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2005年02月28日

今日の愛ルケ(#117)

テーマ:連載小説
雪国女の意地の胸元
画 小松久子


この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

風花 十六

夫といたせいか珍しく冬香から丸一日メールが来なかったが、今日は一人東京に残るはずである。予定通りうまくいくかと案じながら、週刊誌の編集部で記者の取材データを見ていると、メールが入った音がする。
急いで見ると冬香からで、6時頃に部屋に来られるという。
菊治はうなずき、6時に千駄ヶ谷駅前で、と打ち返す。
夫を返すことに成功したようだ。安堵すると躰の内側から喜びがわいてくる。
「もうすぐ冬香と逢える」

5時過ぎまでデータを読み、編集部を出て千駄ヶ谷に着くと、冬香はもう待っていた。もっと早くくるんだったというと、冬香もいまきたところだという。
黒いコートを着ているせいか顔はいつもより白い。胸元に光る、贈ったハイヒールのネックレスを指してよく似合うというと、冬香がかすかに笑う。
寒かったろうと声をかけ、なにを食べたいかきくと、任せるというので、信濃町の駅ビルのふぐ料理店にする。
「そこなら近いし、躰もあたたまる」
二人になりたいのでタクシーに乗り、「彼は帰ったの?」ときくと、「はい」と答える。
どうやって彼だけ帰したか気になるが、ともかく二人きりの夜を過ごせることは間違いない。


#おととい、菊治はメールの腕を上げたはずだ、と推察しましたが、残念ながらまだ携帯の機能をうまく使えていないようです。

・・・携帯のメールの入った音がする。
急いでみると、ようやく冬香からのメールで・・・(本文)

どうやら個人別着メロの設定の仕方を知らないようです。
別に最新曲をダウンロードしろとはいいませんが、やっぱり特別な人には特別な着信音、恋に浮かれる男女の基本です。
せっかくの便利な機能、ぜひとも菊治にも利用してもらいたいところです。
そうですね、たとえば・・・


菊治が書斎でビールを飲んでいると、携帯のメールが入る音がする。冬香からかと思って急いで見るが、元同僚の中瀬からであった。
がっかりしながら要件をたしかめるが、そういえば、携帯電話の着信音は、相手によって変えることが出来るはずである。今までは、特に気にせずに購入したときのままであったが、冬香から連絡があったときは、やはり一瞬でも早く知りたい。
そう思い、菊治は、冬香から電話やメールがあった時の着信音を、変えることにする。
むろん、着信音は音楽にしようと思うが、どんな曲がいいだろうか。
携帯電話には、あらかじめ20曲ほどが入力されているが、菊治の知らない流行りの曲が多く、知っているのは古い映画の曲やクラシックばかりで、どれも冬香のイメージにあわない。
そこで菊治は、思い切って、着信音のダウンロード機能を使うことにする。
しかし、そういう機能があることは知っていたが、これまで実際に使ったことはない。
しかたなく、引き出しの奥から携帯電話の取扱説明書を取り出し、ダウンロード機能の使い方を調べる。
説明書を読み、画面の案内にしたがって、着信メロディをダウンロードできる画面にたどり着く。思ったより簡単である。
それほど頻繁に使うわけではないので、菊治は、いくつかあるサービスのうち、もっとも安いものを選び、会員登録をする。
そして、いよいよ、曲名を入力する画面である。
何の曲にするか、菊治は最後まで迷ったが、結局、流行りの韓国ドラマのテーマソングにする。菊治と冬香は、いままさに、ドラマ以上の「純愛」をしているし、何より、冬香のイメージにもぴったりである。
「冬香にも教えてやろう。二人だけの、愛の着信音だ」
菊治は、画面を確認しながらつぶやく。
ダウンロードされた曲を再生しながら、菊治は、自分がメールするたび、その曲が冬香の携帯から流れるさまを思い浮かべて満足し、一人でうなずく。


いかがでしょうか、渡辺先生。
これに少し色づけすればほぼ1話分です。
菊治の性格なら、冬香からのメールのために着メロをダウンロードしてもいいんじゃないでしょうか。ついでに冬香に着メロをプレゼントすることだって出来るのですよ。
二人で同じ着メロ、菊治と冬香にはかなりいいと思うけどなあ。

先生にはいつもお世話になっておりますので、この部分、遠慮なくお使いください。

さて菊治、とにかくメールに浮かれて、それからだらだらと仕事の記述があって、待ち合わせの千駄ヶ谷駅です。
気象庁によりますと、2月12日18時東京地方の天候は北北西の風3.1m、降水はありませんが、気温は6.7度。
ちょっと胸元が寒くありませんか、冬香さん。
そりゃあ菊治も「寒かったろう」と声をかけますよ。

そうして冷え切った躰はてっちりとひれ酒であたためようということで、正月のフレンチから一転、今回はふぐ料理です。
本日菊治が訪れるお店は こちら
夜にふぐのコースを頼めば最低1万円からと、これまた気合いの入ったお店ですが、愛する冬香のため、奮発もやむなしですね。
でもお昼にはリーズナブルなお値段で美味しいランチが楽しめるそうですから、菊治と冬香の気分を味わいたい方はぜひ一度どうぞ。
なお、3月中はご来店の際に「愛ルケを見た」と言うと、ひれ酒1杯800円相当がサービスになるそうです。(ランチタイム除く)


嘘です。
真っ赤な嘘です。

お店に行って「愛ルケを見た」と言おうが「菊治と冬香に乾杯」と言おうが記者は知りません。きょとんとした顔をされるかも知れませんし、失笑されるかもしれません。
もしかしたら、そうなんです、おかげさまで新聞に載ってからお客さんが増えたんですよ、と話題の端緒くらいにはなるかもしれませんが、ひれ酒サービスについては本紙では一切保証いたしません。
口からならぬ、キーボードから出任せですので悪しからず。

