6月は反動でプラス成長に転じて企業業績も改善すると見ています。景気の先行きの見方も今ほど悲観的な状況ではなくなるでしょう」
偉「なるほど。すると株は上がりそうだね」
に「はい、株価は夏場には日経平均は10500円くらいまでは上昇、ダウも9500ドルを回復するでしょう」
偉「ほう、米株よりむしろ日本株のほうがよく上がると。為替は円安で見ているのかね?」
に「いえ、むしろ円高で、95円を下回って推移するでしょう」
偉「円高だけど、日本株はよく上がると。内需株中心の相場かね?」
に「いえ、電機や自動車といった輸出株が主導すると思います」
偉「・・・ま、いずれにせよ、株は上がると。すると金利も上がりそうだな。債券相場は要注意か」
に「いえ、債券は買われ、金利は低下するでしょう。10年債は1.3%くらいまで再度低下、5年は0.6%近く、2年は0.25%を割る水準と、利回りは数年来の水準まで低下すると見ています」
偉「・・・んん?景気はよくなるんだろう?」
に「ええ、ぼちぼち景気回復を示す指標も出てきますし、遠からず政府も景気底打ちを宣言するはずです」
偉「・・・でも、金利は下がる、と」
に「はい・・・」
偉「・・・ちなみに米債の金利はどうなると見とるんだ?」
に「3.5%くらいまでは上昇するかと」
偉「ところが、日本の金利はどんどん下がると」
に「は、はい・・・」
偉「じゃあ、あれか?デフレ懸念とか?」
に「そ、そうですね、物価は下落基調で推移するでしょう」
偉「すると商品市況は落ち着いて推移しそうだな」
に「い、いえ、原油は70ドル台まで上昇、銅は6000ドルを回復、ニッケルに至っては3月の10000ドル割れの水準から、夏場には倍の20000ドルに乗せると見ています」
偉「・・・でも、金利は低下する、と」
に「は、はい・・・」
偉「景気はよくなる、株価は上がる、商品市況は上がる、米債の金利も上がる?」
に「はい」
偉「だけど国内金利だけは大幅に下がる、と」
に「・・・は、はい・・・」
偉「・・・どう見ても、シナリオの整合性がとれとらんよな?」
に「・・・は、はい・・・。だけどそうなると思うんです・・・ていうかそうなるんです・・・」
偉「ん?なにをいっとるんだ?いったいなんで国内金利は下がるんだね?理由を説明したまえ」
に「そ、それは・・・その・・・ごめんなさい、禁則事項です!」
・・・この副題とオチがどこまで通じるかわかりませんが、教科書的な説明に合致しない相場見通しも、なかなか会議で通じなかったりするものであります・・・。
◇長期金利の指標である新発10年物国債利回りは前日比0.035%低い1.305%。米長期金利低下や日経平均株価の大幅な下落を受けて、買いが膨らんだ。
長期金利の低下が続いているが、景気の先行き不透明感が強まっていることが主因。一時的とはいえ、衆院選後の財政悪化懸念が表立っていないことも、需要喚起の材料の一つだ。
※債券価格が上がると金利は下がります。
一般的な金融・経済の教科書的説明では、「景気がよくなると金利が上がり、景気が悪くなると金利が下がる」といわれています。
記事ではそんな教科書どおりの解説をしていますが、でも景気の先行き見通しについては不透明感が強まるどころか、以前よりだいぶ明るくなってますよねえ。
米国NYダウが21日に9ヶ月ぶり高値をつけたり、日経平均が10000円を超えて高値圏で推移しているのは、景気回復期待の高まりを受けてのはずです。
相場を解説するために「金利が下がっているのだから景気の先行き不透明感が強まっている」と決めつけている、もしくはそうでないと説明できない、そんな感じですね。
いわゆる教科書と違って、景気見通しが改善しても金利が下がることだってあるんです。
債券買いたい人がいっぱいいれば。
だから、マーケットを予想するのが難しいんですけどね。
景気の方向性の読みがあたっていても、必ずしも相場を取れるとは限らないのです。
ではここで、今の相場を覚えたうえで、タイムマシンに乗って今期の初め、4月のマーケット会議に飛んでみましょう。
相場の結果を知っていれば、今期の運用で悩むことなんてありませんよ。
4月⇒8月
株価
日経平均 8500円⇒10300円
NYダウ 8000ドル⇒9500ドル
日本金利(債券利回り)
2年 0.4%⇒0.25%
5年 0.85%⇒0.63%
10年 1.45%⇒1.3%
米国金利(債券利回り)
10年 2.9%⇒3.5%
為替
ドル 100円⇒94円
コモディティ
原油 50ドル⇒70ドル
銅 4500ドル⇒6000ドル
ニッケル 11000ドル⇒19000ドル
さあ、これだけ知ってれば負けるはずがありませんよ!
