結婚、無関心は少数派 -それは実感。- | にっけいしんぶん新聞

結婚、無関心は少数派 -それは実感。-

新年トップ記事に始まった特集「少子に挑む」。日経新聞、かなり力を入れているようです。連日1面左側の囲みのほか、「私の意見」としてインタビュー記事も掲載が続いています。
本紙もその日経の意気込みを買って、再度取り上げたいと思います。

今日のインタビュー記事は本紙「愛ルケ」でも何度かネタとして登場させていただいた、「くらたま」こと漫画家の倉田真由美先生(33)のご意見です。
(以下、要約)

母の世代は成人したら結婚、出産が当然だった。今は選択肢が格段に増え、いずれを選んでも表立って批判はされない。しかし、結婚・出産に興味のない女性は今も少数派で、「いい人がいれば」と思いながら年を重ねてしまっている。
彼女たちは仕事や消費行動でも輝いているが、心の奥底には家庭的な安定を求める気持が根強くある。選択肢は増えたが、すべてを満足行く形で選ぶことは難しい。何かを選んで何かを諦め、過去を顧みてあれこれ悩んでいる。
働く女性が増えた結果、目が肥え、結婚相手に求める条件が厳しくなっている面もある。独身で働くお金や時間を犠牲してもいい男性が現れない限り結婚・出産に踏み切れない。

すべてを選べない葛藤は主婦にもある。夫や子供に囲まれて幸せそうにみえても、ふとした瞬間に仕事で味わった充実感を思い出す。今に不満はなくても、結婚で諦めた生活を考えてしまう。
「負け犬」の対極に「シロガネーゼ」がいるが、以前はシロガネーゼに強い反感を持っていた。夫に依存することで「勝ち組」になる生き方が納得できなかった。
でも負け犬もシロガネーゼも今の生活を手に入れるために何かを諦め、そのことに割り切れない感情を抱いている。今どんな生活を送っているにしろ、結婚や家庭について迷いのない女性はごく少数にすぎない。
(要約ここまで)

記者は男であるので、本当のところ、女性がどう考えているのかは分かりません。ただ、30代未婚の女性と話したり遊んだりすることも多く、ある程度は理解しているつもりです。

その中で感じていたのが、新聞記事などがいうような「今の生活水準を落としたくない、あるいは仕事に生きたいから結婚しない」などという女性はほとんどいないということ。そこそこ収入があると思われる女性でも、いい出会いがあれば結婚もしたいし子供も欲しいと考えている場合が多いのです。

その意味で、くらたまさんのおっしゃることは非常に納得がいきました。未婚女性に関する記事で、これほど納得したのは始めてです。

この手の記事によくある「識者の声」として出て来るのは、おエライおっさんの的外れな提言だとか、子育てをはるか昔に終えた、趣味も興味も価値観もまったく異なるおばさんのご意見だとか、そんなのばかりでした。

一方でふつうの「現役の負け犬」や「負け犬予備軍」の声は報道する側の取捨選択にあい、ごくごく一部のキャリア志向女性の声などが増幅され、その結果「キャリアとか生活水準を落としてまで結婚したくないとかいってるうちに負け犬」というような、実感とは乖離したイメージが形成されているような気がします。

ということで今回、要約が長くなりましたが、できるだけ割愛しないでくらたまさんのご意見を載せてみました。
読んでみて、勘違いされていたことに気付いた男性もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は非常に魅力的な方も多い30代未婚の女性ですが、目の肥えた彼女たちはこうおっしゃいます。
「いい男っていないのよねえ」
贅沢を言っているように思えますが、でも確かに彼女たちに責任を持って紹介できる30過ぎの独身男ってまわりにあんまり、いないのよねえ。

少子化問題って、30過ぎの独身男をみんないい男に仕立て上げれば一気に解決するような気がしてきました。

なお、記者は自分のことは棚に上げる主義であります。