そういえば今回はふぐ料理の案内はあるのでしょうか。前回は2万円のフレンチのコースに一切触れずに素通りして「そりゃないだろ」の嵐でしたが、今回お食事の描写がどうなるか気になるところです。

さて、なにはともあれ、夫は帰りました。
どうやって夫だけ帰して一人残ったのか気になりますが、相変わらず菊治は「ともかくこれで二人きり」などと呑気なことを言っております。
今日こそは得意の尋問で冬香の大胆な秘策を明らかにしてほしいものであります。

そして、記者が密かに気になるのは最後の「間違いない」。
あまりにトントン拍子、あまりに「間違いない」のは、逆に何か落とし穴があるような気がするのですが、それは深読みしすぎでしょうか・・・。


※リンク先のふぐ料理店、小説内の記述に基づいた記者の推定です。
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2005年02月28日

独自仕入れで常時低価格 -由来-

テーマ:企業・財務・投資
大黒天物産 -28日11面-

岡山県を中心に24時間営業のディスカウントストアを展開する大黒天物産は、徹底した低価格戦略を武器に急成長しています。
特売はせず、全商品を常時安売り販売するのが特徴。元々は食品卸売業だった同社、大賀社長の「小売業は利益を取りすぎている」「小売業の常識に縛られては消費者に安く商品を提供できない」との考えで90年に小売業に進出、10年かけて常時安売りの仕組みを確立しました。
仕入先の約200社の卸から一品ごとに価格を競わせ、最安値のところから大量に仕入れて原価を抑え、リベートも受け取らず馴れ合いも排除。売上高営業利益率は5.8%と業界水準(2%程度)を大きく上回り、本部機能を20人でカバーするなど人件費も圧縮、販管費率も16%と米国ウォルマート並みの高収益体制です。
ただ、店舗運営のマニュアル化ができていないため各店舗の裁量によるところが大きく、急成長に人材育成が追いつかないのが悩みとなっています。


豆腐は1丁20円、食パンは5枚で79円で、缶コーヒーは1缶39円からというからなかなか衝撃的な価格設定です。しかもこれが特売でなく、通常の値段というから驚きです。
仕組みや店舗形態は違いますが、関東圏でこれに比較的近い価格設定をしているお店というとシートゥーネットワーク(英国テスコが買収)が展開する食品スーパー「つるかめ」あたりでしょうか。
こういう食品安売り店が大好きな記者、気がつくと乾き物、缶詰、焼肉用の肉、焼き鳥、寿司、カップ麺、キムチとかごに放り込んでしまい、レジに並ぶ頃に我に返って食べ切れそうにないものを棚に戻しに行くことしばしばです。
ぜひとも大黒天の店舗も一度のぞいてみたいものです。

さて、この大黒天の商売。
目玉の安売り商品で客を呼び込む通常のスーパーと異なり、「いつでも安い」をアピールするこのモデル。そう、ウォルマートが世界で成功した「エブリデイ・ロープライス」と同じです。
その本家ウォルマートは日本で傘下におさめた西友にこれを導入したものの失敗、今や従来型商法に舵を切り返そうとしていますが、どうやらこのモデル自体がまったく日本になじまないものではなく、ロープライスの程度と店舗競争力によっては可能であることがうかがえます。
そして、イオンやヨーカドー、西友・ウォルマートほどの購買力のないこの会社のロープライスを実現しているのが、独自の仕入れ方法と、本社機能のスリム化による業界屈指の低販管比率であるという点は見逃せないところです。
巨大資本がなくても知恵と工夫で高収益と低価格を両立できるという見本でしょう。

実は記者、この会社が株式公開した際の説明会(公開は03年12月)に参加したのですが、正直なところ「大黒天物産」という思い切った名前に引かれてなんとなく顔を出したのが、説明会が終ったときには「これはなかなか侮れん」と思ったものです。

そして何よりこの会社が記者の心を捉えるのが、展開する店舗の名前です。
その名も大型ショッピングセンター、「ラ・ムー」

これは「30-35」世代としてはピクンと反応せずにはいられません。
この世代にとっては「ドン・キホーテ」「マツモトキヨシ」を超えるインパクトです。
この店舗のネーミング、いったいどこから来たのでしょうか。ネットで調べようとしたのですが見当たりませんでした。
そこで記者が勝手にその由来を想像し、至った結論がこれです。


社訓が「愛は心の仕事です」


※「ラ・ムー」:伝説のロックバンド。ご存じない方、懐かしい方は下の参考サイトへどうぞ。
※「30-35」世代:こちらの記事を参照。
※投資の推奨などを意図するものではありません。
大黒天物産HPはこちら


参考サイト:BLACK徒然草さん
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2005年02月27日

今日の愛ルケ(#116)

テーマ:連載小説
この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

風花 十五

冬香が上京する日は朝から落ち着かなかった。昼過ぎに東京着ということだが、そのまま新居を探しているのか。
夫は前にも東京に来ているようだが、家を探すのはたいへんだ。知人や同僚が案内しているのか。菊治はそんな冬香と夫が東京を歩く姿を想像する。夫婦二人、なにも知らぬ人には仲のいい中年カップルに見えるかもしれない。
できれば近くに住んで欲しい。夫の会社は丸の内か大手町あたりとすると、通いやすい路線に家を探すのか。菊治のところまで1時間くらいなら嬉しい。菊治は勝手に地図を見て、いろいろ考える。
その日は午後から大学の講義だったが、それが終って夕暮れ、一人回転寿司を食べて講義のための本を探して新宿の書店を廻る。8時を過ぎても冬香のメールは入らない。
この暗さでは、もはや家を探すことは難しい。案内の友人と食事してるのか、ホテルで休んでいるのか。
突然、菊治は同じ東京に夫と二人でいる冬香の姿を思い浮かべる。
ホテルの部屋はどんな大きさで、そこで今日見た家のことなどを話し合っているのか。そして二人はどんな形で休むのか。
ツインかダブルか。絶対、ダブルでは寝て欲しくない。
子供がいない分、菊治の不安はさらに増す。