今期の相場はばっちり当ててやるから、俺に任せとけ!
張り切って会議に出席です!
偉い人「ではみんな今期の各市場の見通しを言ってくれたまえ。まずはにっけいくんから」
にっけい「はい!1-3月まで景気は落ち込みましたが、4-6月は反動でプラス成長に転じて企業業績も改善すると見ています。景気の先行きの見方も今ほど悲観的な状況ではなくなるでしょう」
偉「なるほど。すると株は上がりそうだね」
に「はい、株価は夏場には日経平均は10500円くらいまでは上昇、ダウも9500ドルを回復するでしょう」
偉「ほう、米株よりむしろ日本株のほうがよく上がると。為替は円安で見ているのかね?」
に「いえ、むしろ円高で、95円を下回って推移するでしょう」
偉「円高だけど、日本株はよく上がると。内需株中心の相場かね?」
に「いえ、電機や自動車といった輸出株が主導すると思います」
偉「・・・ま、いずれにせよ、株は上がると。すると金利も上がりそうだな。債券相場は要注意か」
に「いえ、債券は買われ、金利は低下するでしょう。10年債は1.3%くらいまで再度低下、5年は0.6%近く、2年は0.25%を割る水準と、利回りは数年来の水準まで低下すると見ています」
偉「・・・んん?景気はよくなるんだろう?」
に「ええ、ぼちぼち景気回復を示す指標も出てきますし、遠からず政府も景気底打ちを宣言するはずです」
偉「・・・でも、金利は下がる、と」
に「はい・・・」
偉「・・・ちなみに米債の金利はどうなると見とるんだ?」
に「3.5%くらいまでは上昇するかと」
偉「ところが、日本の金利はどんどん下がると」
に「は、はい・・・」
偉「じゃあ、あれか?デフレ懸念とか?」
に「そ、そうですね、物価は下落基調で推移するでしょう」
偉「すると商品市況は落ち着いて推移しそうだな」
に「い、いえ、原油は70ドル台まで上昇、銅は6000ドルを回復、ニッケルに至っては3月の10000ドル割れの水準から、夏場には倍の20000ドルに乗せると見ています」
偉「・・・でも、金利は低下する、と」
に「は、はい・・・」
偉「景気はよくなる、株価は上がる、商品市況は上がる、米債の金利も上がる?」
に「はい」
偉「だけど国内金利だけは大幅に下がる、と」
に「・・・は、はい・・・」
偉「・・・どう見ても、シナリオの整合性がとれとらんよな?」
に「・・・は、はい・・・。だけどそうなると思うんです・・・ていうかそうなるんです・・・」
偉「ん?なにをいっとるんだ?いったいなんで国内金利は下がるんだね?理由を説明したまえ」
に「そ、それは・・・その・・・ごめんなさい、禁則事項です!」
・・・この副題とオチがどこまで通じるかわかりませんが、教科書的な説明に合致しない相場見通しも、なかなか会議で通じなかったりするものであります・・・。