ブルドック 買収防衛策を容認 -出口- | にっけいしんぶん新聞

ブルドック 買収防衛策を容認 -出口-

東京地裁仮処分決定 スティールの申請却下 -1面ほか多数-

米投資ファンドのスティール・パートナーズがブルドックソースの新株予約権発行による買収防衛策の差し止めを求めた仮処分申請に対する決定が28日、東京地裁であり、「買収防衛策を決議した株主総会の判断が明らかに合理性を欠くとは認められず、著しく不公平ではない」として、スティールの申し立てを却下しました。

荒っぽく言うと、スティール以外の株主にだけ1株につき3株自社株を与え、スティールには金銭的に不公平にならないようその分キャッシュを支払い、スティールの持株比率を10%から3%に引き下げる、というのが今回の買収防衛策。

ブルドックという会社に投資して企業価値を上げることで利益を得たいといっているスティールにとっては納得いかない策のように見えますし、したがってスティールが即時抗告するっていうのも当然のようにも見えますが・・・

本音は万々歳なんじゃないの?

いっちまえば会社が株を買い取ってくれるようなもんですよ?
あいつらはグリーンメーラーだ!なんていっている怒ってる会社が、頼みもしてないのに買い取らせてくれっていってくれてるんですよ?
しかもプレミアムのついてる価格で。

いいじゃないですか。
さっさと資金回収できるじゃないですか。
残った株が3%そこそこになったら売っ払ちまうのも簡単になるじゃないですか。

しかしスティールが万々歳ってことはですよ。
逆にいうと損をするのは残りの株主な訳ですよ。
会社から多額の資金が流出するわけですし。
TOB騒動が終われば株価も弱含む可能性も強いわけですし。

ずーっと保有し続けるのが前提の特定株主なら知りませんが、一般の株主さんは「伝統ある会社に土足で踏み込むな」なんていって買収防衛策に賛成しちゃってる場合じゃなかったと思うんですけどねえ。

もっとも、総会に出席できるのは3月末時点の株主ですから、株主面して出席してた方の中には、もうとっくに売り抜けちゃってる人もいたかもしれませんけどね・・・。