#菊治、分かった、分かったから落ち着け。
どうせ今日はなんもできん。
焦っても無駄だ、冬香は旦那と一緒だ。
ついでにお前の言うとおりなら、もう一人案内役までいるんだろう。
心配しなくても旦那が昼間っから求めることもあるまい。

もっともこのネットの時代に、連休をつぶしていい大人の家探しに半日も付き合う知人がいるかどうか分からんけどな。ふつうは二人っきりだと思うぞ。
とすればいっそう何も知らぬ人には、仲のよい中年カップルに見えるかもしれんな。
ただ、冬香が「中年」と呼ばれて納得するとは思えんけどな。

ちなみに菊治、お前と冬香が2人で街を歩けば、何も知らぬ人が見掛けてもちゃんと「仲のよい中年の不倫カップル」と見抜くこと請け合いだよ。

しかし菊治、お前の知識の引き出しはよく分からんな。
東京に住んでいるのに「大阪で製薬会社といえば道修町」とすぐに浮かんだお前が、何でこんどは東京に来て「丸の内か大手町あたり」なんだ?
東京で製薬会社といったら日本橋、これが自然だろう。
あのとき道修町なんて言わなきゃここも素通りできたのに、余計なことを言うとあとで突っ込まれる素だぞ。

それに地図を広げてあれこれ考えるのもいいけどな、東京に転勤で来て、千駄ヶ谷まで1時間以上かかるところに家を借りる奴はそうはいないぞ。安心しろ。
でもな、8時を過ぎて「この暗さでは家を探すのは難しい」って、別に昔の相原勇の「チキチキバンバン」みたいにヒントを頼りにゴールを見つけるんじゃないから、明るい暗いはあんまり関係ないぞ。
むしろ一般的には、不動産屋の営業時間を気にする方が正解だ。

そんなわけだから、もう家探しは終ってるよ。
飯を食ってるかホテルで休んでるかは知らないけどな。
とにかく今日はメールは諦めろ。間違っても自分から送るんじゃないぞ。
そうだ、そうやってひとり得意の妄想をして悶々としてろ。

なんだ?
ホテルの部屋の大きさが気になるのか?
それはどうでもいいだろうよ。
ベッドがツインかダブルか気になるか?
そうだな、それは気になるよな。
旅先で旦那の意外に素敵な一面を発見して心が揺れて、子供もいないし、ダブルのベッドでなんとなくそうなって、お前に開発された冬香が旦那を驚かせるくらい積極的になったりするかもしれないもんな。
旦那もそれに応じて、思いのほか息の合ったセックスが繰り広げられて、冬香も旦那のことを見直して、お互い惚れ直したりしてな。

ああそうか、お前はそんな都合の悪いようには考えないんだよな。
あいかわらず嫌がる冬香を旦那が無理矢理・・・そうでなくても寄り添って寝るだけで・・・許せない、その程度しか思いが至らないんだよな。

ははは。
甘い、甘いぞ、菊治。
いくらマーキングしたって、人間には理性ってもんがあるんだ。
別に今晩夫と結ばれてなくったって、旅先でいろいろ考え直す、そんなことはよくあるもんだ。
夫のこと、子供のこと、親のこと、そして今の自分の経済的、社会的な状況、そんなこと全部を見詰め直して、ああ、やっぱりこれを壊してはいけない、そうなるかもしれないんだよ。

不安か?
そうだろう、でも恋ってのはいつも不安なもんなのさ。
冬香に限ってそんなことはないはずだ?
ははは、どうだかな。
そうさ、おとといお前が言ったとおりさ。

女はわからない。

そう、そういうもんなのさ・・・。
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2005年02月26日

今日の愛ルケ(#115)

テーマ:連載小説
この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

風花 十四

冬香が東京へ出て来ることになるのかどうか、菊治は月末まで期待と不安の中で過ごした。メールで尋ねても、もう少し待ってとの返事ばかりだ。
月末になり、また行くことを告げると、冬香は「わざわざこなくても、大丈夫です」という。まだ本決まりではないが東京へ引越しとなりそうで、2月の初めに東京へ来るかもしれないらしい。
そのままひたすら待っていると、4月1日付の異動が決まり、家や子供の学校の準備のために2月の3連休に東京に出てくるという。
どこに住むかはまだわからないが、とにかく11日には来るらしい。単純に嬉しいが、今回は夫も一緒だ。しかし子供は連れてこず、家で夫の母親に面倒をみてもらっているらしい。
「で、俺達は逢えるの?」
きくと、冬香は一人日曜まで残るので、土曜日の夜は逢えるという。
「夕方から自由になれるので、あなたのお部屋に行っていいですか」
もちろんだ。なんであれ、冬香とまた二人だけで、東京の一夜を過ごせそうである。


#異動があるのかないのか、あんなエロ電話をしてるくらいならなんでわざわざメールで聞くのか分かりませんが、このあたりも中高生と同じですね。メール中毒です。
おそらく菊治はこの2週間でメールの腕を上げたことでしょう。
この分では間もなくエロ写メを送らせるでしょうし、そのうち、

「ぁξ=ヵゞぉヵゝU<ナょっτ<ゐωナニ〃」

こんなメールを送りつけるやもしれません。
ヒロインの心の内が解読できない小説は構いませんが、文字が判読出来ない小説は勘弁して欲しいものです。
もっとも、そんなことを言っていると、調子に乗った菊治に、いまどきギャル文字のひとつも使えないのは若い恋人がいないからだ、と切り捨てられるかもしれませんけど。

それからみなさん、事前に言っておきますが、これみよがしにコメント欄をギャル文字で溢れさせるのはやめてくださいね。
記者、ほんとは読めませんから。

それはともかく、菊治です。
メールとエロ電話に溺れるのはいいのですが、たしかこないだの帰り際に「1月の末にまたくる」って言ってたのに、月末になってから電話で「また行く」なんて改めて言い出して、冬香もそう言われてから「わざわざこなくても」なんて言い出して、いったい何やってるんでしょうか。
まめにメールとか電話とかやってるんなら、お互いもっと大事なことのコミュニケーションしましょうよ。
特に冬香。そんな重要なこと、自分から菊治に報告しなさい。

一方、冬香が来るかもしれないと聞いた菊治、急にどうしちゃったんでしょうか。
「そのままひたすら待っていると・・・」
あんだけしつこかったのに、「いつくるの?」「来週?再来週?」なんてメールすることも無く、急に「ひたすら」待っちゃって、よくわかりません。
果報は寝て待て、とでも言うのでしょうか。
そういえば菊治、寝るのは得意中の得意でしたね。

さあ、ひたすら寝て待った甲斐がありました。
冬香、3連休に上京、しかも一晩フリータイムです。
今度のフリータイム獲得はどんな秘策を使ったのでしょうか。前回正月上京の際の秘策は菊治が聞かずじまいでしたが、馴染みの無い東京でそう何度もお泊まりするのはやはり不自然、夫の不審の眼を回避する方法が必要です。しかも今回は子供をお姑さんに預けての外泊、前回以上に気を使います。
当然菊治だってその秘策は気になるでしょう。夫やお姑さんにばれないのかと不安になるはずです。
・・・ん、え、あれ?

なんであれ、冬香とまた二人だけで、東京の一夜を・・・

そうでした。
忘れてました。
事情とか秘策となんてどうでもいい、
菊治はとにかく冬香とやれればいいのでした・・・。
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2005年02月25日

今日の愛ルケ(#114)

テーマ:連載小説
この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

風花 十三

恋する者にとって、携帯はなにより便利だ。携帯を持っていない人やメールを使えない男は、きっと恋人がいないからだろう。
いまや菊治にとっては必需品である。メールが冬香との唯一だがたしかな命綱だ。
話すのは午前の限られた時間、それもメールで確認してからである。
時候の見舞いに始まり、じき、「早く逢いたい」「大好き」と他愛ない言葉をくり返し、「わたしもです」「お逢いしたいです」と返ってくる。
洒落たことをいおうと思っても、結局ストレートな言葉になる。
「声をきいていると、あそこがおかしくなってくる」と訴えると、「今度、逢えるときまで、鎮めていてください」という。
「このままでは、氷ででも冷やさなければ、おさまらない」と訴えると、「可愛い…」といって、笑い出す。

子供がいれば愛をたしかめる言葉だけだし、夜にはメールも控える。しかし夫に見られる心配はないのか。
冬香は「大丈夫です」と、きっぱりいいきるが、どうしているのか。
夫のいうまま仕えているようで、意外に操っているのかもしれない。
「表面は控えめだが、芯は強いのかも」
冬香の笑顔を浮かべながら、女は分からないと、菊治は思う。


#恋をする者にとって・・・

まさか携帯について解説があるとは思いませんでした。
おまけにメールを使えない奴には恋人がいないのだろうなんて、菊治はまたしても調子に乗っちゃってますけど、まあ、これはあながち的外れでもないでしょう。
ちなみに記者の脳裏に浮かんだのは、クラブのおねえちゃんにメールを送るのに必死にピコピコ格闘する渡辺先生の姿です。

そんなメールを駆使して朝のテレホンタイム。
やっぱり大人の方は違いますね。愛をささやく電話に際しても、きちんと時候見舞いから入ります。

「大寒を迎えたまさに厳寒のみぎり、いかがお過ごしでしょうか?」
「おかげさまで元気です。そちらはいかがおすごしでしょうか?」
「もちろん、ぼくも元気です。ああ、早く逢いたい。大好き」
「わたしもです。お逢いしたいです」
「声を聞いているとあそこがおかしくなってくるんだ」
「今度逢えるときまで鎮めていてください」
「このままでは氷ででも冷やさなければおさまらないよ」
「可愛い…」

・・・。
最近、浮かれた菊治や冬香に突っ込んでいると、恋をしてるならそういうこともあるんじゃないでしょうか、というご意見をいただくことがあります。
言われてみれば記者、55歳のオッサンと36歳3児の母というところにこだわりすぎ、「お前らもうちょっと冷静になれよ」という指摘に走りすぎていました。
そうでした。恋に年齢は関係ありません。立場だって関係ありません。55歳のオッサンだって3児の母だって、恋をしちゃえばただの一人の男と一人の女です。
浮かれたってしかたありません。
しかたありませんが、しかし・・・

あんな会話も恋をしてれば当然なのでしょうか?

いいえ、信じません。
記者はそんなこと信じません。
これは普通でないとみなさん言ってください。

声をきいてると、あそこがおかしくなってくる

記者は最初自分の目がおかしくなったかと思いました。
しかし何度見直しても間違いありません。
では入力や校正の段階で何かがおかしくなったのかとも思いましたが、後を読んでいくとそうではなさそうです。
となるとどうやら・・・

おかしくなったのは菊治、お前の頭だ!

人妻相手に何を訴えてるんだよ、本当に。
いや相手が人妻じゃなくてもそうだけどさ。
何度も言ってるけど、中高生レベルだぞそんなの。
「声聞いてたらこないだのコト思い出して勃ってきちったよぉ」みたいな。
ストレートな言葉っていうから愛の言葉かと思ったらそういうストレートかよ。

しかし冬香もいつの間にこんな返し技を身につけたのでしょうか。

「今度、逢えるときまで、鎮めていてください」

いきなりあんなこと言われて、我が耳を疑うことなくこの返事です。
え?とか、なんとおっしゃいました?とか、恥ずかしいですとか、やめてくださいとかそんなんじゃなくて、この落ち着いた適切な対応です。
そんな風に落ち着いている冬香に対し、菊治の馬鹿さ加減はエスカレートです。

「このままでは、氷ででも冷やさなければ、おさまらない」

とっとと書斎の冷蔵庫を開けろよ、このすっとこどっこい!
そんな言葉も出てこようものですが、恋する女の感性は一味違います。

「可愛い…」

可愛いかぁーっ!?

無理、ぜったい無理、可愛くない、気持ち悪い。
だって考えてみてください、特に女性の方。

自分との電話に興奮して、いきり立ったナニのことを訴えてくる55歳の男。

ありえませんよねえ。
え、可愛いですか?
え、マジで、本当に可愛いですか?
じゃあこれはどうですか?

そのナニを鎮めるために氷をあてがう55歳の男。

これはありえないでしょう。
キモイですよねえ。
今のところ菊治は本当にあてがったわけじゃないですけど、ちょっと想像してみてくださいよ。他人事なら笑ってられても、自分の恋人ですよ。

ウフ、可愛い!(はあと)

そうですか…。
そうなんですか…。
恋の力って、やっぱり偉大なんですね…。
そういえば、ホテルで別れ際にご開帳しちゃった歌舞伎役者さんもいましたけど、同じようなものなんですかねえ…。
いつの間にかすっかり冬香のキャラも変わっちゃってますし…。

もう携帯の秘策がどうとか、芯が強いとか弱いとか関係なく、記者も思います。

女はわからない・・・。
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2005年02月25日

三井住友きょう断念 -断念!-

テーマ:見出し
UFJとの統合交渉 -7面-

ほんとどうでもいいんですが、

「きょう断念する」

って決まってるってことは、
もう断念しちゃってるんじゃないの?
と思って記事を読んだら、

「三菱東京フィナンシャル・グループとUFJグループが18日に発表した統合比率が1対0.62となり、UFJ側に一定の配慮をしめしたかたちになったため、三井住友は統合交渉を断念した

ってあるじゃないの。
ま、正式な手続きとかあるのは分かるけど・・・。

なーんか、変。
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2005年02月25日

生活支援ロボ -アトムの呪縛-

テーマ:テクノロジー
人型 “家族の一員” 目指す -17面-

「十年後には人を手助けし、愛敬もある二足歩行ロボットがありふれた存在になる。価格も20万円程度に下がるだろう」。ソニー・エンタテインメントロボットカンパニーの武藤統括部長は二足歩行ロボットの将来性に自信満々です。同社の小型二足歩行ロボット「キュリオ」はイベントなどで踊りを披露していますが、会話能力などを高めて家庭向けロボットの実現を目指しています。
先行したホンダも「アシモ」を社内の郵便配達係などとして2010年頃に導入し、問題点を改めて公共機関や家庭への普及シナリオを描きます。
一方で、姿勢制御や画像認識など技術的なハードルは高いため、「わざわざ二足歩行させる必要はない」と冷ややかな他企業もあるのも事実です。それでも二足歩行にこだわるのは「生活支援ロボットは“家族の一員”として認められる必要がある(武藤氏)」からで、またホンダの重見・ASIMO開発室主任研究員も、「人間がロボットを受け入れるには違和感のない形が必要で、隙間や階段を歩くにも二足歩行が不可欠」と語ります。


日本でロボットというと人型二足歩行を思い浮かべてしまうのは、「鉄腕アトム」の影響が大きいといわれています。
古くはゲッターロボ、マジンガーゼット、メジャーなところでガンダム。幼児向けではトランスフォーマー、マニアにはガンバスター。SFアニメや特撮でもヒーローが操るロボットは決まって人型で、中にはヤットデタマンの大巨神のように、人が操るのではなく自ら「慈悲の心」を持って悪を懲らしめたものまでありました。

そのアニメーションの中でも、ガンダムにおけるジオングのように、「人型」が必ずしも合理的ではないと語られることがありましたが、それでも人型ロボットが圧倒的に多いのは、主人公と一体化して感情移入させるためなのでしょう。

しかし、実際の家庭生活に人型ロボットが入ってきたらどうでしょうか。
現在のレベルのロボットならともかく、会話をしてお手伝いや介護など生活支援をしてくれるとなると、なかなかおもちゃや道具として扱いにくいのではないでしょうか。ペット以上に溺愛し、人とロボットの区別がつかなくなることだってあるかもしれません。それはやはりコワイことのような気がします。
もちろん、「AI」のようなお涙頂戴のドラマを期待したり、逆にロボットが「猿の惑星」の猿のように反逆する展開まで懸念するのは、10年20年先の話ではないでしょうが。

そんな先の話はともかく、人型ロボットは先進技術の結晶として、来月開幕の愛知万博でも注目を集めそうです。
では、35年前の大阪万博の頃のロボットのイメージはどんなものだったでしょうか。
記者はテレビの懐古番組で見た限りですが、「21世紀の家庭の予想図」のようなものとして、人型の「お手伝いロボット」が掃除や洗濯をしていたように記憶しています。(だいたいのイメージです)

21世紀に入り、ようやくその実現に近づいたのでしょうか。
いえ、記者の感想は異なります。

その当時の発想は、人間の形をしたロボットが、プログラムされるなり考えるなりして人間の役割を果たすというものでしたが、現在、その役割は「機械そのもの」が果たしています。
炊飯器、洗濯機、エアコン、電子レンジ、掃除機・・・。
いまやAV機器はおろか、白物家電のほとんどにマイコンが内蔵されており、人はロボットに命令する代わりにスイッチを入れるだけで、機械のほうが「全自動」で効率よく動くのです。
そう、大阪万博の頃に見た手間いらずの「ロボットライフ」の夢は、実は形を変えて実現しているのではないでしょうか。

人型ロボットが考えてあちこちの機械を操作するのではなく、あちこちの機械それぞれが自ら考えて作動する。
それがその頃の「未来の夢の生活」と違うように思うのは、やっぱり「アトム」の影響なのかもしれません。
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2005年02月24日

今日の愛ルケ(#113)

テーマ:連載小説
この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

風花 十二

新しいネックレスを下げた冬香とロビーで別れる。月末にまた来るという菊治。うなずいて、大切にします、と胸元を押さえて去っていく冬香を見送る。
「のぞみ」に乗っていつもの窓際の席に座り、冬香のことを思い返す。
ネックレスを買うのに少し迷った。最初はペアリングにしようかと思ったが、夫への言い訳を考えるとネックレスのほうがいい。そんな風に気を使う緊張感も、さらなる思いをかきたてる。
とにかく喜んでくれてよかった。「ありがとう」と何度もいい、「大切にします」といってくれたことも嬉しかった。
鏡を長々眺めていたが、久しく装飾品などをプレゼントされてなかったのかもしれない。普通、夫以外からもらうこともないだろうし、その夫も結婚して10年もすると贈り物をしなくなる。
とくに冬香の夫は、やや古い自己中心的な男のようだ。辛そうに夫とのセックスを打ち明けた冬香の顔が浮かぶ。
そんな男にでも、夫である以上、ひたすら仕えるように教えられて育ったのか。
しかし冬香は自分により新しい性の喜びに目覚めたばかりだ。この先どうなっても、自分がしっかり愛のマーキングをしておくかぎり、離れていくことはない。
あのネックレスが胸に下がっているかぎり、冬香は自分のものである。
そう満足した菊治は軽い眠りにつく。


#これ大切にします、とネックレスのある胸元に手を当てて去る女性。本文には書いていませんが、たぶんにっこり微笑んでいることでしょう。
さあみなさん、身の回りの36歳前後の女性を思い浮かべてください。

・・・無理です。意外に難しいです。
ごめんなさい、記者のまわりの女性たち。あなたたちに冬香役は務まらないようです。
それとも駅のコンコースで胸元のネックレスに手をやって55歳のオッサンに嬉しそうににっこり微笑みながら、冬香のようにしなやかに去っていくあなたたちを想像できないのは、記者の想像力が乏しいからでしょうか・・・。

さて最近コメント欄でも映像化した際の配役は誰かという話も出ていますが、実は記者の中でも頭に思い浮かべている女優さんがいます。

色白で美人だけど派手に目立つ面立ちではなく、控えめでおとなしくて幸の薄い人妻を演じることができそうで、それでいてエキセントリックな行動もしそうで、もちろんスタイルもよさそうな、36歳くらいで子供もいる女優さん。

ええーっ!?
そんなやついるかぁ??

それが記者の頭の中にはいるんですよねえ。
でもこれって言っちゃうとその方迷惑かもしれませんし、まかり間違ってドラマや映画のオファーなんていっちゃったら困るでしょうし・・・。
あ、いや、すでに冬香役がデフォルトで困った役になっちゃってますが、また森田芳光監督あたりに撮ってもらえるならいい話なのでしょうか。

もったいぶるわけではありませんが、どうしましょう。
クイズにしましょうか。
特に賞品はありませんが、暇な方は「記者がイメージしたのは誰か」を予想していただいて、コメント欄に記入してください。
みなさんのイメージと全然異なっても、それはそれで仕方のないことです。

なーんてくだらない企画を始めちゃったのも、今日の本文はさらりと流せるところだからです。
人妻にプレゼントを贈る際の気遣いを語り、大げさに喜ぶ冬香に嬉しがり、冬香の夫について考える菊治。

やや古い自己中心的な男のよう・・・

お前が言うな。
誰しも思うことですね。
しかし、恋人のことすらろくに見ていない男にそんな風に言われる冬香の夫、逆にどんな男なのか見てみたい気もします。

会社ではそれなりに仕事をし、上司からの信任は厚いが、部下から慕われるほど気さくではない。眼鏡をかけ、スーツはグレーが多いが、印象は清潔。身長173cm体重68kgと体型からはいわゆる中年の不快さはない。しかし冗談や融通という言葉とは縁遠く、酒もあまり飲まない。大手製薬会社勤務で年収は約1000万円。血液型はA型。週末は主に読書をしてすごす。冬香と結婚する前の女性経験は2人だが、いずれも長くつきあわずに別れた。3人の子供の面倒は基本的に冬香に任せており、それほど溺愛しているわけではない。本人は自覚していないがマザコン。

ああ、なんだか今日は話が人物像ばかりですね。しかも根拠はまったくありません。
でももう一人の登場人物、菊治についてはもういいでしょう。あれこれ想像する必要もありません。

不倫相手とペアリングをしたいとか言い出しちゃう男への世間の評価は「可愛い」ではなく、「キモイ」です。
いくら冬香が従順だからって「夫である以上、ひたすら仕えるように教えられて育ったのか」っていう発想も、30代の人間からすると、やっぱりキモイです。
おまけに「ネックレスをしているかぎり冬香は自分のもの」って、昨日記者が「これも一種のマーキングか?」って半分冗談で言ったことそのもので、キモイ上に思考回路があまりに浅薄です。

まあ本人は満足してのぞみ号の窓際席で眠りについたみたいですけどね。
ここはそっと寝かしといてやるとしましょうか。
でもさあ、菊ちゃん・・・


あんた、寝すぎ!
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2005年02月24日

ニッポン放送が新株予約権 -市場のルール、公共のルール-

テーマ:経済
フジテレビの子会社に -1面他-

ニッポン放送は23日、フジテレビジョンを引受先として新株予約権を発行することを決めたと発表しました。買収戦を展開するライブドアに対抗して、フジが最低でも議決権の66%を確保できることになり、同放送の子会社化を確実にします。
ライブドアは既存株主の不利益になる発行だとして法的手段に訴える方針で、同放送の経営権を巡る争いは、舞台が法定に移る可能性が出てきました。


(※)新株予約権とは、新しく発行する株式を一定の価格で引き受ける(買う)権利のことで、今回フジは、ライブドアがどうがんばっても、フジが確実に経営権を握れるだけの株式を引き受ける権利を手にした。

ニッポン放送はいわば、裁量的にポイズンピル(買収を防止するためのしかけ)を発動したといえます。
14日付の本紙記事で、「フジは市場に対する対応を誤るのはまずい」というようなことを書きましたが、今回はまさに「誤った」感があります。
ライブドアの立会外取引による株式取得を法をすり抜ける「ルール違反」と非難してきたフジですが、この局面で自らニッポン放送の新株予約権を引き受けるとは、ルール違反どころか、かなり「違法」の疑いが強いものです。

判例は、特定株主を優遇したり、経営権の維持を目的にした第三者割当増資は違法と認定しています。
今回のニッポン放送の対応はそれに当り、記者は違法なものであると思います。

確かにフジの対抗策は法の微妙な隙をついています。
TOB(一定価格での買取りを宣言して行なう株の買い付け)を仕掛けた企業はその間TOB以外の手段で株式を買いつけることは出来ませんが、新株や新株予約権については規定がなく、その盲点をついたものだといいます。
また、TOBを仕掛けながら、「敵対者(ライブドア)傘下に入ればグループとして取引を止める」というのは、既存株主に不当な圧力をかけるものですが、この点に関する規定もないようです。
あるいは同様に敵対的買収から経営権を守るために「新株」を発行したケースでは「違法」とされて発行が差し止められた判例がありますが、「新株予約権」については判例がありません。
グレーゾーンですが、仮に合法であっても、それは自らがライブドアを非難してきた「ルール違反」であることは間違いありません。

そもそも使い道に困るような巨額の増資は既存株主の持ち分を希薄化し、利益を毀損するものであり、許されるものではありません。
ニッポン放送は「経営権を維持してフジサンケイグループに残ることが株主の利益」としていますが、自らの経営権を残すためにわざと株価を下げるような行為が株主の利益とは言い難く、違法と認定されるべきだと思います。
実際、TOB価格を遥かに上回って推移していたニッポン放送株は本日は7%以上下落してTOB価格近くになりましたが、やはり増資による希薄化を嫌った売りと言われています。

また、フジやニッポン放送は放送事業の「公共性」も喧伝しています。
これに対し日経11面では、一般株主に打撃を与えても「公共性」を守ろうというなら番組の質が問われる、となかなか面白い論調ですが、しかしそれ以前に彼らが守ろうという「公共性」とは一体何でしょうか?
言いかえれば、現経営陣は「公共」に相応しく、ライブドアが相応しくないとする根拠は何でしょうか?

そもそも、その「公共性」に相応しくないというライブドア社長を時代の寵児として持ち上げ、散々登場させてレギュラー番組まで持たせてしまったのは、フジテレビではなかったのでしょうか。

資本がものをいう市場という世界に、メディアの「公共性」という曖昧なものを持ち込むには明確なルールが必要であり、それは放送法なり電波法なりの問題として議論されるべきところです。
ライブドアのやり方は決してきれいなやり方ではないと思いますが、合法である限り、批判すべきはそのやり方ではなく、それを許した法の欠陥です。この点、立法者たる国会議員がライブドアを批判するのは自らの怠慢を喧伝しているようでいかがなものかと思います。

そういえば、フジテレビの日枝氏は、96年に世界のメディア王、ルパート・マードック氏がソフトバンクの孫氏と組んでテレ朝を買収しようとして失敗したとき、米国のメディア業界と同様に日本でも規制緩和の流れで合従連衡が繰り広げられるようになる、というようなことを言っていたそうです。
10年近く経ちましたが、心の準備も市場における準備も出来ていなかったのでしょうか。


さて、けっきょく法廷までもつれ込む見通しの買収劇、見ている観客としてはますます面白くなってきました。
これでホリエモンがあのルックスや態度ではなく、竹野内豊や江口洋介みたいなルックスでクールかつ感じ好く振る舞っていれば本当にドラマのようで、また世間の反応も全然違ったものになっていたでしょうね。

結末予想、勝手ながら直感的にはライブドアがすっぽりニッポン放送とフジテレビを傘下に収めることはないように思います。
財務面に限界がありますし、イメージ悪化でポータルでの広告収入に影響が出かねない点も懸念です。マードック-孫氏が朝日新聞に譲ったように、どっかで着地点を探ることになるんじゃないかなあと思うのですが・・・。
でもホリエモンって、孫さんほど聞き分けがよくなさそうだしなあ・・・。


※本紙は決してライブドアや堀江氏を応援するものではなく、市場は法により、企業は株主により律せられるべきだ、という趣旨のもとに記事を執筆しております。
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2005年02月23日

今日の愛ルケ(#112)

テーマ:連載小説
この記事は渡辺淳一先生の連載小説「愛の流刑地」を記者が個人的な視点で読み解く記事で、性的な描写かなり出てまいります。そのような記述を好まない方、ネタバレを嫌う方、並びに15歳未満の方はご遠慮ください。
なお、記者がまとめたあらすじ中の灰色文字部分は、作品のテイストをできるだけ伝えるために原文をそのまま引用した部分です。

風花 十一

冬香に続きシャワーを浴び、出て服を着ると、ベッドを整えた冬香がカーテンを開けている。
「風花はどうなった?」
もう見えないという。プレゼントを持って窓際に行くとたしかに消えている。
「俺たちが、燃えたから・・・」
二人の熱気に風花も消え去ったのだろうか。
「これ、プレゼント」
開いてみて、と小さい紙袋をさしだすと、冬香は小箱を空ける。
「あら、なあに、靴かしら…」
「そう、ハイヒールさ」

細いリングの先に、ハイヒールの片側が朝の光を受けて輝く。
首にかけてと菊治が言うと、冬香はバスルーム前の鏡に立ち、胸元を映す。
「普通、ネックレスといったら、オープンハートとか十字架が多いだろう。でも靴の、それも片足ってのが珍しかったので」
素敵、可愛いわ、と首から下げて見とれる冬香。菊治が靴はヨーロッパでは幸せが音をたててやってくるという意味らしいというと、「じゃあ、シンデレラね」と答える。
素材はホワイトメタルでオーストリア製。よかったらつけてというと「本当に、いただいて、いいのですか」と恐縮する。
「もちろん、黒いセーターの上でもいいけど、君の首にいつもまとわりついているようにね」
さほど高いものでないのに、大切にします、と言ってくれるのが嬉しい。
冬香は「このまま、つけて帰ろうかな」といってコートを手にする。


#その昔、記者が子供の頃、親父が会社から帰ってくると決まってこういいました。

「おう、阪神どうなっとう?」

気になるのは子供にも分かりました。
しかし、本紙読者の期待どおりシャワーを浴びて出てきたこいつの質問はよく分かりません。

「風花はどうなった?」

そんなに気になるもんですか?
記者はマーキングの間にすっかり忘れてましたよ、風花が舞っていたことなんて。
よほど風流なんですかねえ。それとも少しでも風流な中でプレゼントを渡したかったんですかねえ。それでシャワー浴びながら思いついたんで言いたかったんですかねえ、このくっさーいセリフを。
「俺たちが、燃えたから…」

さあ、そして、いよいよ明らかになりました、菊治のプレゼント。渡辺先生の趣味からすると和物じゃないかという声が強かったのですが、意表をついてネックレスでした。12時前の「朝の」光を浴びて輝いています。
ネックレスといえばオープンハートか十字架が常識という55の男が、それなりに苦労した跡が見えるのですが・・・。
正直、この代物の評価、記者には分かりません。

えぇーっ、ハイヒールのネックレスゥ~?
要らないよぉ~。

そんな女性が多いのかもしれません。
でも、でもですよ、下手に突っ込んで、もしこの春これがパリあたりで流行って、CancamやJJからCLASSYやトランタンまで特集組んだりしたら恥をかくんですよ。今朝わざわざメールを送ってきた知人によると「ニューヨークで流行っているらしいぜ」という真偽不明の情報もあり、まったく評価に困ります。
だいいち、ホワイトメタルっちゅうのもよく分かりません。女性何人かに聞いてみても、「さあ、なんだろう・・・」という答え。
すべてに「どうなのよ」という疑問を抱きつつも、歯切れ悪く強引に次へ進んじゃいます。

「ヨーロッパで靴は幸せが音をたててやってくるという意味らしい(原文)」

出ました、得意の薀蓄。靴は幸せの象徴だそうです。
しかし一方でヨーロッパではハイヒールってのは女性を歩きにくくして逃げられないようにするための靴でもありました。
「冬香は自分のもとから去ることはない」、そう確信した後に渡すハイヒールのネックレス、幸せの象徴というよりは菊治が冬香を確保した象徴、鎖でつないだ足かせにすら見えてきます。
とするとこれも一種のマーキングなんでしょうかね。

そんな菊治に冬香は「じゃあ、シンデレラね」。

シンデレラみたいなのは、ハイヒールだけのことでしょうか、それとも「わたしもシンデレラみたい」とでも思ったのでしょうか。
不幸な身ながら魔法にかかっている間だけは別人のように振る舞い、時間になると慌ただしくハイヒールを片足だけ身につけて帰っていく女性。
たしかにまるでシンデレラです。
まるでシンデレラですが、シンデレラと違ってこちらの帰りは夜ではなくて昼の12時です。イベントもお城で夜の舞踏会ではなくて、駅のホテルで朝からセックスです。乗って帰るのも馬車ではなく新快速電車です。
もっともこれは「路」行きだったりしますが・・・。

ところでこのシンデレラ発言はどうなんでしょう。
何かを暗示してるんでしょうか。

継母ならぬ姑のいびりがひどい。ついでに小姑がうるさい。

いずれそんな家庭環境が後々明らかになるかもしれませんよ。
しかしもしもシンデレラのようなお話ならたいへんです。
を見ます。
いじめた相手は足を削ぎ落としたり眼をえぐられたりしますから、こりゃあ夫はただですまないかも・・・。

なんて展開があるかどうかは知りませんが、何よりこのシンデレラ物語、とんでもない問題があります。


王子様役が貧乏臭いオッサン。

靴が履けるか履けないかだけで妃を選んじゃういい加減な王子と、ボケっぷりはいい勝負なんですけどね・・・。
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